“富野節”というのは、劇中のセリフ回しに適用される言葉であろうが、富野由悠季氏ご自身の語りが、梅雨時の土曜昼下がり、東大駒場キャンパスで炸裂した。 6月15日、東京大学工学部にて、イベント「テクノドリームI:工学~それは夢を実現する体系」が開催された。これは、富野由悠季氏をゲストに迎え、東京大学下山勲教授(情報理工学系研究科長)と同じく東京大学の中須賀真一教授(工学系研究科・航空宇宙工学専攻/工学部・航空宇宙工学科)が鼎談を行なうというもの。後半には民間企業からの参加ということで、東洋エンジニアリングの内田正之氏、三洋電機の田端輝男氏が加わった。司会は工学部広報室の内田麻理香特任教員。 テーマは工学の未来について。テクノドリームというイベント自体、“工学の夢を新たに描き直すイベント”と位置づけられている。富野氏がゲストということで、工学そのものの立ち位置から地球環境の話まで、大いに話題がふ
流出重油をどこまでも追いかけるロボットブイ (1) 2008年4月18日 環境 コメント: トラックバック (0) 1/3 タンカーから流出した重油で真っ黒になった海鳥、廃棄するしかなくなった養殖ノリ、泳げなくなった海水浴場……。重油の流出事故は、経済にも生態系にも多大な被害をもたらす。その被害を最小限に食いとどめるために開発されているのが「浮流重油自動追従ブイ」。これはAUV(自律型無人探査機)と呼ばれる一種のロボットである。水中ロボットの開発に長年携わってきた大阪大学 加藤直三教授にお話をうかがった。 世界で頻発する重油流出事故 浮流重油自動追従ブイの実験機。全長は約2mほどになる。 ──海上での重油流出は、大変な被害を及ぼすと聞いています。 日本における重油流出事故としては、1997年に日本海で起こったナホトカ号が最も衝撃的でした。この事件では6240klの重油が流出し、日本海沿岸に
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「ユビキタス」。Wikipediaによると「近年流行のバズワードのひとつ」なんだそうだが、そろそろ死語の領域に入り始めている気がする。そんな折に登場したのが本書。心配しつつもページをめくってみる。 「ユビキタス」とは“どこにでもある”という意味で「ユビキタス・コンピューティング」とは、いつでもどこでも自由に情報通信ネットワークに接続可能という意味。「ユビキタス社会」が到来したあかつきには、ネットワークを通し、様々なサービスの恩恵が受けられるようになると言われている。 まあ、そのようなことはネットの用語辞典でいくらでも解説があるので詳細は省略する。また本書も、タイトルが示す「ユビキタスとは何か」といったような入門書的な内容ではなく、技術を産むことと活かすことの違いについて考察するというものだ。 著者は組み込み型OSの分野の第一人者で、1980年代から「ユビキタス・コンピューティング」の概念を
さる9月7日に東京で行われたITpro Challenge!ですが、ひきこもって鬱々と考えてばかりの生活を離れ、先を走っているすごい人たちの勢いを感じられたのはとても良い体験でした。 僭越ながらぼくもプレゼンさせていただいたのですが、この内容についてはCNETのほうに流れに沿った詳細な記事がアップされています。 収益が見えないことは、やらない理由にはならない--インフォテリアUSA江島氏 で、講演資料のほうはSlideShareにアップしました。ここからPDF形式でダウンロードもできます。 ブログにこうやって外向けの文章を書くときというのは、それなりに精神的に落ち着いた瞬間を見計らって襟を正してから書くので、普段の七転八倒している姿は伝わらないものです。 割と露出狂的マゾヒズムの気があるほうだとは思ってるんですが、それでもやっぱり、恥ずかしいこととかコンプレックスとかは自分なりに
「苦しい時こそ夢を持たなアカン!」――。不況に苦しむ中、職人集団が立ち上がって、中小企業の技術力を結集して人工衛星を打ち上げようと2002年に設立されたのが、東大阪宇宙開発協同組合(Space Oriented Higashiosaka Leading Association:SOHLA)だ。 SOHLAは、工場集積率No.1という大阪府東大阪市に拠点を置く中小企業を中心に結成された製造業の協同組合。2002年から小型人工衛星の開発を進めており、2003年からは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として、開発プロジェクトを進めている。 同組合が開発する人工衛星は打ち上げに成功すれば、「まいど1号」と命名されることが決まっている。東大阪宇宙開発協同組合やSOHLAという名前は覚えていなくても、まいど1号という名前を記憶している人は多いだろう。そのまいど1号が、ついに宇宙へ
