10代で芸能界にデビューし、アイドル歌手として一世を風靡した後、女優、タレントへと活躍の場を広げ、マルチに活動するいとうまい子さん。 そんな彼女は、2010年に早稲田大学人間科学部のeスクールに進学したのをきっかけに、研究者としての道も歩んでいる。2019年には、AIベンチャーのエクサウィザーズのフェローに就任し、介護、医療、予防などの分野でAIやロボットを活用する共同研究を開始。現在は、早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程で「老化学」の研究に没頭している。 「いまは研究が本当に楽しくて、壮大な趣味を手に入れたような感覚」と語るが、初めから全てが順調に進んだわけではなかった。実は、アイドル時代に芸能事務所をやめて、辛酸をなめた過去がある。そこからどのように人生を好転させたのだろうか──。その秘訣を探った。 研究者の道へ 予期せぬ「やめる」選択 「昨日も研究室で夜中の2時半くらいまで計測や