never young beach(以下、ネバヤン)の1stアルバム『YASHINOKI HOUSE』はまさに発明だった。「1970年代の日本語フォークと、2000年代以降の海外のトロピカルなインディーロックの融合」という、誰もが思いつきそうで、誰も思いつかなかったこと。それを最良の形で作品に仕上げてみせたからこそ、ネバヤンの名前は多くの人に知られることとなったのだ。その分、次の作品に対するプレッシャーは相当なものだったと思うが、彼らは期待を大きく上回る新作を見事作り上げてみせた。 2ndアルバムの『fam fam』というタイトルは、スラングで「血縁の家族、堅い絆で結ばれた仲間」を意味している。バンドの中心人物である安部勇磨はこの1年でさまざまな出会いと別れを経験し、特に「別れ」は『fam fam』の裏テーマだと言っても過言ではない。しかし、安部は別れを悲観的に捉えることなく、今を楽しむた