ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は25日、ロシアによる全面侵攻でこれまでに3万1000人のウクライナ兵が殺害されたと明らかにした。一方で負傷者数については、ロシアの軍事計画に役立つおそれがあるため公表しないとした。ウクライナ政府は通常、この戦争による死傷者数を公表していない。
Published 2023/09/18 14:49 (JST) Updated 2023/09/18 19:57 (JST) 【ワシントン共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は17日放送の米CBSテレビのインタビューで、ウクライナが敗北すればロシアはポーランドやバルト3国に迫り、第3次世界大戦に発展しかねないと警告した。「プーチン(ロシア大統領)を食い止めるか、世界大戦を始めるか、全世界が選ばなければならない」と述べた。 ゼレンスキー氏はこれまでの米国の支援に感謝を表明した。その上で、追加の軍事支援に対する消極的な意見が米国内で広がっているのを念頭に、世界を守るため「最も高い代償を払っているのは実際に戦い、死んでいくウクライナ人だ」と訴えた。インタビューは14日に収録された。
ダム決壊で浸水した地域の住民に救援物資を届けるウクライナ軍兵士ら=ウクライナ南部ヘルソン州で2023年6月12日、ロイター ウクライナ南部ヘルソン州にあるカホフカ水力発電所のダムが決壊してから13日で1週間がたった。決壊の影響は農業、漁業、工業など多方面にわたり、約70万人の住民が飲料水不足にさらされている。環境汚染も拡大している。 ウクライナ農業食料省によると、決壊によりウクライナ側が保持するドニエプル川西岸だけで農地約1億平方メートル超が浸水し、ロシアが占拠する東岸では、被害はその数倍に及ぶと推定されている。洪水の影響でヘルソン州や周辺のザポロジエ州、東部ドニエプロペトロフスク州のかんがい用水が枯渇し、50億平方メートルの農地が干上がる可能性もあるという。 ウクライナ政府はこれまでにドニエプル川西岸に住む1万7000人以上を避難させたが、ロシアが占拠する東岸では一時2万5000人が現地
母国語を話すだけでいじめられた ETV特集「ソフィヤ 百年の記憶」(2023年3月18日放送)は、在日ウクライナ人のソフィヤさんが、自身の先祖がロシアから受けた苦難の歴史を家族と一緒に掘り起こすという、異色のドキュメンタリーであった。 番組タイトルに「ソフィヤ 百年の記憶」とあるが、ソフィヤさんの曾祖母が同じ名前の「ソフィヤ」で、ちょうど100年前のウクライナに住んでいて、ロシア(ソ連)の占領下を生きていたことに番組名が由来している。 今回は、このETV特集にも触れつつ、ウクライナとロシアの100年の歴史を紐解いていこう。番組の放送は終了してしまったが、NHKオンデマンドで観ることができる。さながら一本の映画を観ているような力の入った構成であった。 番組で強調されていたのは、在日ウクライナ人たちが、これまであまり意識をしてこなかった「祖国・ウクライナ」を強く誇りに感じるようになったというこ
開戦から1年を超えたウクライナ戦争に終末が近づいている兆候がみられる。ウクライナが敗北する可能性が高まっている。 その背景を探ると共に今後の推移と影響を分析する。 陥落寸前のバフムート かつては人口7万人の都市で東部ドンバスの交通網の中枢でもあったバフムートは、2014年以降、NATO(北大西洋条約機構)の支援も受けながら全都市の要塞化を進めてきた。 市内にはコンクリートの堅固な要塞陣地が築かれ、大量の武器・弾薬が備蓄され、要所には戦車、各種の対戦車・対空ミサイルが掩体内に配備され、陣地帯の周囲には何重もの地雷原や対戦車障害などが設けられていた。 ロシア軍(以下、露軍)は開戦3カ月後の2022年5月から攻撃を開始し、以来約9カ月に及ぶ攻防戦がバフムートでは続いてきた。 露軍は、ウクライナ軍(以下、宇軍)の対空・対戦車ミサイル、ロケット砲などの射程外から、長射程のスタンドオフミサイルやロケッ
