アフガニスタン・ヘラートで手術痕を見せる、腎臓を売った男性(2022年2月4日撮影)。(c)Wakil KOHSAR / AFP 【3月8日 AFP】仕事を失い、借金まみれになり、子どもを養うためには腎臓を売るしかない──こう思い詰めるアフガニスタン人が増えている。 昨年8月にイスラム主義組織タリバン(Taliban)が実権を握って以降、アフガニスタンは金融危機に陥り、数十年に及ぶ紛争で人道危機が悪化している。 工場で働いていたヌルディンさんはタリバン復権直後に給与を大幅カットされたため、仕事を辞めた。もっと条件の良い職場があると思ったからだが、間違いだった。失業者を何十万人も抱えた国で、次の仕事は見つからなかった。 切羽詰まったヌルディンさんは、手っ取り早い金策として腎臓の片方を売った。「今は後悔している」と話す。「もう働けない。痛いし、重い物は持てない」 一家は今、12歳の息子に家計を