羽生結弦の金メダル獲得に日本中が歓喜した。とりわけ、彼を追いかけて会場につめかけたマダムたちの喜びはひとしおだっただろう。だが、カネに糸目をつけない奥さまの陰で、夫は怯え、悩んでいる。 観戦ツアーは4日で90万円 羽生結弦(23歳)のフリープログラム演技が終了した瞬間、金メダル獲得を確信し、歓喜に沸いた韓国・平昌の江陵アイスアリーナ。 おびただしい数のプーさんのぬいぐるみが飛び交う会場からの中継映像を、埼玉県内の自宅で複雑な表情を浮かべながら眺めていたのは、会社員の杉森裕之さん(60歳・仮名)だ。 「やっぱり羽生くんはすごいですね。圧倒的な技術に、しなやかな立ち居振る舞い。門外漢の僕でも圧倒されます。でも、妻が羽生くんに遣った金額を想像すると、金メダルを素直には喜べなくて……」 裕之さんの妻・律子さん(58歳・仮名)は羽生の大ファンだ。 「妻は旅行会社の観戦ツアーに申し込み、現地観戦してい
金塊奪おうと暴行「指示役」逮捕 東京・上野の路上で女性に 東京・上野で、男らが金塊を奪おうと女性に暴行を加えけがをさせた事件で、指示役が逮捕された。高橋俊容疑者(39)は8月、台東区上野の路上で、女性が持っていた金塊15kg、およそ1億4,000万円相当を奪うため、…
以前取材した性暴力関連のイベントで、登壇者が「痴漢防止のためのポスターは『痴漢は病気です。犯罪者になる前に病院へ行こう』という内容ではどうか」と提案したことがあった。アルコール依存症やギャンブル依存症と同じように、「痴漢するスリルがやめられない」人が実際に存在する。性犯罪の加害者治療にあたる精神科医から「『痴漢は犯罪です』というポスターを見ても、痴漢加害者は『自分は優しく触っているから痴漢じゃない』と思い込んでいる」と聞いたことが、この提案の背景にあった。(詳細はこちらの記事) 痴漢は依存症であり、病気。だから再犯防止ための治療が必要であると言われる。一方で、性被害の現場を知る人からは「病気と見なされれば免罪されてしまうことになるのでは。それが怖い」という声もある。 今年8月に刊行された『男が痴漢になる理由』(イースト・プレス)は、痴漢や強姦など性犯罪の加害者臨床に携わってきた精神保健福祉
2017年に入って、電車内で痴漢をしたと疑われてホームから線路に飛び降りて逃げる事件が相次いだ。結局痴漢をしていたかどうかは分かっていないが、これをきっかけに「痴漢冤罪に巻き込まれたらどうすればいいのか」と痴漢冤罪を防ぐ方法に注目が集まっている。 そんな中で「男が痴漢になる理由」(イースト・プレス)という挑戦的なタイトルで、日本初の痴漢の専門書が出版された。著者はこれまで12年間に渡って1000人を超える性犯罪者と向き合ってきたという精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳氏(大森榎本クリニック)だ。 痴漢加害者は一体どういった人間なのだろうか。「必ずしも痴漢は性欲が動機となっている訳ではない」と話す斉藤氏に、痴漢加害者の実態について聞いた。 ●痴漢は「性欲異常者」がやるものだというのは的外れ ーー痴漢をする男性は、「家庭を持った四大卒の普通の会社員」が多いというのは驚きでした。 「痴漢は日常
電車内で痴漢行為を目撃したら、あなたはどうするだろう? 女性を助け加害男性を駅員に突き出す人、見て見ぬふりを決め込む人。中には、被害女性を見て「あんなに短いスカートを履いているんだから、自業自得だ」とまゆをひそめる人もいるかもしれない。しかし、こう考える人もいるのだという。 「自分も、痴漢をやってみよう」 精神保健福祉士で社会福祉士の斉藤章佳氏は、痴漢の実態を日本で最もよく知るひとりだ。彼が勤める東京・榎本クリニックでは、10年前から性犯罪加害者が社会で更生するためのプログラムを日本で初めて実践している。これまで多くの性犯罪者の治療に携わってきたが、その約半数を痴漢が占めている。 痴漢は未然に防ぐことが難しい 「その目的は、まず第一に再犯防止(リスクマネジメント)です。痴漢にかぎらず性犯罪は、家族など身近な人でも“彼は痴漢をしているのでは”と気づくことは滅多になく、未然に防ぐことが難しいの
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