軍事侵攻のあと、一時、ロシア軍に占拠されていた首都キーウ近郊のブチャでは、その後も電力施設への攻撃が続き、年の瀬を迎えた今も深刻な電力不足となっています。 日本が提供した大型の発電機がボイラー施設に設置 この時期、厳しい寒さとなるウクライナでは、ボイラーを使って各家庭などに暖房用のお湯を送る施設が各地にありますが、停電のため多くの施設が使えなくなっています。 こうした中で、今月、日本が提供した大型の発電機がブチャにある2か所のボイラー施設に設置されました。停電中も発電機を使ってボイラーを動かし、市民が暖房を使えるようになったということです。 ブチャの副市長は「発電機があれば、冬に凍える人を救うことができ、本当に感謝しています。これからさらに寒くなると気温がマイナス10度から20度まで下がることが想定され、迅速に発電機を送ってくれた日本政府や日本の人々に感謝します」と話していました。 日本か
ロシア軍は22日、ウクライナ各地のエネルギー関連施設など十数カ所のインフラをミサイル攻撃し、広範な地域で電力供給が停止した。ロイター通信などが報じた。ロシア軍による攻撃は22日早朝から始まり、首都キーウ(キエフ)でも一部地域で同日夕まで停電が続いた。南部ミコライウでも数時間にわたり停電し、携帯電話がつながらなくなった。 【車、車、車…】ロシア国境、動員令で“脱出渋滞” ウクライナのティモシェンコ大統領府副長官は22日午後、西部フメリニツキーの67万2000人など、全国で100万人以上が電力供給を受けられない状態になったと明かした。 ウクライナ空軍によると、22日に撃ち込まれたミサイルは33発で、うち18発を撃破したという。ウクライナのゼレンスキー大統領は22日、ビデオ演説で「今回の大規模攻撃は、広範な地域にわたった」と述べたうえで、「ロシアのミサイルやドローンを100%撃墜する技術的な能力
ロシアのミサイル攻撃によって損傷を受けた火力発電所で消火活動にあたる消防士=18日、ウクライナ首都キーウ/State Emergency Service of Ukraine/Reuters (CNN) ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は18日、この1週間余りで国内の発電所の30%が破壊され、全土で大規模な停電が発生していることを明らかにした。 ゼレンスキー大統領はツイッターへの投稿で、「エネルギー施設や重要インフラを狙ったロシアの新たなテロ攻撃」により、「10月10日以来、ウクライナの発電所の30%が破壊され、全土で大規模な停電が発生している」とツイート。「(ロシアの)プーチン政権との交渉の余地はない」と強調した。 ロシア国防省は、ウクライナのエネルギー施設に照準を絞った攻撃を展開していることを確認。「ウクライナの軍事司令部やエネルギーシステム、および外国製の武器弾薬庫に対し
Ukraine Map Reveals How Invasion Is Being Rolled Back 200 Days In <米シンクタンクによれば、ウクライナ軍が奪還した領土の面積は4月以降にロシア軍が占領した全面積より大きい> ロシアによる侵略が始まって200日を超える中、ウクライナが反転攻勢を強めている。米シンクタンク軍事研究所(ISW)は9月10日、ウクライナ軍はロシア側の占領地域に「場所によっては70キロくらいまで深く入り込んで」おり、9月6日以降だけで3000平方キロを超える領土を奪還したとの見方を明らかにした。奪還した面積は4月以降のロシア軍の全ての作戦で占領された地域の面積よりも大きいという。 ISWが作成した地図を見れば、ここ数日の間に東部ハルキウ州でウクライナの反転攻勢がどれほど進んたかがよく分かる。 Here are today's control-of-te
Ukraine Recaptures Kherson Village From Russia, Raises Flag Over Hospital <ロシア軍の支配下にあったウクライナ南部ヘルソン州でウクライナ軍が一部の村の奪還に成功。ロシア軍の弱点をつく効果的な攻撃を行っている> ウクライナ軍は4日、南部ヘルソン州のヴィソコピリア村の病院にウクライナ国旗を掲げた。昨年3月3日、ロシアのウクライナ侵攻開始から1週間後にロシア軍に制圧されたこの地域の奪還に成功したからだ。 ヘルソン州議会のユーリー・ソボレフスキー第一副議長はテレグラムで、ヴィソコピリアがロシアの支配から解放されたと発表した。ケルソン州の北、ドニプロペトロフスク州との行政上の境界に位置するこの村は、ドニエプル川の黒海への出口にあたり、戦略的に非常に重要な場所だ。 キーウ・インデペンデント紙はツイッターで、ウクライナ軍の部隊がヴ
