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ブックマーク / ikedanobuo.livedoor.biz (76)

  • 「新型コロナ」は幻想である : 池田信夫 blog

    2021年03月07日15:37 カテゴリ科学/文化 「新型コロナ」は幻想である アゴラにも書いたように、新型コロナウイルスを見た人はいないのだから、コロナはあなたの脳内にしかない幻想である――というと「電子顕微鏡の写真があるじゃないか」という人がいるが、それがSARS-CoV-2の病原体であることを実物で確認したのか。 日でこれまで8000人以上の死亡診断書で、死因に「新型コロナウイルス感染症」と書かれたことは事実だが、それが当かどうかはわからない。一部のネトウヨがいうように、それは「新型」ではなく、在来型コロナウイルスの変異株かもしれない。 この「幻想」は、純粋に主観的な夢のようなものではない。もしあなたが感染すると、コロナの存在を否定しても死ぬかもしれない。しかしその病原体がコロナかどうかは、あなたには確認できない。それは医師が「新型コロナで死亡」と死亡診断書に書き、保健所が認め

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    REV 2021/03/08
    「理系の人は、意外にこういうカント以来の認識論の常識を知らない。」「世界に客観的実在は存在しない。すべての現象は共同主観的な幻想なのだ。」文系による理系へのヘゲモニー闘争が激化してからもうすぐ10年。
  • ヒトラーの経済政策はなぜ「うまく行った」のか : 池田信夫 blog

    2015年06月20日07:52 カテゴリ ヒトラーの経済政策はなぜ「うまく行った」のか 戦後初期の西ドイツで「20世紀の中でドイツが最もうまく行ったのはいつか」という世論調査に、40%が「ナチの初期」と答えたという。その原因は、この時期にワイマール期の混乱がおさまり、大量失業やハイパーインフレなどの現象がなくなったためだ。 失業者は1932年の557万人から1939年には12万人へと激減した。その最大の原因は「ケインズ政策」ではなく、毎年100万人以上の徴兵だった。若者たちは、失業する代わりに戦場で死んでいったのだ。 このような形でヒトラーは所得を均等化し、労働組合を解散して国民を国家に動員して均質化(グライヒシャルトゥング)する一方、ユダヤ人を排除して「アーリア人」の民族共同体(フォルクスゲマインシャフト)を建設した。彼はルターとビスマルクに次ぐ、統一ドイツの建設者といわれたが、そこ

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    REV 2018/09/26
  • 森嶋通夫の「白旗・赤旗」論 : 池田信夫 blog

    2015年02月06日16:25 カテゴリ法/政治 森嶋通夫の「白旗・赤旗」論 経済学で合理的(rational)というのは、価値判断を含まない「無矛盾」という意味だが、この意味でテロ非難決議を棄権した山太郎は合理的だ。すべての戦争を否定する立場を徹底すれば、テロにも殺人にも報復せず、人道支援もしてはならない。日国憲法は交戦権を否定しているのだから、中国が攻めてきても反撃せず、降伏することが正しい。 福田恆存の政治評論は、いま読むと常識的でつまらないが、むしろ彼が懸命に批判した「護憲派」の主張がおもしろい。1979年に『文藝春秋』に掲載された論文「新『新軍備計画』」で、森嶋通夫は「侵入者は白旗と赤旗で迎えればよい」と主張した。 万が一にもソ連が攻めてきた時には自衛隊は毅然として、秩序整然と降伏するより他ない。徹底抗戦して玉砕して、その後に猛り狂うたソ連軍が殺到して惨澹たる戦後を迎えるよ

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    REV 2016/08/11
    “平和主義の人々の議論には、すべての人間は相互理解できるという暗黙の仮定が置かれているのだ。これは検証可能な命題であり、明らかに真ではない”日本の軍備放棄と謝罪不足。百万回で駄目でも百万と一回なら
  • 「できる子」は正解を考えないで空気を読む : 池田信夫 blog

