連続テーマの趣旨 スポーツ界全体が東京オリンピックというビッグイベントに奔走した2021年が幕を閉じ、また新たな一年がはじまりのときを迎えた。ちょうど節目のタイミングということで、本連載では今月から新しく連続テーマに取り組んでいきたいと思う。というのも、フィギュアスケートや新体操をはじめとするアーティスティックスポーツ(以降「AS」と略記)の業界に対して、急ぎ提言しておいた方がいいと思われる事案があるからだ。1回では到底説明しきれないため、全3回にわけて連載する次第である。 さて、はじめに結論から述べることにしよう。私が本連載を通じて提言したいことは、「ASの各競技団体は、早急に演技の①デジタルアーカイブと②著作権集中管理システムを構築すべきだ」ということである。正直に言うと、この提言内容の実現は相当困難なことではある。しかし、…