水素を燃料とし、二酸化炭素などの温室効果ガスを排出しない燃料電池車について、総務省は26日、「多額の予算に見合った普及台数になっていない」と指摘する政策評価を公表した。政府は10年度までに5万台の普及をめざして4年間で197億円を投入したが、07年度の普及台数は全国で42台にとどまっている。 総務省は普及目標の引き下げなどの見直しを関係省庁に勧告した。政府は04〜07年度、動力源となる燃料電池の研究開発への補助金を中心に197億円の予算を投入。だが、民間による水素供給拠点は全国8カ所から12カ所に増えるのにとどまり、燃料電池車の普及台数は49台から42台に減った。 燃料電池車は1台数億円と高く、リース料だけでも年間1千万円前後に上る。燃料電池の耐久性が低いといった課題がある。