    2015年06月24日00:54 カテゴリ科学/文化 「できる子」は正解を考えないで空気を読む 私の保育バウチャーについての記事がNewsPicksで総合トップになって大論争を呼んでいるが、次の塾教師のコメントには考えさせされた。近年の塾や学校のテキストはよくできていて、左上に重要、新出事項[たとえば現在完了]が載っていて、一通りその部分の説明や解説を受けた後、ページの残りで問題演習をする形になっています。そこで、最初に当たる問題はただ単に空欄にhaveや動詞の過去分詞形を入れれば解けるようになっています。 しかし、ついさっき現在完了の説明を受けたにも関わらず、手が止まってしまう子がたくさんいます。授業のやり方になれて「最初の問題は習ったことを適当に書けば当たるじゃん」と考えるようにはなぜならないのでしょうか。このように考える子と、そうでない子との間にはなにがあるのだろうか、ということがず

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    REV 2015/06/25
    受験対策に、天声人語を読めとか、書写しろっていうのはそういうこと。理路を考えなくても、問題文を読まなくても、回答は「著者は、人民に惨禍をもたらす戦争に反対を訴えています。安倍首相は退陣すべき」でOK。
  • 被災者の地獄への道は村上春樹の善意で舗装されている : 池田信夫 blog

    2015年04月11日17:29 カテゴリその他 被災者の地獄への道は村上春樹の善意で舗装されている かつて私は村上春樹の小説の熱心なファンだったが、彼の社会的な発言は単なる平和ボケの団塊オヤジだ。いま話題になっている「原発NO!に疑問を持っています」という話でも、「交通事故で毎年5000人近くが亡くなっているのに、原発だけを取り上げてNO!というのはどうかと思う」という読者の質問に、村上はこう答える。福島の原発(核発電所)の事故によって、故郷の地を立ち退かなくてはならなかった人々の数はおおよそ15万人です。桁が違います。[…]もしあなたのご家族が突然の政府の通達で「明日から家を捨ててよそに移ってください」と言われたらどうしますか? そのことを少し考えてみてください。原発(核発電所)を認めるか認めないかというのは、国家の基幹と人間性の尊厳に関わる包括的な問題なのです。まず彼はここで毎年50

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    REV 2015/04/11
  • 戦争が平和を実現した : 池田信夫 blog

    2014年05月18日00:06 カテゴリ 戦争が平和を実現した 集団的自衛権についてEconomist誌もコメントしているように、英語でpacifismというのは、日語でいえば「平和ボケ」という意味に近い。平和主義によって平和が実現できるとは限らない。歴史はその逆を教えているのだ。 書はスタンフォード大学の考古学の大家が書いた、最近の「戦争史観」のサーベイである。人も序文で認めるように、内容は『文明と戦争』の二番煎じだが、それより短く時系列で整理されているので読みやすい。20年前にKeeleyの"War before Civilization"が出たときは大論争を呼び起こした説が、今では学問的に確立され、歴史の見方を大きく変えつつあることがわかる。 20世紀の戦争に関連する死者は合計1~2億人にのぼるが、延べ人口の1~2%で、石器時代より90%以上少ない。次の図のように、石器時代

    戦争が平和を実現した : 池田信夫 blog
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    REV 2014/05/18
    はてなで「世界の人間が同一所得になれば、貧富の差の解消のために軍事侵攻を企てる必要が無くなるんじゃね?」って意見を見て、一理はあると思った / 同一所得の管理方法はちょっと気になる。アジア的優しさかな?
  • 日本は「ワイマール化」するか : 池田信夫 blog

