堅い本を読まない学生を嘆いてみせるのは、自分を棚に上げた親世代の身勝手だが、実際、今のキャンパスではどんな本が売れているのか。村上春樹の新作や東野圭吾らの映像化された著作、コミック、ライトノベル等々、大人が“嘆く”ためのネタは随所に転がっていそう。が、売り上げがマスメディアの露出に比例するかといえば、それも疑問だ。 東京六大学(慶応・東京・法政・明治・立教・早稲田)の各キャンパスの書店における書籍の売り上げランキングを、関係各所からご提供いただいた。就活・資格試験関連や英語教材を除くと、意外にバラつきがある。 「偏差値の高い上位校の学生ほど読書をし、本がよく売れる」 とは書店大手・丸善のキャンパスサービス統括部。立大のほか筑波大・上智大にも店舗を持つ同社の実感だろう。 歴史と伝統ある六大学の間でも、1強・2弱・3圏外という“偏差値格差”の存在は否定しがたいが、それは購入する本にまで反映され