「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」 と、森喜朗・ 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長は言ったのだそうだ。 この発言の第一報が伝えられた日の夜、ツイッターのタイムライン上には、記事を読んだ人々が、それぞれ、五輪の幕引きの手順や、尻拭いの方法について、思い思いの感慨を書きこんでいた。 なんというのか、第一報が伝わった時点で、すでに 「女性蔑視」 というのは、主要な論点ですらなくなっていたわけだ。 当然といえば当然だろう。森さんの発言がドンピシャリの女性蔑視であることは、いまさら誰が検証するまでもなく、隅々まではっきりしている。そんな論点について、ことあらためて議論をするのは時間の無駄というものだ。 とすると、次の問題は、森さんの言葉が、JOCの臨時評議員会という公の場所で五輪組織委のトップが発信する内容として適切であったのかどうかなのだが、これについても