AIでストーリーの創作を試みるベンチャー企業「Ales」のメンバー。左端が藤井竜太郎社長=東京都品川区東五反田で2020年8月7日、松倉佑輔撮影 人工知能(AI)が人間を超えられないと言われてきた芸術の領域で、新たな試みが生まれている。来春、AIが作った原作を基にした短編映画が日本で初めて公開される。テクノロジーは創作活動にどんな影響を与えるのか。最新の実態を取材すると、芸術家とAIの新たな関係が見えてきた。 「とまと」という短編映画の脚本がある。「不登校の少年が、トマト栽培をきっかけに立ち直り、再び登校できるようになる」という、ありふれたストーリーだ。この脚本が普通と違うのは、AIが紡ぎ出した物語ということ。8月に映画化が決まった。新型コロナウイルスの感染拡大で撮影スケジュールは遅れているが、「日本初のAI映画」として、来年3月の映画祭での公開に向け準備が進んでいる。 AIを作ったのは「