サイバーダインが事業化する製品は、人間の身体能力を大幅に高める「ロボットスーツHAL(Hybrid Assistive Limb)」。HALを装着すると、40キログラムの荷物を2~3キログラム程度と軽く感じる能力を獲得し、ある種のスーパーマンに変身する。最近、NHK(日本放送協会)などのテレビ番組で何回も取り上げられ、脚光を浴びているハイテク製品である。 サイバーダインは2006年11月に、ロボットスーツHALを年間に400~500体程度製造できる生産態勢を築き、事業化に乗り出す計画を公表した。用途に応じた改良も本格化する。代表取締役社長は筑波大大学院の山海嘉之教授(写真1)。ものづくり系の大学発ベンチャー企業として本格的に事業家に踏み込む苦労談を聞いた。 ―― ロボットスーツHALの本格的な生産に乗り出すとの報道が相次いでいますが。
日本の出張日程が全て終了。4営業日で19社とのミーティング、5回のDinner。時差ぼけ収まらない中、延べ50名余の方々と会った。 さすがにかなり疲れたが、得るものも多い。わざわざ面談時間を割いて下さった皆様には、改めて御礼申し上げる次第。 土曜の夕方に成田を発ち、同日の午前中にSan Francisco着。昼前に自宅に戻る。そこから24時間爆睡し、ようやく生命エネルギーが戻って来る。今日は月曜日。アメリカは今日も休日であるが仕事が溜まっており、大音量でシューベルトのピアノ曲をかけながら仕事に励む。 さて、最近考えていることを少し。 Enterprise用途にインターネットサービス分野の各種ツールやフレームワークを適用する、という動きが世の中で始まっている。実際にそれをDriveするVentureも当地でちらほら現れてはいる。しかし、彼らが提供するサービスの適正価格はなんだろう、とふと考え
梅田さんより10歳前後若いブロガーたちが急激な変化を予想する一方、44歳の梅田さんは一貫して、「変化は起きるが、みんなが思っているほど急激ではないだろう」という立場で語った。 僕もこのイベントにはちょこっと顔を出してみました。 なんかパネラーの人たちがはてなブックマークの話をたくさんしてて、開発者がここにいるって言うのに開発者そっちのけで色々話してて、まあ最後に開発者から一言とかで呼ばれるだろうと思ったらそんなこともなくって。おまえらいい加減にしろと憤慨しました。いや、冗談です。 個人的には第二部の SNS の話で id:umedamochio にいじられる山岸さんが面白くてしょうがなかったんですが、ここは敢えて第一部の話に触れてみよう。 この ITmedia の記事の冒頭の一文にあるように、「ネットがマスメディアを飲み込むんだ」という見方に対して梅田さんが「いやいや、そんなに簡単にはいか
ライブドアの技術の話について書いた、その記事のコメント欄。最初は感情的な批判などがあって話題とは別の方向で炎上し気味だったんでうーんと思ってたんですが、後半になってきて少し面白い議論が出てきました。 こんな反応があった。 アクセス数が増加している段階で、ApachやAppServerのスレッド数をいじろうが、ヒープサイズを増やそうが、DBのパラメータをいじろうが、はてまたアプリを書き直そうが、性能要求にミートするには相当のワークが発生しますし、どう最適化、チューニングしても追いつきません。そのようなチューニングにお金をかけるならサーバーを追加したほうが安く上がるのではないかと思うのですが、如何でしょう? それに対する僕の返信は、 確かに何千万もするファイルサーバーとか、ロードバランサーとかで問題が解決できる機会っていうのは存在すると思います。なので ”負荷が高ければ、結局サーバーを単純に増
仕事が立て込み、Blogを書く時間がほとんど取れなくなって来た。しかし、不思議なもので、以前はBlogを書かない日が続くとアクセス数が激減していたのだが、最近は暫くエントリをしなくても主にサーチエンジン経由のトラフィックが安定的に存在し、なかなかアクセス数が落ちない。有難いことである。 さて、最近頭に浮かんでいることを手短に。 インターネットサービス分野の動向を見るにつけ、新たな技術の発明というよりは、既知の理論を本分野に応用する動きが気になる。言ってみれば、古代文明の再発見が相次いだルネッサンス期を彷彿とさせる動き。 無論、技術や理論の再発見が世の中のブレークスルーをもたらす例は、枚挙に暇が無い。例えば、元京都大学教授の伊藤氏が提唱した確率微分方程式(伊藤のレンマ)は提唱から数十年の時を経て米ロバート・マートンに再発見され、かの有名なオプション計算式であるブラック・ショールズ式が生み出さ
