米エネルギー省傘下のパシフィック・ノースウエスト国立研究所(PNNL)は、人間の排泄物を効率よくバイオ燃料に変換する技術の開発に成功した。同研究所のサイトで11月に公表され、米メディア「アルス・テクニカ」などが報じている。 石油ができる仕組みを再現 PNNLによると、水熱液化という技術を用いることで、人間の排泄物のような有機物をより単純な化合物に分解できる。「水熱液化は、地球が何百万年もかけて、高圧と高温で原油を作る地質学的な状態を模倣し、数分で再現する」と、同研究所は説明している。 具体的には、下水汚泥に3000重量ポンド毎平方インチ(約210重量kg毎平方cm、タイヤの空気圧のほぼ100倍)の圧力をかけたあと、セ氏約350度で稼働する反応装置に投入。高圧と高温の作用により、炭素と脂質を含む「バイオ原油」に転換される。このバイオ原油を精製することで、ガソリン、ディーゼル、ジェット燃料等の