イヤなコトがあったとき、気分が暗くなったときなどにお酒を飲む人は多いだろう。しかし、米ノースカロライナ大学が行った研究で、アルコールには、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神的なトラウマから脳の回復を妨げる作用があることがわかった。 同研究では、実験用のマウスを、アルコールを飲ませるグループとシラフのグループに分け、両方に小さな音を聞かせながら弱い電気ショックを一定の期間与えた。すると、電気ショックをやめてからしばらくたっても、アルコールを飲み続けているグループのマウスは、音を聞くだけで怯え身体が硬直していたが、もう一方のグループは比較的早く平常の状態に戻ったとか。研究者らがマウスの脳を調べたところ、アルコールを与えられていたマウスは、正常なマウスと比べて前頭前野皮質の神経細胞に違いが見られたほか、重要な受容体の1つNメチルDアスパラギン酸が抑圧されていたことがわかったという。 今