「ウォール街を占拠せよ」というデモが少し前のスペインやギリシャ同様、世界中でトップニュースとなっている。いずれも「アラブの春」での人民蜂起を受けてのことだ。 とはいえ、最近のこの動きに対し批判的な人々も同様に声高に叫んでいる。右翼メディアは、個人の「占拠」活動家がインタビューされ、受け売りで説得力のない動機を語る様子を見て大喜びだ。(バンクーバーのコラムニストは先日「金持ちが貧乏になり、貧乏人が金持ちになるまで戦う」という表現を引用していた。また別の写真にはこんなポスターを掲げる者も見られる。「そのうち貧乏人は食べ物がなくなって金持ちを食べるしかなくなる」) また、「99%の人々」という表現を生み出した数字の根拠とデータの解釈について屁理屈をいう者もいる。これは、「世界の40%の富」(2006 世界開発経済研究所UNU-WIDER の研究による) を持ち、アメリカでは34.6%の富を所有す