大気汚染が深刻な中国で去年、全国の主要都市のほとんどで環境基準を下回ったことが明らかになり、政府の責任者は8日、経済成長に影響が出ても環境問題に国を挙げて取り組む姿勢を示しました。 これは、中国の環境保護省の呉暁青次官が8日、記者会見で明らかにしたもので、去年、中国政府が全国74の都市の大気汚染の状況について観測した結果を発表しました。 それによりますと、中国が定めた大気汚染の基準は、WHO=世界保健機関が定めた厳しい指針と開きがあるにもかかわらず、基準に達したのは3か所だけで、汚染が極めて深刻な状況だったということです。 そのうえで、中国では来年までの5年間で、大気汚染や水質汚染などの環境問題の対策に政府や企業など社会全体で、5兆人民元(日本円で84兆5000億円)を投じると説明しました。 さらに、呉次官は「私たちは現在、大気汚染や水質汚染などを改善していく過程で、経済成長に犠牲が出るこ