普通のお風呂より「温泉」の方が睡眠の質が高まる就寝前の入浴は快適な入眠を誘導して、睡眠の質を高めることが以前から指摘されていました。 その一方で、湯治によく行く人なら「温泉の方が家のお風呂より寝つきが良くなる」ことを感覚的に知っているかもしれません。 しかし、温泉の睡眠に対する科学的な効果はこれまで調べられていませんでした。 そこで研究チームは今回、「温泉は本当に睡眠の質を高めるか」を検証すべく、健康な成人男性8名を対象とした実験を行いました。 チームは実験用の温泉として「塩化物泉」と「人工炭酸泉」を用いています。 塩化物泉とは塩化ナトリウムを豊富に含む温泉のことで、汗の蒸発を防ぐ効果があるので湯冷めしにくいという利点があります。 炭酸泉は炭酸ガスが多分に溶け込んだ温泉のことで、血流の改善をもたらす効果があります。 しかし天然の炭酸泉は稀なので、ここでは人工炭酸泉を用いました。 温泉の睡眠