昨年から量子コンピュータ業界は大きな転換期に入りました。これまで人類には難しすぎるという量子コンピュータはみんなで四苦八苦しながら開発をしてきたと思います。具体的な沿革としては、 1、2012年に簡易型量子コンピュータみたいな量子アニーリングマシンが出る。 2、量子アニーリングマシンは2016年をピークに2018年ごろに廃れる。(デスクトップパソコンと大差ないことがわかる) 3...
昨年から量子コンピュータ業界は大きな転換期に入りました。これまで人類には難しすぎるという量子コンピュータはみんなで四苦八苦しながら開発をしてきたと思います。具体的な沿革としては、 1、2012年に簡易型量子コンピュータみたいな量子アニーリングマシンが出る。 2、量子アニーリングマシンは2016年をピークに2018年ごろに廃れる。(デスクトップパソコンと大差ないことがわかる) 3...
ビッグデータ、機械学習、ブロックチェーン、、、新しい技術が知られるにつれ、必ず付きまとうのが「ハイプ」です。 私は量子コンピュータに携わる人間ですので、特に量子コンピュータのハイプ(量子ハイプ)に対して問題意識を持っています。 ネットには量子ハイプが溢れていて、誤解している方も大勢います。そういったこともあり、次のような記事を書いたこともあります。 量子ハイプは、なぜいけないのでしょうか? いくつかの観点から整理してみます。 景品表示法に違反する犯罪です 日本には不当景品類及び不当表示防止法(以下、景品表示法)という法律があります。 消費者庁のサイトから引用すると、次のような法律です。 消費者なら、誰もがより良い商品やサービスを求めます。ところが、実際より良く見せかける表示が行われたり、過大な景品付き販売が行われると、それらにつられて消費者が実際には質の良くない商品やサービスを買ってしまい
理化学研究所は9日、量子コンピューターの国産初号機を今月末にクラウド公開し、外部から研究に使ってもらうサービスの運用を開始すると明らかにした。初めての国産機が整備されることで研究人材の裾野が広がり、量子情報技術の研究開発が促進されると期待される。 量子コンピューターは、スーパーコンピューターでも不可能な計算が可能になるとされる、次世代の「夢の計算機」だ。国産初号機は、昨年4月に策定された政府戦略の「量子未来社会ビジョン」で今年度中の整備が掲げられ、理研の量子コンピュータ研究センター(RQC、埼玉県和光市)で開発が進められていた。世界中で量子コンピューターの開発競争が激化する中で、日本の国際競争力向上の起爆剤となるかが注目される。 クラウド公開当初は、大阪大など初号機の開発に関わった研究チームや、共同研究者を中心に利用してもらい、段階的に産業界も含めて幅広い層が使える態勢を目指すという。 開
米IBMは2022年11月9日(米国時間)、433量子ビットを搭載した新しい量子プロセッサー(QPU)である「Osprey」を発表した。同社は2025年以降に4000量子ビット以上を目指すロードマップを既に示しており、順調に規模拡大を進めている。 現行QPUで2021年に発表した「Eagle」は127量子ビットなので、IBMは1年で量子ビットの数を3倍以上に増やした。それでいてOspreyの品質、つまりは量子ビットが0と1を重ね合わせて保持できるコヒーレンス時間の長さやエラー率などはEagleと変わらないとしている。
米Google(グーグル)は2023年2月22日(米国時間)、量子ビットのエラーを訂正する「量子誤り訂正」の実験に成功したと発表した。「表面符号」と呼ばれるアルゴリズムを使用し、量子ゲート操作のエラー率を低減させたとする。量子誤り訂正は実用的な量子コンピューターを生み出すために不可欠な技術である。 「0」と「1」とを重ね合わせて保持できる量子ビットは、エラーが非常に発生しやすいため、複数の物理量子ビットを使うことでエラーを補完する量子誤り訂正技術が実用上は必要になる。情報が長時間にわたって消えない「論理量子ビット」を1個実現するには、物理量子ビットが1000個は必要とされている。 グーグルはこのたび、72個の物理量子ビットと、物理量子ビット間の接続を制御するチューナブルカプラーを121個搭載する「第3世代Sycamore量子プロセッサー」を使って、表面符号方式の量子誤り訂正を実行。量子ゲー
宇宙空間などの極限環境でも生存できるといわれる微生物「クマムシ」と超電導量子ビットの間に、量子特有の現象である「量子もつれ」を観察した──こんな研究結果を、シンガポールなどの研究チームが論文投稿サイト「arXiv」で12月16日に公開した。量子もつれ状態を作るためにほぼ絶対零度まで冷やされたクマムシは、その後生命活動を再開したという。 量子もつれは複数の量子による特有の相関で、量子コンピュータの計算アルゴリズムにも重要な役割を果たす。量子的な現象は小さく冷たい物体でなければ観察が難しいことから、生物のような大きく複雑で熱い物体に、量子の性質は現れにくい。研究チームは、量子力学の立役者の一人であるニールス・ボーアが遺した「生物で量子実験を行うのは不可能」という主張に注目し、普通の生物では耐えられない環境でも生き続けるクマムシに白羽の矢を立てた。 研究チームはまず、クマムシを「クリプトビオシス