id:mkusunok:20060129:techstrategyで触れた内容について少し掘り下げてみる。これは歴史の勉強をした後の感想のようなものに過ぎないので、今後もこの通りにやれば成功するという意味ではない。ただ、何をやってはいけないか、という参考にはなるだろう。ベンチャーにとって大事なことは、先行する大企業に先行優位性を発揮させないこと、そしてより大きな技術力や資本力を持った後続企業に真似されても差別化し続けられる仕組みをつくることだ。 価格はマーケットインで決めよ これは大企業のイノベーションでよくあることだが、R&Dに大変な金額をかけた割に市場がそれほど大きくない、だから価格を上げてしまおうという失敗である。Xerox StarとかToken RingとかHiSWANaが典型的だ。これらは研究開発予算を正当化するために商品化され、それが素晴らしい革新的なものであることを社内に説
前回記事「境界定義が曖昧になるネットとエンタープライズ」の続きとして、境界定義というよりは変化の方向性について整理したい。 昨年後半から現在起きている技術の変化をどう捉えるかという議論をあちこちで進めているなかから、オープンサービスとでも呼べる概念がふわっと出てきた。 Web2.0と呼ぶのかなんと呼ぶのかはある程度個々人の自由として、今のネットの変化やコンピューター関連ビジネス界隈で起きている動きの根っこにあるベクトルを捉えるには割と使い勝手が良い。概要については、同じくコンピューターワールドの記事中でも触れているため、周辺情報を追加で欲しいという方はご一読頂ければ。ブレストのお相手は記事と同じく藤井さんとなる。 まず、この図が何を意味しているかだが、図の左の小さい円が出発点のデバイス、周辺に順々にソフトウェアからサービスの層までが連なっている。広がっていく円は二つの意味を持っており、標準
今回のライブドアの件で、「ライブドアは虚業」、とか「日本のネット企業は心を改めて技術を磨け」みたいな論調を良く見かけるわけですが。 いずれ誰かが書くだろうと思っていて、やっと出てきたライブドアの技術の話。 ライブドアが意外と技術系っぽいことについて - 圏外からのひとこと ライブドアが普通に技術系であることについて - 圏外からのひとこと ライブドアの直近の財務諸表なんかを見ると確かに証券周りなどの売り上げの占める割合が多かったりもしますが、その企業の設立当初から今に至るまでその屋台骨を支えてきたのは間違いなくライブドアが持っている確かな技術で、日本のウェブ関連企業の中でもその技術レベルの高さは、その辺でなんとか 2.0 だとか声高に言ってる企業なんかよりも遙かに高いと思ったほうが良いでしょう。 圏外からのひとことの中で示されていたポインタ以外にも、最近の取り組みは以下のリンクが参考になる
伊藤直也(id:naoya)の「ライブドアの技術の話」 http://d.hatena.ne.jp/naoya/20060127/1138329840 が話題になっているようなので、少し補足をしておきたい。 日本のライブドア報道を直接見聞きしているわけではないので、正確なところはよくわからないが、 今回のライブドアの件で、「ライブドアは虚業」、とか「日本のネット企業は心を改めて技術を磨け」みたいな論調を良く見かけるわけですが という書き出しで始まっているので、ネット事業について何も知らない人が、テレビ等で勝手なことを色々と言っているのだろうことは想像がつく。 まず、「ライブドアの技術の話」について、彼が書いている内容は100%正しい。 ただ、ライブドアがこうした確かな技術を持っているということと、ライブドアの経営陣が技術に対して深い関心を抱き「技術指向の経営」を行っていたかということは、全
「2007年」のインパクトは2000年問題よりはるかに大きい――SAP玉木氏:構造改革としての2007年問題(1/3 ページ) 2006年を迎えると「2007年問題」が現実のものとして意識され始める。その本質について「iPodの成功に象徴されている」と話すのはSAPのソリューション統括本部長でバイスプレジデントを務める玉木氏だ。 2006年を迎えると、いよいよ「2007年問題」が現実のものとして意識され始める。これについては、「影響はない」「机上の空論」といった意見も多く聞かれる。しかし、今も多くのメインフレームが稼働している現実を考え併せると、実際に情報システムを構築した世代が2007年を境に現役を退いていくことへの影響を、軽く見ることはできない。 旧システムからERPへのリプレース、という形で選択肢を提供するSAPジャパンで、ソリューション統括本部長、バイスプレジデントを務める玉木一郎
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