「いやいや、まだ、早いやろ」 2017年7月、akippa大阪本社。マーケティング責任者である横田学から社長である金谷元気の元に「サービスのブランドプロポジションを定義しましょう」と提案があった。その時の率直な感想が前述のそれである。このブランドプロポジションとは、「ブランド固有の特徴を、ブランドとユーザー両方の立場から定義したもの」で、ブランドの基礎となるものである。 akippaは駐車場のシェアリングエコノミーサービスを展開する関西を代表するスタートアップの一つだ。累計で約24億円という資金を外部から調達するなど、市場からの期待が極めて大きい。 投資家からの期待は当然、事業のスケール。ブランドのこととなると、一般的には「早い」と判断されるだろう。ただ、金谷は横田からの提案を何度か受けていく中で、徐々に「今こそやるべきだ」という心境に変わっていったという。 そこから、“全社員”によるak