    2013年10月13日17:08 カテゴリは「ワイマール化」するか いま霞ヶ関や日橋では、書がよく読まれているという。初版は1963年だが、ヒトラーの出てくる前からずっとワイマール共和国の生い立ちを追いかけた日語のは少ない。ワイマール憲法を美化して「ナチスが理想の憲法を破壊した」という類の話が多い中で、著者(林健太郎)は冷静に憲法の欠陥を分析している。 第一の欠陥は、ワイマール憲法が1918年のドイツ革命によって生まれた右派(帝政派)と左派(社民)の妥協の産物だったことである。その制定の中心になって初期の政権をになったのは、「ワイマール連合」と呼ばれた社民党・中央党・民主党の三党だった。中でも最大勢力は社民党だったが、社会主義に重点を置く左派は独立社民党として分派を形成し、民主主義に重点を置く右派との対立が続いた。 ワイマール憲法は帝政を廃止して共和制にし、主権在民の原則の

    日本は「ワイマール化」するか : 池田信夫 blog
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    REV 2014/02/21
    「ワイマール体制の根本的な弱点は「ドイツ国民が帝政に慣れて、みずから国家を運営する意識に欠けていた」こと」 日本は自ら国家を運営すべく、ちゃんと天ぷら騎士団を結成し、天ぷら辞任天ぷら辞任と叫んでる。
  • インディアスの破壊についての簡潔な報告 : 池田信夫 blog

    2014年01月19日16:04 カテゴリ インディアスの破壊についての簡潔な報告 ケネディ大使はアメリカ大陸の歴史をご存じないようだから、貴重な一次資料を紹介しよう。書はドミニコ修道会の宣教師が1552年に発表した現地報告である。英訳もあるので、大使館の職員が大使に教えて、イルカ漁とどっちが残虐か考えてほしい。キリスト教徒は馬にまたがり、剣と槍を構え、インディオを相手に前代未聞の殺戮や残虐な振る舞いにひたり始めた。彼らは村々に闖入し、子供や老人だけでなく、身重な女性や産後間もない女性までも、見つけ次第、その腹を切り裂き、体をズタズタに切り刻んだ。キリスト教徒はインディオの身体を一刀両断にしたり、一太刀で首を斬り落としたり、内蔵を破裂させたりしてその腕を競い合い、それを賭け事にして楽しんだ。母親から乳飲み子を奪い取り、その子の足をつかんで岩に頭を叩きつけたキリスト教徒たちもいた。また、

    インディアスの破壊についての簡潔な報告 : 池田信夫 blog
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    REV 2014/01/19
    原住民を殺し終えるか、奴隷化し終えると、「平和が一番。この状態を変更するのは犯罪者」ってやるのが欧米の手口だが、しかし、日本の大東亜共栄圏が支持されたわけでもなし
  • 「解雇できない特区」をつくってみた : 池田信夫 blog

    2013年09月22日08:31 カテゴリ経済 「解雇できない特区」をつくってみた 朝日新聞の「解雇しやすい特区」という記事がおもしろい。そんな名前は誰もつけてないのに、国家戦略特区を「解雇特区」と名づけて「働き手を守る仕組みは大きく後退する」だの「労働基準法や労働契約法をゆがませる」だのと主観的なコメントを記者が書いている。普通はこういう意見は「有識者」に語らせるものだが、最近の朝日の社会部記者はそういう基的な訓練も受けてないのだろうか。そこで逆に彼らの理想らしい解雇できない特区を考えてみた。これは隗より始めよで、朝日新聞東京社のある築地にしよう。まず解雇は全面禁止だから、コピー取りも守衛も掃除のおばさんも全員、正社員(無期雇用)になる。朝日新聞の好きな平等主義で、彼らにも記者と同じ年収1300万円を払うことにしよう。もちろん終身雇用だから、コピー機がなくなってもコピー取りの「坊や」

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    REV
    REV 2013/09/27
    「解雇できない特区」は、その趣旨上、「アルバイトなどの非正規雇用も禁止され、外部委託等の抜け道も封じられ、雇用する以上待遇は平等」が仮定されるって話
  • 法の支配とその敵 : 池田信夫 blog

