【ロンドン=五十棲忠史、ブリュッセル=三好益史】欧州中央銀行(ECB)は16日、フランクフルトで定例理事会を開き、ギリシャ中央銀行が民間銀行に対して行っている「緊急流動性支援(ELA)」の増枠を承認した。 ギリシャ議会で同日、欧州連合(EU)による金融支援再開の条件とされた構造改革の関連法案が賛成多数で可決されたことを受けた措置で、実質的にストップしていたギリシャ民間銀行への資金供給が再開されることになる。 ECBは支援枠の上限を約9億ユーロ(約1200億円)増やし、約900億ユーロ(約12兆円)とした。 ECBは、ギリシャが国民投票の実施を表明した6月27日以降、ELAの増枠を認めていなかった。増枠は、ギリシャ国内の預金引き出しに対応するためとみられ、6月29日から制限されているギリシャの民間銀行の営業は正常化へ向かう可能性がある。 また、EUのユーロ圏は16日、電話による財務相会合を開