釣り餌用として航空便で輸入した中国産生カキを無届けで食用に販売したとして、千葉県警環境犯罪課と成田国際空港署は6日、食品衛生法(食品等の輸入の届け出)違反容疑で、食品輸出入会社「イチバン貿易」(横浜市)と田中友博社長(59)を書類送検した。 厚生労働省によると、食品輸入の届け出違反で業者が立件されるのは初めて。290袋(約340キロ)は回収されたが、55袋(約65キロ)が東京都や神奈川県内に出回ったという。 貝毒は検出されておらず、これまで健康被害の報告はない。 調べでは、同社は昨年11月6日、釣り餌用と称して中国から、1粒2、3センチ大の生カキ約400キロを輸入。食品としての輸入届を国に提出しないまま、横浜市の食料品店などで食用として販売した疑い。 千葉県警は成田空港検疫所の告発を受け昨年12月、同社を家宅捜索していた。