ウクライナのゼレンスキー大統領=29日、ウクライナ首都キーウ(キエフ)/Ukrainian Presidential Press Service/REUTERS ウクライナ・キーフ(CNN) ウクライナが攻勢を強め、ロシアに占領された南部の領土の奪還を目指す中、同軍はこれまで4つの村を奪い返したほか、ロシアの守備隊をヘルソン州の前線に位置する数多くの地点で打ち破っている。ウクライナの当局者らが明らかにした。 ウクライナのゼレンスキー大統領も29日晩の演説でロシア軍に対し「退散し、本国に帰る」時だと警告。「占領者は肝に銘じなくてはならない。我々は彼らを国境まで追い詰める」と強調した。 大統領府の顧問のトップを務めるオレクシー・アレストビッチ氏は、同日テレグラムに投稿した声明で、ロシアへの攻勢について、時間がかかるものの「敵をじわじわと痛めつける」だろうと説明。「最終的にはウクライナの旗が、国
ポーランド東部の国境地帯で待機するウクライナ人の姉弟=2月26日/Wojtek Radwanski/AFP/Getty Images (CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、ウクライナからロシアの侵攻開始以降、欧州へ流れ込んだ難民は、17日の時点で計665万7918人に上った。 難民問題に取り組むNGO、国際救援委員会(IRC)によれば、ウクライナでは数百万人が家を追われ、人道支援を必要としている。人々が移動を強制される危機として、第2次世界大戦後で最大の規模になった。 UNHCRの集計には、難民の一時保護措置が適用された人数や、難民申請者の数が含まれている。 ただしUNHCRの報道担当者によれば、欧州の中にもデータが更新されていない国や、一時保護の制度に参加していない国があるため、実際より少ない数字が出ているとみられる。
本紙の取材に応じるウクライナのタミラ・タシェワ・クリミア問題大統領代表=18日午後、ウクライナ・キーウ(彦野公太朗撮影)ウクライナのゼレンスキー政権でクリミア問題を統括するタミラ・タシェワ大統領代表が、18日の産経新聞の単独インタビューで語った内容は次の通り。タシェワ氏はロシアの軍事侵攻について「ウクライナは全ての領土を取り戻す。妥協はあり得ない」と表明。クリミア半島の露軍基地で相次いでいる爆発をめぐり、「クリミアのロシア人の間ではパニックが起きている」などと明らかにした。(キーウ 遠藤良介) --ウクライナが南部クリミア半島(クリミア自治共和国)奪還のために昨年立ち上げた国際会議「クリミア・プラットフォーム」の第2回会合が23日に行われる 今回の会合は、戦争のため、オンラインとオフラインを組み合わせた形式で行う。オンライン参加については、事前収録ではなく生での参加となる。今年は参加国が地
ザポリッジャ原発を警備する兵士。制服の胸にはロシアの国旗(8月4日) ALEXANDER ERMOCHENKOーREUTERS <ザポリッジャ原発を占拠するロシア軍がスタッフを退去させたとの報道から、人為的な原発事故を起こす前触れではないかという不安が高まっている> ウォロディミル・プラシヒン(61)は、30年以上前の恐ろしい記憶をありありと思い出さずにいられない。 プラシヒンが暮らすウクライナ南部の都市ニコポリは、ヨーロッパ最大の原子力発電所であるザポリッジャ(ザポリージャ)原発までわずか6~7キロほど。ドニプロ(ドニエプル)川の対岸にそびえる原発施設がはっきり見える。 チョルノービリ(チェルノブイリ)原発で世界史上最悪の原発事故が発生した2年後の1988年、プラシヒンは兵士としてチョルノービリに滞在した。4カ月間の任務を終えて戻ると、直ちに入院させられたという。 「息をするのも難しく、
(CNN) 今のウクライナを訪れて戦時下の生活を体験し、爆撃された都市を見学し、危険を肌で感じ、兵士たちとの交流もできる――。ロシアの侵攻から半年がたち、死と破壊の波が押し寄せるウクライナで、旅行会社がそんなツアーを企画して参加者を募っている。 先月開設されたウクライナ観光サイトの「ビジット・ウクライナ・トゥデー」は、ロシアの侵攻に対して抵抗を続ける「勇敢な都市」のガイド付きツアーを紹介。紛争の中で生きる国の姿を観光客に見てほしいと訴え、「今こそ素晴らしいウクライナへの旅に出かけよう」と呼びかけている。 各国はウクライナ渡航自粛を呼びかけているが、同社によれば、これまでに150枚のチケットが売れ、ウクライナへの安全な渡航に関する情報提供サイトのアクセス数は月間150万と、侵攻前に比べて50%増えた。 ツアー参加者は、爆弾の残骸や廃墟になったビル、聖堂、競技場、焼け焦げた軍装備品などを見て歩