    2013年09月26日23:24 カテゴリエネルギー 法の支配とその敵 上の写真(BLOGOSより転載)を見て、あなたはどう思うだろうか。東電の広瀬社長が深く頭を下げているのだから、新潟県の泉田知事も下げるのが日人の普通の礼儀だが、彼はまったく頭を下げなかったという。まるで殿様のようだが、実は彼には何の権限もない。原子力規制委員会の安全審査は国の業務だからである。 だからこのあと泉田氏の出した「審査を承認する」というコメントにも、何の意味もない。このように政治家が法を無視して裁量権を振り回すのは先進国に共通の問題で、ファーガソンは泉田氏のような人物を法の支配の敵と呼んでいる。 近代社会のコアは民主主義でも資主義でもなく、(立憲君主制を含む広義の)共和主義であり、その根幹は法の支配である。選挙で選ばれれば「偉い人」になり、法律に違反することもすべて彼の裁量で決める、というのは僭主である。

    法の支配とその敵 : 池田信夫 blog
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    REV 2013/09/27
    金を稼ごうとすると、上司やクライアントや監督官庁に頭を下げなくてはいけないという社会の縮図。しまむら土下座事件も参考に
  • 「正社員」という奴隷制 : 池田信夫 blog

    2013年09月05日23:50 カテゴリ経済 「正社員」という奴隷制 非正社員を5年雇ったら正社員(無期雇用)にしなければならないという厚労省の規制は、大学の非常勤講師などに差別と混乱をもたらしているが、厚労省(の天下り)はこれを「ジョブ型正社員」と呼んで推奨している。ジョブの反対は「メンバーシップ」らしいが、これは私が1997年に出版したで提示した概念を誤用したものだ。 メンバーシップの対義語は、資主義の原則としてのオーナーシップ(所有権)である。ハートが明らかにしたように、雇用契約という奇妙な長期契約が結ばれるのは、近代社会では奴隷が禁止されているからだ。もし(19世紀まで大規模に行なわれていたように)個人を奴隷として売買できれば、普通の商品と同じように必要なら買い、不要になったら売ればいいので特別な契約は必要ない。 しかし近代社会では、個人は「譲渡不可能な人権」をもつ建て前にな

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    REV
    REV 2013/09/06
  • 左右の社会主義をもう清算しよう : 池田信夫 blog - ライブドアブログ

    2013年07月25日12:20 カテゴリ法/政治 左右の社会主義をもう清算しよう 昨夜の霞ヶ関総研は夏野総研までなだれ込んで、「あなたの知らない戦後の黒歴史」で3時間以上盛り上がった。石川さんも夏野さんも私より10年ぐらい下で、内ゲバは知らなかった。ニコ生のスタッフも「大学の中で殺しがあったなんて知りませんでした」と驚いていた。 学生運動といえば、安田講堂の攻防戦とか連合赤軍とか突出した事件しか人々の記憶に残っていないと思うが、私の時代までは学生の半分ぐらいは何らかの形で左翼にかかわっていた。共産党系の民青もいたが、流行していたのは新左翼で、東大では革マルが多かった。中核と革マルは、もとは革共同という同じ団体の分派だから似たようなものだが、この両派の内ゲバが一番ひどかった。 戦後の左翼の元祖は共産党で、終戦直後には山村工作隊や火炎瓶闘争などの暴力革命路線をとり、セゾングループの堤清二氏な

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    REV 2013/07/25
  • NOTTVの謎 : 池田信夫 blog

    2013年06月22日20:45 カテゴリメディア NOTTVの謎 久しぶりにNOTTVの話を聞いたので、なぜこういう(携帯端末なのに通信できない)変なサービスができたのか、非常にわかりにくい経緯を簡単に解説しておこう。 NOTTVの使っている周波数帯は、昔アナログ放送をやっていたVHF帯である。それを無理やり2011年に停波したため、電波が余ってしまった。この帯域は普通の携帯端末が使えず、特に送信ができないので、「マルチメディア放送」をやることになった。最初は60社ぐらいが参入を申請した(私もその1社のコンサルをやった)のだが、役所の「一化工作」で民放連のISDB-Tmmという方式でまとまる方向になった。 ところが外資系のクアルコムは、国でスタートしていたMediaFLOをこの帯域でやろうとし、「放送局だけでは全国に数百の基地局を建てるのは不可能だ」と主張した。困った電波部は通信業者

