日本の研究結果から、日本人のがん予防を考える 生活習慣の改善によって、がんになる確率、すなわちがんリスクがある程度抑えられることは、よく知られています。その具体的な方法を示す指針も、世界保健機構(WHO)をはじめ、さまざまな機関から発表され、日本でも紹介されています。 しかし、指針の根拠となった研究結果は、疫学研究の先行する欧米から発表されたものが大半を占めています。そのため、日本人という、欧米人とは人種的、文化的、その他様々な背景が異なる集団を対象とする場合には、必ずしもそのまま当てはまるとは限りません。日本人に適したがん予防法を開発するためには、できるだけ偏りのない日本人集団を観察し、どのような生活習慣の人がどのがんのハイリスクグループなのか、現段階でどれくらい確実にそう言えるのか、また具体的にどの程度リスクが上がるのかを検証してみることが必要です。 「生活習慣改善によるがん予防法の開