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ブックマーク / blog.midnightseminar.net (46)

  • 複式簿記の「複」の意味合い - The Midnight Seminar

    「複」の意味は意外と忘れられている 企業で働いていると、損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)とキャッシュフロー計算書(CF)の関係などは大雑把に理解できるようになるものだが、「現代の企業会計は複式簿記なんですよ」と言われた時に、なんでそんなネーミングになっているかを説明しろと言われると、意外とできない人が多いのではないだろうか。「仕訳」について日々考えざるを得ない経理部の人たちは分かっているとは思うのだが、それ以外の部署で売上を入力したり出費を入力したりしている人たちは、仕訳を意識することも少ない。 貸借対照表の右と左が対応していることを「複式」と呼んでいるわけではないし、貸借対照表と損益計算書がつながっていることを「複式」と呼んでいるわけでもない。後述するように、取引を「借方」「貸方」に分けて記録するのが複式簿記ではあるが、これは貸借対照表の左右を「借方」「貸方」と呼んでいるのとは(無

    複式簿記の「複」の意味合い - The Midnight Seminar
  • 90年代に独特のサウンドや良質なヴォーカル・グループを生み出した「テクノロジーの変化」(森大輔氏の解説) - The Midnight Seminar

    たまたまクルマを運転することが多い時間帯に放送していることもあり、ミュージシャンの森大輔さんが大阪のFM COCOLOでやってる「NIGHT AQUARIUM」という番組をたまに聴くのだが、今日とてもおもしろい話をされていた。(radikoで聴く) Boyz II Menというアメリカのヴォーカル・グループの"I'll Make Love to You"という曲に触れて、「曲の作りは70年代のR&Bに近いので、70年代回帰うんぬんという話をしようかと思ったのだが、この曲を改めて聴くと典型的な『90年代の音』だなと強く感じだ」と言って、その「90年代の音」がどのように生み出されたのかについて解説している。 80年代の後半にCDがレコードに取って代わったのだが、この2つのメディアには音の上で大きな違いがあると言う。 レコードは、高音になればなるほど、そして低音になればなるほど、音量が小さくなる

    90年代に独特のサウンドや良質なヴォーカル・グループを生み出した「テクノロジーの変化」(森大輔氏の解説) - The Midnight Seminar
  • 「PCやタブレットより紙で読むほうが効率的だ」という実証研究いろいろ - The Midnight Seminar

    最近職場でペーパーレス化を進めようという号令がかかり,たとえば資料を紙で印刷して説明するのはやめて,データで送って予め見てもらってから打ち合わせするようにしましょうとかいう話になった.すでに,作成中の資料を印刷して相談にきた若手社員を係長が「印刷しないでって言われてるよね」と叱り飛ばすといった事案も起きている. まぁそんなに厳しいルールでもないので別にいいのだが,ふと「紙のほうが作業効率が高いということが明らかになった場合,それがペーパーレス化によるコスト削減効果を上回っていたら,末転倒じゃね?」みたいな天邪鬼発言を予定して,裏付けとなる研究が無いか探してみた. というか,そういう研究がネットの記事になっていたのは以前みたことがあったので,まずそれを確認した. まず,発光型のデバイスで読む場合,反射光で読む紙の場合とは脳の反応が異なるという研究があるという記事. プリントアウトした方が間

    「PCやタブレットより紙で読むほうが効率的だ」という実証研究いろいろ - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2018/03/06
    3年前に書いたエントリが、なぜか今日になってホッテントリの下位に現れている
  • 浅田彰『構造と力』 - The Midnight Seminar

    構造と力―記号論を超えて 作者: 浅田彰出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 1983/09/10メディア: 単行購入: 10人 クリック: 183回この商品を含むブログ (137件) を見る ちょうど大学1年生のときに読んだのだが、こので感心できたのは以下の部分のみかも知れない。 こうして、ぼくたちは大きなサイクルを描いて、いま大学の門の前に立つあなたのところへ戻ってきた。門をくぐったあなたは、教養課程に入ることになる。ここで、いまあなたのいるところこそ絶好の地点なのだということを強調しておきたい。そこを、専門課程に備える予備学習の場としてではなく、視野を多様化するための拠点として活用すること。急いで狭苦しい枠組を作り、その中に閉じ込もってチマチマと空白を埋めていくという、一見勤勉そのものの「学習」態度、その実、これ以上の怠惰はない。あくまでも広い視野を求め、枠組を外へ外へと開いてい

    浅田彰『構造と力』 - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2018/01/08
    10年前に書いたエントリ
  • 「文系の大学院生」が就活で苦戦する理由 - The Midnight Seminar