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    REV 2013/06/22
  • 東横イン : 池田信夫 blog

    2006年02月02日20:16 カテゴリ経済 東横イン 東横インの「違法改造」事件は各地で次々と明らかになっているが、これは人命のかかっている姉歯事件に比べると、罪は軽い。社長も「制限時速60キロの道を67、8キロで走っても、まあいいか」などと発言してバッシングにあっているが、現実にはすべてのホテルに車椅子用の駐車場と客室を義務づけるほど障害者が宿泊するとは考えられない。障害者には他のホテルを選ぶ自由もあるのだから、実害はほとんどないのではないか・・・などと書くと、私もバッシングされそうだが、こういう問題には合理的な解決法がある。 東横イン(のような障害者対策をしないホテル)は、「罰金」を政府に支払う代わりに対策の義務を免除してもらい、政府はその罰金をプールしてバリアフリーのホテルに補助金として支給すればいいのだ。これは地球温暖化対策として提案されている「排出権取引」と同じメカニズムで、

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    REV 2013/05/21
  • 北欧はなぜ成功したのか : 池田信夫 blog

    2013年02月03日14:00 カテゴリ経済 北欧はなぜ成功したのか バラマキ補正とインフレ目標に続く「3目の矢」は、成長戦略だそうである。潜在成長率を上げる政策には意味があるが、経産省の張り切っている「新ターゲティングポリシー」なんて有害無益だ。それより今週のEconomist誌におもしろい特集が出ている。 アメリカやEUが不況から抜け出せないのに対して、北欧諸国が元気だ。上の図のように一人当たりGDPは世界の上位を占め、成長率も高い。その最大の原因は政府の効率性だ、とEconomist誌はいう。政府への国民の信頼度は高く、「政府を信頼する」と答えた国民の比率は50~60%とEU平均の2倍近い。 この一つの原因は政府が小さく、地方分権化されていることだ。人口が最大のスウェーデンでも900万人と大阪府ぐらいで、それがさらに小さな州にわかれて予算の独立性も高いので、国民は「足による投票」

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    REV 2013/02/03
  • 日本はなぜ開戦に踏み切ったか : 池田信夫 blog

    2012年07月09日12:04 カテゴリはなぜ開戦に踏み切ったか 国会事故調の報告書は非科学的であるばかりでなく、社会科学的にも幼稚だ。問題が経済学でおなじみのregulatory captureだとすれば、対策は簡単である。監視機関の独立性を強化して徹底的に規制すればよい。「原子力規制庁」をめぐる議論も、もっぱらこういう規制強化論だが、私はほとんど効果がないと思う。 それは日の組織の欠陥が、規制当局の命令を業者が実行しないという(経済学の想定する)プリンシパル・エージェント問題にはないからだ。サラリーマンならよく知っているように、日の大企業の意思決定の特徴は、小さな問題から先に決め、大きな問題を先送りすることだ。書は、これを両論併記と非決定という言葉で要約している。 日の組織には最終決定権者がいないため、みんなの合意が得やすい小さな問題については何回も打ち合わせして入念

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  • 原発停止にフリーランチはない : 池田信夫 blog

    2012年04月19日13:28 カテゴリエネルギー 原発停止にフリーランチはない 経済学の基原則に「フリーランチはない」というのがある。「何かを犠牲にしないで何かを得ることはできない」という意味だ。こんなことは経済学で教えるまでもない常識だと思っていたが、京都府や滋賀県の知事がそれを理解していないのは困ったものだ。彼らは記者会見で「今夏の電力需給状況を政府が第三者委員会を設けて明らかにせよ」と要求しているが、電力が足りればいいのか。原発停止のコストはゼロだと思っているのか。 ニューズウィークにも書いたように、昨年の燃料費の増加は4.4兆円。きのう発表された昨年度の貿易赤字も4.4兆円で、ちょうど燃料費の増加分が貿易赤字になった。このうち原発の停止による増加は3兆円程度とみられているが、それでも毎日100億円ぐらいお札を燃やしているようなものだ。そして電力供給が不安定になってエネルギー価

