国立大学運営費交付金の削減で地方大学を中心に国立大学が悲鳴を上げている。山梨大の島田真路学長は、このままでは日本に科学技術立国としての未来はないという。国立大学に対する運営費交付金(主に人件費と研究費)は、2004年の法人化後、毎年約1%ずつ減額され続けた。10年間で約10%の削減で、運営費交付金の総額は1兆2400億円から1兆1100億円に、山梨大では106億円から96億円に削られた。この
政府が大学のあり方への関与を深めている。大学の法人化で教職員が非公務員化し、天下りする文科省OBが増えた。政官財の意向を受けて選ばれた学長や執行部が主導権を握り、教育研究の内容や人事を独断で決め、教員とのトラブルになるケースが相次いでいる。この「トラブル」には、明らかに不当な理由にもとづく懲戒解雇や停職が数多く含まれ、裁判に至るケースも増えているという(→【前編】「政官財の愚かな圧力で、大学は想像以上にヤバいことになっている」はこちらから)。 年始早々に世間をにぎわせた、文部科学省の組織的な天下り斡旋の報道は、記憶に新しいだろう。調査の結果、事務次官経験者8名を含め、37名が処分(うち懲戒相当16名)を受けた。 大量処分の発端となった、元高等教育局長の早稲田大学教授への天下りについては、以下のことがわかっている(ホームページ等による)。 (1)元局長側が文科省人事課を通じて履歴書を早大側に
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