■ヨンコマワーク ――4コマの場合は、ストーリーよりも感性的な部分が大きいので、作家と編集との意見のやりとりも難しいんじゃないかと思うのですが。 小林 そういった感性の部分では、編集の意見を出しすぎることで、スピード感みたいなものが失われてしまう場合もあるので、それは作品を作る段階以前、作家さんと初めて会うところからが、もう勝負だという感じですね。この人はどういう作家さんなんだろう、どんなものを表現したくて、そのためにどういう手段を取る人なのかっていうのを的確につかめないと、なかなかうまくいかないんですよ。 篠原 その作家さんの伝えたいものを、編集もちゃんと解っていたら、「これを表現するのにこの4コマの流れでは読者に伝わっていないな」とか、「台詞や構図が今ひとつだな」とかいうのは、その都度、直していけますからね。そこに至ってない、表現したいことがまだ雲をつかむような段階で、読ませるレベルに