    「『頭のいい』女子はいらないのか——ある女子国立大院生の就活リアル」という記事(リンク)が話題になっていて、Twitterではなぜか「女だからというより、『文系の院生は使えない』からだろ。とくに社会学はダメだ」みたいな話になっていて、以下のようなまとめまで出ていた。 togetter.com 文系の院卒の就職率が相対的に悪いこと自体は、調査からも明らかになっている。しかし個人的な経験や見聞きした範囲からいうと、事務職・総合職の採用面接*1では最低限のコミュニケーション能力があるか、頭の回転はどうか、常識的に求められる準備をしてきた感じがするか、人柄はどうかなどをみていることがほとんどで、「文系の院生である」という書面上のスペックで評価が下げられるという印象はないし、社会学が何であるかについてほとんどのビジネスマンは知らないし興味もないだろう。 逆に、「文系の院生に、準備不足なやつが多い」と

    「文系の大学院生」が就活で苦戦する理由 - The Midnight Seminar
  • 11年前に聞いた、おでん屋のじいさんの話 - The Midnight Seminar

    2006年の冬だったと思うが、夜中につくば市の408号線を車で走っていたら、道路脇の駐車場というか空き地のようなところにおでん屋の屋台があるのをみつけたので、友人と3人ぐらいで入ってしばらくおでんをいながら店のじいさんと雑談しした。 ある程度広さのある敷地で営業していたので、トラックの横にテーブルとテントが出してあって、たぶん6人ぐらいは座れるスペースになっていたと思う。その後たぶん、近くの深夜営業してる喫茶店で何かの相談をして帰ったと思う。 そのときの屋台のじいさんの話をメモした紙がでてきた。当時日記を書いていたので、忘れないように喫茶店で紙にメモしたんだろうと思う。 けっこう面白いじいさんで、もう一度会いたいと思うが、もう死んでるかもしれない。 以下その時のメモ。 今年の7月1日からこの場所で屋台をやっている。今74歳。 昨年12月に、ばあさんを亡くした。ばあさんは5人目ので、26

    11年前に聞いた、おでん屋のじいさんの話 - The Midnight Seminar
  • 吉村昭『関東大震災』(文春文庫) - The Midnight Seminar

    新装版 関東大震災 (文春文庫) 作者: 吉村昭出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/08/03メディア: 文庫購入: 13人 クリック: 114回この商品を含むブログ (58件) を見る 先月読んだのなかで最も衝撃的だったのはたぶんこれだろう。「なんか関東大震災ってよく知らないよなぁ」とか思って、一応読んどくか程度で手に取ったものだけど、結果的にはこれは必読度かなり高かった。 書は菊池寛賞を受賞したノンフィクションの力作で、大変評判も良い作品ですが、ほんとに読んでおいてよかったと思います。関東大震災というと、歴史の教科書のかすかな記憶で「1923年」「死者10万人」「朝鮮人が井戸に毒を投げたというデマが飛び交った」という程度の断片的な知識があるのみでしたが、もっと知るべきことがたくさんあるということを思い知りました。 書は当時の2人の地震学者の確執の話から始まるのですが、

    吉村昭『関東大震災』(文春文庫) - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2017/04/19
    関東大震災における朝鮮人虐殺の様子は、吉村昭の『関東大震災』に詳しくまとまっている。警察が朝鮮人を保護しているのを民間の自警団が襲撃して皆殺しにしたりしててヤバい。
  • 森友学園問題を理解するための個人的なメモと、まとめ年表 - The Midnight Seminar

    こないだ深夜バスで大阪から東京まで移動する必要があって、やることがなくて暇だったので、籠池氏の証人喚問(計4時間ぐらい)を全部見た。それまであまり森友関係のニュースは追いかけていなかったのだが、あのおっさんが喋っているのを4時間も聴いていると人物像のイメージがつかめてきたし、質問者によっては論点をそれなりに整理してしゃべっていたので、ある程度理解が進んできた。 しかし肝心なことはよく分からないというか、証人喚問でやり取りされている論点がどうでも良いことばかりのような気がして、国会と世間の騒ぎ方の方向性が変なのではと思うに至った。それであれこれ検索して記事を読んでいると頭が混乱してきたので、今の時点での理解をメモしておくことにする。時系列が分からなくなりがちなので、下の方に年表もまとめておいた。 主に自分の頭の整理のために書いているものであり、正しさは保証しない。あと、ダラダラと書いてるので