量子コンピューターがビジネスを変革し、前例のない演算能力の新時代を切り開くという考えが、先進性や革新性を示すものとして、経営幹部に売り込まれることが増えている。この技術は、競争で優位に立つために必須の新たな要素として宣伝されることが多い。 しかし、この分野で働く多くの科学者にとって、投資家や最高情報責任者(CIO)が量子コンピューティングに寄せている強い関心は、諸刃の剣だ。量子コンピューターはいずれ研究段階を終えてビジネスで活用する必要があるが、この技術の商用化はまだ早すぎる可能性があり、量子コンピューティングが仮想現実やブロックチェーン、NFTとともに、恐ろしい「誇大宣伝」カテゴリーに追いやられるリスクがある、と科学者らは警告する。 量子コンピューティングがつまらないものというわけではない。科学的な観点から言えば非常に刺激的であり、だからこそこの分野では何十年も研究が続いている。 199
日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田 純、以下「NTT」)と国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学(総長:松尾 清一、所在地:愛知県名古屋市千種区、以下「名古屋大学」)と国立大学法人東京大学(以下「東京大学」)は、超伝導量子コンピュータが駆動する極低温環境で、実用的な規模の量子コンピュータを制御するのに必要な水準の消費電力、実装規模、速度、誤り訂正の性能などを満たす量子誤り訂正の手法を世界で初めて開発しました。 1.背景・経緯 量子コンピュータは、量子力学の重ね合わせの原理を活用して計算を行う技術で、素因数分解や量子化学計算などの問題を高速に解けることが期待されているため、その開発が世界で盛んに進められています。 古典コンピュータを構成する素子である(古典)ビットは0または1の値をとります。一方、量子コンピュータを構成する素子である量子ビット(※1)は0と1に
まとめ Googleの新しい量子コンピュータがQuantum Supremacyを示した論文と、関連報道や記事まとめ 2019年10月23日に、Googleの53qubitが動作する量子コンピュータ「Sycamore」が量子超越を達成したと公表されました。 この成果は9/21に一度ネットで公開されましたが、その後取り下げられていました。 3349 pv 15 1 user つかの@量子コン入門書や量子クラウド @snuffkin GoogleがSycamoreでやった「スパコンで1万年」の計算が、「スパコンで304秒」になったそうです。テンソルベースのシミュレータを利用。 Closing the "Quantum Supremacy" Gap: Achieving Real-Time Simulation of a Random Quantum Circuit Using a New Su
目的地までの最短経路を考える。数多くチームがあるプロスポーツの試合日程を組む。このような膨大な選択肢の中から最適な答えを導き出す技術を「最適化技術」と言います。NSSOLでは、この最適化技術を長年研究してきました。そして、サッカーJリーグの試合日程や製造現場における工程計画をはじめとして様々な最適化ソリューションをお客様に提供しています。 連載2回目となる今回は、最適化を実現する技術について、システム研究開発センター(以下、シス研)で同分野の研究に従事している、山本 政さん、塩見 雄佑さん、樋川 暁さんに話を聞きました(本シリーズは3回連載です)。 ――「最適化」とはそもそも何なのか。改めて、教えてもらえますか。 山本:どのようなスケジュールにすれば、1日を効率よく過ごせるか。工場の生産計画を最も効率化するには、どのようなフローにすればよいか。私たちはふだん、生活でもビジネスの現場でも、多
最近,量子コンピュータの話題をニュースや新聞で見かけることが増えてきました. その中で気になってきたのが,組合せ最適化と量子コンピュータ(特に量子アニーリング)に関する怪しい言説.私自身は(古典コンピュータでの)組合せ最適化の研究をやってきて,量子コンピュータを研究しているわけではないのですが,さすがにこれはちょっと・・・と思う言説を何回か見かけてきました. 最近の「量子」に対する過熱ぶりは凄まじいので,こういう怪しい言説が広まるのは困りものです.すでにTwitter上には,“組合せ最適化は今のコンピュータでは解けない”とか“でも量子なら一瞬で解ける”という勘違いをしてしまっている人が多数見られます*1. さすがに危機感を覚えてきたので,この場できちんと指摘しておくことにしました. 今北産業(TL;DR) “古典コンピュータは組合せ最適化を解けない” → 古典コンピュータで組合せ最適化を解
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