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ブックマーク / honz.jp (11)

  • 『殴られて野球はうまくなる!?』「効き目」があるから、なくならない? - HONZ

    タイトルを読んでみてどう感じるだろうか。野球界に鉄拳が飛び交っていた時代など過去の話だと思う人も多いかもしれない。平成になってから30年が経とうとしている。水分補給や休息の重要性はもちろん、事管理や筋力トレーニングの方法など、根性論とは距離を置いたアプローチも着実に浸透した。 昔に比べたらはるかに暴力が減っているのは事実だ。小・中・高と、6年ほど前まで学校の野球部で過ごしていた私にも、さすがに怒鳴られることはあったが、拳が飛んでくるような指導を受けた記憶はない。 だが実際には、暴力は野球界に依然として生き続けている。表沙汰になり処分が下ったものだけでも、いくつも例が挙げられる。部員の暴力を主な理由に、2016年秋季道大会を辞退した北照高校。ヤンキース・田中が11年前、駒大苫小牧高校3年時にセンバツ出場辞退を経験したのも、野球部長による暴力事件が一因だった。言わずと知れた超名門、PL学園は

    『殴られて野球はうまくなる!?』「効き目」があるから、なくならない? - HONZ
    theband
    theband 2017/09/25
    「暴力はダメ。効果あろうが関係ない」的な言葉狩り風発言に星つけてる人は思考が足りないか、本文読んでないか。暴力は簡単に効果が出る劇薬だから皆依存症になり世界から消えない。犯罪を失くすには犯罪心理学だよ
  • 『ダメな統計学 悲惨なほど完全なる手引書』で科学の基盤をより確かなものにする - HONZ

    世界は数字であふれている。政治家の支持率から健康品が病気のリスクを下げる確率まで、ニュースや広告を介して、新たな数字が次々とわたしたちに届けられる。しかしながら、その数字がどのようにつくられ、どのような意味を持つのかを真に理解することは容易ではない。特に、数字の送り手に悪意がある場合には注意が必要だ。50年以上前に出版された世界的ベストセラーの『統計でウソをつく法』で知られるように、統計を恣意的に用いれば、多くの人を欺くことはそれほど困難ではないのだ。 それでは、きちんとした科学研究室・大学によって裏付けられたデータならば無条件で信用できるのだろうか。そうではない、と統計学の講師でもある著者のアレックス・ラインハートはいう。科学者たちに悪意があり、統計学を歪めて使用しているわけではない。科学者たちもまた、わたしたち一般市民と同様に統計学をきちんと理解していないというのだ。 科学者は、統計

    『ダメな統計学 悲惨なほど完全なる手引書』で科学の基盤をより確かなものにする - HONZ
    theband
    theband 2017/02/23
    “科学研究室・大学によって裏付けられたデータならば無条件で信用できるのだろうか。そうではない/科学者は統計教育を受けてこなかった~科学に関する大学学部課程の多くで、統計の訓練はまったく求められていない”
  • 『脳はなぜ都合よく記憶するのか 記憶科学が教える脳と人間の不思議』 創造的能力の副産物としての記憶違い - HONZ

    記憶がえてして頼りないものであることは、いまではよく知られている。その象徴的かつ重大な例としてすぐに思い浮かぶのは、記憶違いにもとづく冤罪事件だろう。国際的な非営利団体の報告によると、2015年にDNA鑑定によって受刑者の無実が証明された事件は325件あった。そしてそのうち、じつに235件もの事件で目撃者の誤認が関わっていたというのである。 記憶違いの問題はけっして他人事ではない。と行った初デートの場所を間違って記憶していたこと、あるいは、他人のやった仕事を自分がやったかのように勘違いしていたこと、そのような経験に誰しも思い当たるふしがあるのではないだろうか。しかしそれならば、わたしたちの記憶はどうしてそのように頼りないのか。また、記憶がときとして大きく歪められてしまうのは、いったいどうしてなのだろうか。 書は、そのような問題にイギリスの若手研究者が迫ったものである。著者のジュリア・シ

    『脳はなぜ都合よく記憶するのか 記憶科学が教える脳と人間の不思議』 創造的能力の副産物としての記憶違い - HONZ
  • 『失われた宗教を生きる人々 中東の秘教を求めて』 - HONZ

