観光資源なども豊富ながら、ものづくりから、農業・水産業なども活発な広島県は今、「イノベーション立県」を目指している。その実現に向け、AI(人工知能)やIoT(Internet of Thing:モノのインターネット)といった最新技術の利用と、それらを活用できる人材の育成を急ぐ。そのために広島県全体を実証実験の場に開放し、県内外から多様な人材やノウハウの集積を図る。 嚴島神社と原爆ドームという2つの世界遺産や、豊かな瀬戸内海で育った牡蠣などで知られる広島県。マツダなどを核にした、ものづくり産業も集積する。そうした中に、国内生産量の7割強を占める生産品がある。瀬戸内海の温暖な気候を生かして栽培しているレモンだ。国産レモン約1万トンのうち7割強が広島県で生産されている。レモンを使った商品開発も進み、全国的に知名度の高い菓子やケーキなども販売されている。 イノベーションが次々と起こるエコシステムを