    森友学園問題を理解するための個人的なメモと、まとめ年表 - The Midnight Seminar
    midnightseminar
    midnightseminar 2017/03/31
    年表の前のところに少し追記した。
  • JASRACからペギー葉山「南国土佐を後にして」の歌詞の削除要請があった - The Midnight Seminar

    はてなから1月7日に次のようなメールがきてました。 こちらははてなサポート窓口です このたび、midnightseminar 様のサービスご利用において、歌詞の無断転載が行われており、著作権侵害に相当するとして、著作権管理団体であるJASRAC(一般社団法人日音楽著作権協会)より削除要請がありました。 今回、削除要請の対象となっているURLおよび楽曲は下記の通りです。 -------------------------- URL:http://kawabata.hatenablog.com/ 楽曲コード:5903289 楽曲名:南国土佐を後にして -------------------------- 楽曲が複数の場合、それぞれメールを送信しておりますので、あわせてご確認下さい。 つきましては、掲載されている箇所をご確認の上、削除を行ってください。 掲載箇所がわからない場合、当該URLを楽

    JASRACからペギー葉山「南国土佐を後にして」の歌詞の削除要請があった - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2017/02/05
    こんなこともあったな。
  • 慰安婦問題は歴史のテーマとしては“マニアック” - The Midnight Seminar

    そもそも重要な問題なんだろうか 従軍慰安婦問題について、なんか朝日新聞が「誤報」を認めたとのことで盛り上がってましたが、個人的にはもうあまり興味がもてないですね。*1 十年以上前になりますが、まだ私が19〜20歳ぐらいだった頃にいわゆる「歴史認識問題」が盛り上がっていて、そういうをたくさん読みました。その頃は「マスメディアと教育によって『自虐史観』を刷り込まれてたらしい」とか思って腹が立ったりもしましたね。 しかし1年半ぐらいそういうのを読んでると飽きてきたというか、保守系のメディアで言われてることもなんか単純すぎるような気がしてきて、「怒ったりする前にいろいろ幅広く勉強したほうがいいわ」という感じになり、論争的なものは読まなくなりました。また、9.11とかイラク戦争とかがあって、「ウヨ vs サヨとかやってる場合ちゃうやん」という感じになってきたってのもあります。 で、今年久しぶりに慰

    慰安婦問題は歴史のテーマとしては“マニアック” - The Midnight Seminar
  • 立憲主義へのちょっとした疑問:憲法は「国家権力を縛る」ためにあるのか? - The Midnight Seminar

    「立憲主義」は流行語 ここ数年で、「立憲主義」という言葉が突如として政治ニュースにおける頻出ワードになりました。もちろん「立憲主義」という言葉自体は私の中高時代の公民・歴史の教科書にも載っていたし、法学の基礎的な教科書にも載っているのでたいていの人が知っているはずです。しかし、もともと立憲主義というのは、17~18世紀の欧米で市民革命を経て憲法に基づく統治形態が樹立されたとか、日でも19世紀に憲法を制定し議会を設立して近代国家の体裁を整えることが急がれたとかいうような歴史的背景を説明する文脈で登場する言葉です。現実の政治論議で「立憲主義」が論点になることなんてほとんどなく、ここ数年の「立憲主義」ブームはかなり唐突感があります。 この唐突感は単なる私の印象というわけでもない。たとえば昨年出版された憲法学者・木村草太氏の『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』(晶文社)というの中では、哲学者の國分

    立憲主義へのちょっとした疑問:憲法は「国家権力を縛る」ためにあるのか? - The Midnight Seminar
  • 長時間労働の問題なのか? - The Midnight Seminar

    電通の社員が自殺に追い込まれたという事件が話題になっていますが、気になったのは、「長時間労働」の問題だと捉えているような記事が目につくことですね。 電通新入社員が自殺 広告業界に蔓延するクソ長時間労働の根深い実態を書いておく : おはよウサギ! 電通新入社員:「過労自殺」労基署認定…残業月105時間 - 毎日新聞 そろそろ電通あたりの広告代理店は「ブラック企業」であることを常識にしようよ。 もちろん、連続20時間会社にいたことがあるとか、月100時間以上の残業というのは明らかに過重労働なのですが、それだけで自殺に追い込まれるものでしょうか。そもそも東大を卒業して電通に就職するような人が、暇な職場を想像していたとも思えないし。 既にセクハラ・パワハラに該当するような発言もいろいろ報道されていて、そっちのほうが大事なんじゃないかと私には思えます(リンク)。新人に長時間労働を強いたという点以外で

    長時間労働の問題なのか? - The Midnight Seminar
  • 戦時下にも政府やマスコミの煽りに騙されなかった人々 - The Midnight Seminar