    書『Heirs to Forgotten Kingdoms』は、アラビア語とペルシア語を流暢に操り、イギリスおよび国連の外交官を務めた経験をもつ著者ジェラード・ラッセルが、中東の宗教的少数派のコミュニティを訪ねて旅し、現地の言葉で丁寧に話を聞きとって、現代に生きるその姿をまとめあげたものである。 1997年、駆け出しの外交官だった著者は、エジプトに配属されてアラビア語を学んでいた。著者はカトリック教徒で、祈る時にもアラビア語を使えば上達するのではないかと思い、エジプトのキリスト教会であるコプト教会に通い始めた。これが著者と宗教的少数派の初めての出会いだったという。聖テレーズ教会というその教会は、キリスト教徒だけでなく、地元のユダヤ人やムスリムからも愛されていた。そこには、イスラーム教と他の宗教との確かな共存の形があった。 中東といえばイスラーム教一色だと思いがちだが、実は中東は多様な宗教

    『失われた宗教を生きる人々 中東の秘教を求めて』 - HONZ
  • 『数学者たちの楽園 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち』著者サイモン・シン インタビュー 数十年来の陰謀を暴く - HONZ

    前作『代替医療解剖』の発表から実に8年。人気サイエンスライター、サイモン・シンの最新作の翻訳版がついに完成しました。テーマはズバリ『ザ・シンプソンズ』。1989年の初放映からすでに600話超! 今も続くアメリカの大人気アニメーションです。黄色い肌に、大きなギョロ目、極端にデフォルメされた姿はきっと多くの人がご覧になっているはず。社会風刺のたっぷりきいたドタバタアニメは時に社会問題にからんで日でも話題に上ります。 でも今回の切り口は、風刺でもなければアニメ論でもありません。『ザ・シンプソンズ』、実は超難解「数学コメディー」だった!! というサイモン・シンならではのものです。この背景にはハーバード大などで数学の博士号を取得した「天才」たちが、研究職をなげうってまで『ザ・シンプソンズ』の脚家になったという、驚くべき事実があるのですが、なぜ、そんなことが起こってしまったのか、そもそもどんな理由

    『数学者たちの楽園 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち』著者サイモン・シン インタビュー 数十年来の陰謀を暴く - HONZ
  • 『文化進化論 ダーウィン進化論は文化を説明できるか』 文化も生物のように変異し、競争にさらされ、受け継がれていく - HONZ

    文化進化論 ダーウィン進化論は文化を説明できるか』 文化も生物のように変異し、競争にさらされ、受け継がれていく ダーウィン進化論は、信じられないほど少ない仮定で、驚くほど多くのことを説明してしまう。なにしろ、100万種以上といわれるほど多様で、かつその1つ1つが複雑な機能を備えている生命が、どのように実現されているかを誰もが理解できるように示してみせたのだから、驚異という他ない。またダーウィン進化論は、DNAがどのように遺伝情報を継承しているかというミクロな視点から、種が集団としてどのように発展するかというマクロな世界までを考えるための共通土台を提供することで、あらゆるレベルでの生物への理解を深めるために欠かせない存在となっている。 それでは、進化の果てに生み出されたヒトが作り出す文化について、我々はどれほど理解しているだろう。文化がどのように生まれ、伝達され、発展もしくは衰退するのか、

    『文化進化論 ダーウィン進化論は文化を説明できるか』 文化も生物のように変異し、競争にさらされ、受け継がれていく - HONZ
  • 【映画】『ヤクザと憲法』極道たりとも、法の下に平等なのか? - HONZ

    昨年の山口組分裂騒動を受け、多くのメディアを賑わせた極道の世界。その一方で、ヤクザの総数は今や全国で6万人を切ったとも言われる。もはや絶滅危惧種とも言われ、岐路に立たされるヤクザ達だが、その実態はどのようになっているのだろうか? 報道やフィクションでは目にすることの多いヤクザの世界を、地上波のドキュメンタリーという形で映し出したのが、作『ヤクザと憲法』である。昨年3月に東海テレビで放送されたこの番組は、取材クルーが100日近く密着することでヤクザの日常を描き出した。現在、テレビでは未公開となったカットも追加したものが映画版として再編集されており、いくつかの劇場で見ることができる。 取材を受けたのは、大阪にある指定暴力団「二代目東組二代目清勇会」である。27人の組員を束ねる親分は川口 和秀・会長。「暴力団対策法」制定のきっかけとなった「キャッツアイ事件」の際に殺人容疑などで逮捕されており、

    【映画】『ヤクザと憲法』極道たりとも、法の下に平等なのか? - HONZ
  • 脳科学について知りたい人へ最初に渡したい一冊──『メカ屋のための脳科学入門-脳をリバースエンジニアリングする-』 - HONZ

