大日本スクリーン製造が本社のある京都を中心に、貴重なふすま絵やびょうぶなどの文化財を大型スキャナーでデジタルデータ化して保存する取り組みを続けている。東日本大震災のような自然災害に備え、作品を後世に残すためにデータ化を進める動きも出てきそうだ。 京都国際文化交流財団(京都市)の呼び掛けで平成15年度からデータ化の取り組みを開始。これまで大徳寺や大覚寺、平安神宮といった38の神社や寺でデータ化を手掛けた。 同社の大型スキャナーは最大4億3千万画素。デジタルカメラに比べゆがみが少なく、高精細な画像を残せる。読み取りの際に出る紫外線が少なく作品を傷めない利点もあり、織物や地図なども記録できる。読み取った複製は、劣化の恐れがある原画の代わりに一般公開するなどの使われた方をしている。