    ↓この記事を読みまして・・・ 半藤一利氏 『昭和史』 (ちきりんの日記) そして、もう日が全くお話にならないくらい負けて疲弊してべるものもなくて死にそうになっていた1945年7月28日、前日に届いたポツダム宣言について各マスコミが報じた内容は下記です。(これ、原子爆弾が落ちる前です。ポツダム宣言をすぐに受諾し敗戦に持ち込んでいたら、原爆を落とす余地を与えずに済んだ、というタイミングです。) 讀賣報知新聞 「笑止 対日降伏条件: 戦争完遂に邁進。帝国政府問題とせず」 朝日新聞 「政府は黙殺」 毎日新聞 「笑止! 米英蒋共同宣言、自惚れを撃砕せん、聖戦を飽くまで完遂」 「“笑止”はないんじゃないの?」と思いますよね。この時期には南方に送られた兵士の多くが戦う前に(料不足で)餓死しつつあり、弾も燃料も無くなった日軍は若者に「志願」させて、敵艦に突っ込ませるという特攻隊で戦争を続けていたと

    戦時下にも政府やマスコミの煽りに騙されなかった人々 - The Midnight Seminar
  • 長谷川豊氏の炎上記事は、事実認識や言い方だけでなく“論理展開”も変なのでは? - The Midnight Seminar

    炎上して当然 長谷川豊氏が人工透析患者を罵った例の炎上記事は、 人工透析患者の大半が「自業自得」であると断定したこと だから扶助は必要なく自己負担で治療せよと「自己責任論」を振りかざしたこと それができないなら「殺せ」と不穏当な言葉で病人を罵ったこと などが多くの人の癇に障り、騒ぎになりました。それで長谷川氏は、 「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日を亡ぼすだけだ!!」 というタイトルを 「医者の言うことを何年も無視し続けて自業自得で人工透析になった患者の費用まで全額国負担でなければいけないのか?今のシステムは日を亡ぼすだけだ!!」 に変更したりしたみたいですが、結局テレビ番組を降板させられるまでに至った(記事リンク)そうですね。 1つ目の「自業自得」論については、長谷川氏がいうほど「自業自得」な患者の割合は多くないのでは

    長谷川豊氏の炎上記事は、事実認識や言い方だけでなく“論理展開”も変なのでは? - The Midnight Seminar
  • 「土浦全国花火競技大会」を観覧する人のための攻略法 - The Midnight Seminar

    土浦花火大会の観覧は大変 今週土曜日(10/1)に、土浦全国花火競技大会がありますね。 今年は福島の会津若松市でも競技会があるようですが、伝統的に、花火師の競技会としては、秋田の大曲のものと、この茨城県土浦市のものが有名です。 競技会つっても、客からすれば要するに花火大会の観覧なのですが、職人が技術を競うものなので極めて多様かつ派手な作品が見られて面白いです。マンガのキャラクターの形に見える花火とかもたくさん上がります。 この花火大会の日はめちゃめちゃ混雑して、周辺の路上も椅子やシートで埋まりますので、いつ出かけてどこで観覧していつ撤収するのかという計画性が要求されます。間違っても「2時間前ぐらいに着けるように、クルマで出発して、駐車場は適当に探そう」なんて甘い考えで臨んではいけません。 なにしろ、市の人口が14万人しかいないのに、その日は駅周辺の花火会場に70~80万人もの観覧客が集まる

    「土浦全国花火競技大会」を観覧する人のための攻略法 - The Midnight Seminar
    midnightseminar
    midnightseminar 2016/09/27
    実家の母親が友達と土浦花火みにきてて、この場所で見てるらしいが、空いててよく見えると言ってる
  • 福沢諭吉『学問のすすめ』に関するメモ - The Midnight Seminar

    学問のすゝめ (岩波文庫) 作者: 福沢諭吉出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1978/01メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 414回この商品を含むブログ (125件) を見る 岩波文庫で読める福沢諭吉の著作を復習しようと思いまして、まずは『学問のすすめ』にしました。(以下ただのメモ帳であり書評ではない。) 人文社会科学の分野で福沢諭吉の名が出るとき、主著は『文明論之概略』とされることが多いように思うけど、たぶん一般的なポピュラー度合いでいえば圧倒的に『学問のすすめ』だろう。 福沢の著作は『文明論之概略』『学問のすすめ』『福翁自伝』『西洋事情』の4つだけ読んだけど、面白さでいえばもちろん『福翁自伝』が最強。とくに諭吉のおかんが最強である。 しかし役に立ちそうな教訓が多いのは『学問のすすめ』だ。明治の日社会を理解するとかいう目的で言えば『文明論之概略』がメインになると思うけど

