2016年8月13日、英国政府は、EUの“Horizon 2020”に既に採択されているプロジェクト及び英国のEU離脱前に申請されるプロジェクトに参画する英国の研究者については、その研究費を保証すると発表した。EU離脱後まで継続するプロジェクトであっても、英国財務省が必要な費用を負担するため、英国の産業界と大学は、英国がEUの加盟国である間、引き続きEUの競争的資金を受けるとともに申請も続けることができることになる。 本発表は、英国の科学を守るため、2016年4月から2021年4月までの間に実質ベースで£263億を配分するという、昨年の政府の歳出計画案に沿ったものになる。 なお、“Horizon 2020”は、世界の中での欧州の競争力を高めることを目的とした、EUの主要な研究・イノベーションプログラムで、2014年から2016年の予算総額は約€800億であり、英国は参加国の中で2番目に多い
2016年7月22日、欧州24ヶ国の大学長が共同声明を発表し、英国のEU離脱表明後も欧州の大学が引き続き国際協力と人的交流を続けていくことの重要性を強調した。 英国は国民投票の結果を受け、EUと新たな関係を築かなければならないが、欧州全土の人々のためにも、今後も欧州の大学間での共同研究や交流関係を継続していくことが求められる。 英国大学協会の理事長でケント大学の学長であるDame Julia Goodfellow氏は“欧州のパートナーからのこの声明は大変ありがたい。国民投票の結果がすぐにEUの研究交流プログラムへの英国の参加に影響することはないと承知してはいるものの、英国が今後もパートナーたちと連携し、革新的な研究に関わっていくことができるという長期的な保証を得ることはとても重要である。我々英国の大学としても、引き続き広く国際的な研究に関わり、優秀で最適なパートナーであり続けるようにする覚
the guardian誌7月12日付け記事“UK scientists dropped from EU projects because of post-Brexit funding fears”(試訳:Brexit後の研究助成への懸念から、英国の研究者はEUプロジェクトから除外)を紹介する。 欧州連合(EU)からの離脱が決定した英国の研究者に対し、欧州のパートナーとの共同研究を諦めざるをえないという圧力が高まっている。 英国のRussell Groupが秘密裏に行った調査によると、財政的負担の懸念から、英国大学はEU助成プロジェクトから去るよう、あるいはその主導的立場から退くよう迫られるケースが見られた。 ファンディングのうちの英国の分は保障されないため、英国パートナーすべてをコンソーシアムから除外することを研究責任者に勧めるEUプロジェクトオフィサーもいた。2017年1月に開始するプ
英国研究会議(RCUK)は7月6日、欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票の結果を受け、国際協力に関する声明を発表した。以下、声明より抜粋する。 英国の研究の成功は国境を超えたパートナーとの協力と施設の共有にかかっている。EUとの将来の関係、特に研究システムに与える影響が不確実であることは認識している。国民投票後、英国が優れた研究国家としての立場を維持することができるように、我々は研究コミュニティーおよび政府と話し合いを重ねている。英国の研究者の懸念とニーズを踏まえ、EUとの将来の関係についての交渉を政府と検討している。 [ニュースソース] RCUK Statement on international collaboration post EU referendum - RCUK 2016/7/6
2016年6月29日付けのRichard Poynder氏のブログ”Open and Shut?”に、英国において国民投票でEUからの離脱(いわゆる”Brexit”)が支持されたことがオープンアクセス(OA)運動に与える影響について、インペリアル・カレッジ・ロンドンの構造生物学教授、Stephen Curry氏に尋ねたインタビューのまとめが掲載されています。Curry氏はGuardian紙の科学コーナー”Occam’s corner”執筆者の一人で、OA推奨者でもあります。 インタビューではPoynder氏が、EUからの助成を英国の研究者が受けられなくなる可能性や、英国内においてもEU離脱の影響で景気が悪化し、OA雑誌のAPC支払いに回す予算がなくなるのではないかという英国内でのOA運動に与える影響に加え、EUでOA運動を推進してきた英国が離脱することがEUのOA運動に与える影響についても
2016年6月27日、英国図書館(BL)はEUからの英国の離脱(いわゆる”Brexit”)をめぐる議論に関するウェブサイトの収集・保存を開始したことを発表しました。 収集するウェブサイトの選択にはオクスフォード大学ボドリアン図書館の図書館員を中心に、英国図書館、スコットランド国立図書館、ウェールズ国立図書館、北アイルランドのクイーンズ大学ベルファスト校、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの職員らが参加するとのことです。英国内のサイトを中心に、2,590のウェブサイトを対象にするとしています。 Capturing and Preserving the EU Referendum Debate (Brexit)(British Library、2016/6/27付け) http://britishlibrary.typepad.co.uk/webarchive/2016/06/captur
2016年7月1日、英ケンブリッジ大学図書館の貴重資料部門が、英国のEUからの離脱に関する紙媒体資料の収集・保存事業を開始することを発表しました。 国民投票をめぐる離脱派・残留派双方のリーフレット等の資料を収集するとのことで、既に英国図書館やオクスフォード大学図書館等が取り掛かっている、ウェブサイトのアーカイブを補完するものになるだろうとのことです。リーフレット等を所有している人を対象に寄贈が呼びかけられています。なお、重複した資料についてはオクスフォード大学や他の図書館等に提供されるとのことです。 Collecting Brexit(Cambridge University Library Special Collections、2016/7/1付け) https://specialcollections.blog.lib.cam.ac.uk/?p=12778 参考: 英国、EUからの離
The UK research community’s response to the recent referendum – in which a majority of 52% voted for the UK to leave the European Union (or “Brexit”) – has been one of horror and disbelief. This is no surprise, not least because Brexit would have a serious impact on research funding in the UK. Nature reports that UK universities currently get around 16% of their research funding from the EU, and t
(1)王立協会(The Royal Society) 英国のEU離脱という決定を受けて、Venki Ramakrishnan王立協会会長は、次のように述べた。“これまで、英国の科学はEUの助成金に支えられてきた。これは英国の研究助成金を補う不可欠のものであり、我々は今後の交渉において、英国経済の基盤である研究が不当に扱われることのないよう、政府が研究助成金の全体規模を維持するよう求めていかねばならない。 英国の研究の強さの秘訣の一つは、常に国際的な状態にあったことであり、引き続き外国からの研究者や学生を歓迎していくことが重要である。EUを含む国際コミュニティとの間で人材やアイディアの自由な交流が維持できなくなると、英国の科学は非常に大きなダメージを受けることになる。 多くの世界的課題は、諸外国が連携して取り組むことによってのみ解決されうるが、そのためには政策や規制が一致していることが重要で
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