    「メカ屋のための」とあるように、書はエンジニアに向けた脳科学である。 「なぜわざわざ特別にエンジニア向けに脳科学入門が書かれなくてはならないのか? 一般人向けに書けばいいではないか」と疑問を抱くかもしれないが、なるほどもっともな話ではある。 それはまず第一に、著者が東京大学工学部の機械系、情報理工学研究科、工学研究科で講義を受け持っている、機械系かつ生物学系の研究者であることに起因している。物理と工学が大好きで、それに反して生物に興味がない──むしろ嫌いな──エリート・エンジニアの卵らに生物よりの脳科学を教えなければならない著者がとった方法は、神経細胞が大脳にはいくつ、小脳にはいくつ、といった暗記科目的な形式ではなく、構造領域から機能領域へのアプローチ=リバースエンジニアリングを通して「脳って機能的にできてるんだなあ」と驚きを与える事だったのだ。 エンジニアは、どういうときに脳に感動を

    脳科学について知りたい人へ最初に渡したい一冊──『メカ屋のための脳科学入門-脳をリバースエンジニアリングする-』 - HONZ
  • 『精神を切る手術 ―― 脳に分け入る科学の歴史』  脳への介入は許されるのか? - HONZ

    ヒトのDNAを用いる研究では、匿名化や厳重な保管など、サンプルの扱いに厳しい制限がかけられている。個人のゲノムが遠からず千ドルで読めるようになろうかという時代である。どのようなものをべているかで、どのような人間であるかをあててみせる、と、『美味礼賛』のブリア=サヴァランは言ったが、それどころではない。ゲノムがわかれば、その人のいろいろなことがわかってしまうのであるから、そういった規制も当然のことだ。 ゲノムが設計図としてヒトを規定するのに対して、脳は “ヒトの質を担う特別の器官” と捉えることができるのではないか。そうであれば、ヒトの脳研究はゲノム研究と同様に慎重でなければならない。そういった観点からヒトの脳機能研究をどう進めるべきかを考えるべき、というのが、日を代表する生命倫理学者の一人である著者・橳島(ぬでしま)次郎の問題提起だ。そして、その方法論として選ばれたのが、温故知新的な

    『精神を切る手術 ―― 脳に分け入る科学の歴史』  脳への介入は許されるのか? - HONZ
  • HONZイチオシ伝説の再来 『冒険歌手 珍・世界最悪の旅』 - HONZ

    山岳雑誌の老舗『山と渓谷社』に勢いがある。2010年に刊行がはじまったヤマケイ文庫では、山岳でこれを読まねばどうするというような、ヒマラヤの難峰ギャチュン・カンからの決死の脱出を描いた山野井泰史の『垂直の記憶』や、死に至る過程がこまかに記録されている松濤明の『風雪のビヴァーク』から、HONZイチオシ伝説の記念的作品である『くう・ねる・のぐそ』まで幅広いラインナップがそろえられている。また、2014年からのヤマケイ新書でも、山好きにたまらないが続々と出されている。 たぶん調子にのっているんだろう。そうでないと、こんなを再刊しようなどという話はでないはずだ。偉大なる冒険ノンフィクション作家・高野秀行をして、「これは日冒険界の奇書中の奇書である」と解説に書かしめているのがなによりの証左だ。その内容は、歌手・峠恵子が『日ニューギニア探検隊』に参加した顛末と後日談、そして、いっしょに探検隊

    HONZイチオシ伝説の再来 『冒険歌手 珍・世界最悪の旅』 - HONZ
    theband
    theband 2016/04/02
  • 『知能はもっと上げられる 脳力アップ、なにが本当に効く方法か』 - HONZ

    科学が認めた脳力アップの方法とは? 知能は上げられない――それは生まれつきの能力であり、大きく伸ばすことは難しい。研究者も、多くのひとびとも、そう考えていた。ところが、近年、「知能は短期間で上げられる」という研究成果が続々と発表され、大きな注目を集めている。こうした成果に基づいた<頭をよくする>脳トレや認知能力を高めるメソッドもいろいろ開発されている。また、米国では政府系機関も関心を寄せ、積極的な研究支援を行なっている。 書はこうした動向を科学ジャーナリストである著者が、最新の脳トレをはじめ頭がよくなる方法を、みずから実践体験することによって紹介していく。 すでに世の中には「脳力アップ」を謳う多くの商品やメソッドが出回っている。実はこうした中で、科学的に効果が検証されているものはごく少ない。著者は、まずなにが科学的に認められ、なにが認められていないのかを吟味検証する。 あの有名な脳トレ・

    『知能はもっと上げられる 脳力アップ、なにが本当に効く方法か』 - HONZ
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