    福沢諭吉『学問のすすめ』に関するメモ - The Midnight Seminar
  • 人文社会科学の必読古典文献リスト(知人向け) - The Midnight Seminar

    読書リストについて 大学の教員をやってる友人から、人文社会科学の必読書の一覧はないかと言われて、このエントリを書いています。 ニューアカというかポストモダン系の人たちがまとめた『必読書150』っていうブックガイドがあるんですが、私はポストモダン思想に共感はしないものの、文系の大学生・大学院生が読むべき古典の一覧表としては、今のところこれが一番なんじゃないかと思っています。 「必読書リスト」みたいなものを掲げると、まぁみんな色々言いたいことが出てくるものです。「これは不要」「あれが入ってない」など好みに基づく各論もあれば、そもそも「古典偏重の教養主義は時代遅れ」とかいう批判もあります。でも私はやはり、「よく言及されているので、読んでるに越したことはない」の一覧はあった方が良い思っています。 過去のエントリで、必読書リストについて思うことや、古典を読むことの意義についても書いたことがありま

    人文社会科学の必読古典文献リスト(知人向け) - The Midnight Seminar
  • よく耳にするけど絶対ヘンだと思うビジネス用語 - The Midnight Seminar

    変なビジネス用語 今日、朝日新聞のニュース記事で「ほぼほぼ」という表現が市民権を得てきたみたいな話があり、はてぶのホットエントリに上がっていた。 www.asahi.com これはべつにビジネス用語として紹介されているわけではないんだけど、ビジネスマンがよく使ってるというイメージがある。就職するまでこんな言葉聞いたことなかったし、テレビでも耳にしないので、私のなかでは「変なビジネス用語」の一つとして認識されている。 ちなみに私自身は「ほぼほぼ」という表現は全く使わない。べつに意図的に避けているわけではないんだけど、自分の口から出てくることは絶対ないなという感じ。「ほぼほぼ」と言っている人に文句をいいたいわけではないものの、どうしても気持ち悪いという感覚があって、どんだけ耳にしても自分の口から出ることはないなと。 こういう、「ビジネスマンが使うヘンな言葉」ネタはたびたび盛り上がっていて、たと

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  • 日本衛生学会の「タバコ資金で行われた研究の論文投稿や学会発表の禁止について」がたいへん子供っぽい件 - The Midnight Seminar

    子供っぽい理事会提案 日衛生学会の「タバコ資金で行われた研究の論文投稿や学会発表の禁止について(理事会提案)」という提案文が、にわかにはてブのホットエントリに上がっていた。(もともとは去年の9月に公表されたものみたい。) タバコ資金で行われた研究の論文投稿や学会発表の禁止について(理事会提案) 私は、利益相反の懸念を重視して「タバコ資金」の助成を受けた「タバコの健康への影響に関する研究」を受け付けないというのは、ある面では合理的な判断であり得ると思う(研究テーマ等と関係なく資金源を基準に排除するのは過激だと思うが)。だからこそ、どんな分野でも査読者の選定には注意が払われているわけだし。また、学会が特定の価値観へのコミットメントを宣言し、それと対立する価値観を学術的討議の場から排除することも、「まぁそういう所があってもおもしろいんじゃないの」ぐらいに思っている。 しかしこの理事会提案は、文

    日本衛生学会の「タバコ資金で行われた研究の論文投稿や学会発表の禁止について」がたいへん子供っぽい件 - The Midnight Seminar
  • 電車の線路に落ちたら、伏せても助からない - The Midnight Seminar

    先日、帰宅ラッシュの時間帯に、銀座線の電車から降りようとした5歳ぐらいの女の子の足が一瞬、電車とホームの間に挟まって、お母さんと周りのサラリーマンが引っ張って助けるという場面に遭遇した。 最後尾車両だったので、車掌さんも余裕で事態に気付いており、落ち着いて対応していたのでさほど危険なことではなかったのだが、ふと、数年前に線路に落ちた子どもを助けようとしてサラリーマンが電車に轢かれて亡くなった事故があった(ような気がする)のを思い出した。 それで、仮に線路に子どもが落ちているのを発見したとしたら、まず緊急停止ボタンを押し、駅員に通報するのが最優先だとは思うのだが、場合によっては飛び降りて救出を試みる必要があるだろうなどと考えていたら、「レールの間に伏せれば助かるんだっけ?」というのが気になった。ホームの下の空間もあるのは分かっているが、レールの間に伏せて電車をやり過ごす場面を、マンガ等でみた

    電車の線路に落ちたら、伏せても助からない - The Midnight Seminar