正直で他人を信頼しやすく、普段は温厚な人ほど、不公平に憤って結果的に損をしやすいことが、放射線医学総合研究所の高橋英彦客員研究員(京都大准教授)らが27日までに行った実験で確認された。正直な性格傾向が強い人ほど、脳の中脳と呼ばれる部分で情動や記憶などの機能調節を担う神経伝達物質「セロトニン」が消えにくいとみられることも初めて分かった。 研究成果は米科学アカデミー紀要電子版に発表される。経済的な意思決定の個人差の解明や、意思決定に障害がある精神・神経疾患の診断や治療に役立つという。 【関連記事】 研究員が成果でっち上げ=燃料電池の実用化研究 「顔色見る」は人間特有=視線分析、チンパンジーと比較 福島原発で直下型地震の恐れ=「耐震強化必要」 iPS、遺伝病に応用可能=自然修復の細胞移植で 排ガス触媒に銅酸化物=希少金属不要、実用化に期待