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    REV 2012/04/20
  • 池田信夫 blog : 【 朝日新聞の偽造した「慰安婦問題」 】 - 朝日新聞の植村隆記者が「朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行した」という誤報を流した

    2011年12月18日10:56 カテゴリメディア 慰安婦と戦場の性 韓国の李明博大統領が来日して、民団の会合で「解決しなければ、日は永遠に両国間の懸案を解決できない負担を持つことになるだろう」と述べたという。これについては書も述べるように歴史学的には決着がついているが、韓国メディアはいまだに事実を報道しないので、大統領も誤解しているのだろう。簡単におさらいしておくと、「従軍慰安婦」なる軍属は存在しなかった。いたのは民間業者が運営して軍が監督した公娼である。これが人身売買などの悲劇を生んだことは事実だが、戦前には売春は合法だった。大部分の慰安婦は日人だったが、彼らは一人も「強制連行」されたと証言したことはない。通常の軍属をみても明らかなように、朝鮮人だけが徴用されることはありえない。 軍が慰安婦を軍命で徴用したのであれば軍の責任だが、そういう文書は広い太平洋戦線で1枚もない。吉見義

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  • 「きっぱりはっきり」の誘惑 : 池田信夫 blog

    2011年12月13日12:32 カテゴリエネルギー 「きっぱりはっきり」の誘惑 江川紹子氏が、ツイッターでおもしろい考察をしている。きっぱりはっきり明快な意見に、私たちは弱い。とりわけ、自分がかつて経験したことのない状況に陥らされ、今後の展望が見えない不安ではなおのこと。しかも、「それが、あなたのためだ」と親切そうに言われると、そっちの方が信じられるような気分に陥ってしまいがちだ。 今の日、とりわけ福島の人たちは、いわば放射能という見えない檻の中に入れられている状況かもしれない。その中で、当に誠実な人は誰か、長期にわたって自分たちの味方となるのは誰かを見失わないようにしないと。きっぱりはっきり明快な言説が、最後まで私たちのためになるとは限らないから。これは直接には、曖昧な問題に検察が無理に白黒をつけることへの危惧を表明しているのだが、齊藤誠氏のコメントにも通じる。科学の曖昧さや不確か

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    REV 2011/12/13
  • 法の支配と時間非整合性 : 池田信夫 blog

    2011年12月02日09:41 カテゴリ法/政治 法の支配と時間非整合性 きのうのニコニコ生放送では、『もしフリ』をテーマにして、日の財政が破綻したら何が起こるかを議論した。そのとき土居丈朗氏が強調していたのは、フリードマンの思想の質は裁量よりルールということなので、いわゆるリフレ論は彼の思想に反するという話だ。 フリードマンは『資主義と自由』でこう書いている。[金融政策のルールとして]自由主義の立場から多く支持されるのは、いわゆるインフレ・ターゲティング、すなわち安定した物価水準の維持を金融当局の任務にすると法律に定めることである。このルールは不適切だと私は思う。金融当局には、自前の手段でこの目標を確実に達成するだけの能力が備わっていないからだ。したがって目標達成の責任をどう分担するかという問題が出てくるし、当局の自由裁量の余地がむやみに大きくなるという問題も持ち上がる。(p.1

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    REV 2011/12/02
    ↓より「"周波数を割り当てる権限を総務省がもっていると、業者は料金やサービスで競争しないでロビー活動で競争する" "利益を得るのは、利用者ではなく天下り官僚" 」 アニメに国家援助をすると…