2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった。日本メディアのほとんどが現地入りを躊躇していた3月5日、ポーランドから陸路でウクライナ入りした男がいる。数々のスクープ写真で知られる報道カメラマン、「不肖・宮嶋」こと宮嶋茂樹さん(61)だ。 宮嶋さんは3月12日、ロシア軍が13キロまで迫っていたキーウへ。以降4月17日に出国するまで、ブチャ、イルピンなど各地で取材を続ける。5月中旬には再びウクライナ入りし、東部ハルキウを取材。 激戦地で「戦争の真実」を目撃してきた。 ここでは、そんな宮嶋さんがウクライナの状況や激戦地の過酷さを記した『ウクライナ戦記 不肖・宮嶋 最後の戦場』(文藝春秋)から一部を抜粋。ウクライナ侵攻で激戦地となった首都キーウ郊外の街・イルピンで宮嶋さんが見た、戦争の凄まじい光景を紹介する。(全2回の1回目/2回目に続く)
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、クリミア半島で始まったロシアの戦争は「クリミアで終わらねばならない」と述べ、同半島の解放が必要との認識を示した。 ゼレンスキー氏は夜の演説で「ウクライナ、そして全ての自由な欧州諸国に対する戦争はクリミアで始まった。そして、クリミアの解放とともに終わらねばならない」と述べた。 現時点ではそれがいつになるか予想できないとしつつも、ウクライナはクリミア解放に必要な要素を絶えず付け加えていると説明。「クリミアはウクライナのものであり、我々は決して諦めない」とした。 ゼレンスキー氏はまた、ロシアによるクリミア占領は欧州大陸全体や世界の安定にとっての「脅威」だとの見解も示した。 さらに、ウクライナ国民にとってのクリミア半島の歴史的重要性を改めて訴え、「我が国にはクリミアで民族の文化や願いが形成された人たちが住む。従って、クリミア半島の解放に取り組むとき
(CNN) 国際移住機関(IOM)は7日までに、ウクライナで戦闘に巻き込まれ国内退避を強いられている住民は660万人を超え、先月の調査ではこれら避難民はウクライナの総人口の15%に相当したと報告した。 国内で逃避していたもののその後、地元に戻った住民は550万人と説明。大半の帰還は首都キーウ(キエフ)やその周辺地域、ハルキウ、オデーサやチェルニヒウ各州で起きていた。 IOMは、国内避難を迫られた住民の多くは経済苦境に直面していると指摘。避難前に職を得ていた住民の6割が失職し、最大9%が今年2月下旬にロシアの侵攻が始まって以降、収入がないと述べた。 気温が下がる冬場の到来が近づくと共に避難の経験者の多くは生活環境への不安を抱いている。最大44%が建物などの修理で支援を必要としており、4分の1以上は十分な暖房装置がないため現在の居住先を立ち去る事態を恐れていたという。 一方、ロシア占領地から中
ロシア軍の砲撃によって破壊された建物と車両=29日、ウクライナ・クラマトルスク/Diego Herrera Carcedo/Anadolu Agency/Getty Images (CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は30日、東部ドンバス地方ドネツク州の住民を対象に強制避難を指示した。 ゼレンスキー氏は毎晩恒例のビデオ演説で、政府が住民の避難を決めたと説明。資金面も含め万全の支援体制ができていると語り、あとは住民自身が決断を下すだけだと述べた。 同氏はさらに、避難が早ければ早いほど、ロシア軍に殺害される人数は少なくなると強調し、戦闘地域に残る住民、特に子どものいる家族への説得を呼び掛けた。 ドンバス地方には今も数十万人の住民、数万人の子どもたちが残っていると指摘した。 ウクライナ軍は数日前、東部の前線一帯で激しい砲撃が続いているとする一方、ドネツク州の複数の地区でロシアの進軍を阻止し
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く