谷村新司が5年ぶりとなるオリジナル・アルバム『NIHON〜ハレバレ〜』を4月22日にリリースする。2003年に上海音楽学院の常任教授となった谷村新司が、生徒と向き合う中で「日本」についての作品を構想し、12年を費やして作り出したという本作。その全13曲には、どのようなメッセージが込められているのか。また、アリスのメンバーとして、70年代の日本のポップミュージックを牽引してきた谷村新司にとって、現在の音楽シーンはどのように映っているのか。独自のポップス論や創作方法のほか、海外ツアーで気付いたことや新アルバムのコンセプトについてまで、じっくりと語ってもらった。 「楽曲の作り方は結構攻めている方だと思います」 ――谷村さんの音楽キャリアを振り返ると、アリス以来、洋楽的なものを咀嚼しつつ、日本のポピュラー音楽として、多くの人が口ずさめるような楽曲のあり方を提示されてきたと思います。それは意識的なも