奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)が海外企業との産学連携で成果を上げている。NAISTの2006年度の教員1人当たりのライセンス料収入は全国1位であり,その36.9%は海外からの収入である。NAISTは,教員数が約210名,研究室が57室,学生が約1,000名という小規模にも関わらずこのような成果を上げてきた。“国際的な産学連携”を目標とする大学が増えているなか,実際に成果を上げているNAISTの産学連携活動は,全国の大学にとって参考になる部分が多いだろう。 外国企業との産学連携を積極的に推進 2006年12月に改正された教育基本法では大学の使命を“教育”,“研究”,“社会貢献”の3つとしている。産学連携はこの社会貢献の手段の1つであり,これから得る外部資金(注1)によって教育と研究の質を高める効果も期待できる。 奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)(注2)はこの3つの使命