本日5月5日より、二十四節気立夏です。暦の上での「夏」は旧暦の4月からですから、今年は現在の暦で5月12日からが夏ということになりますが、気温は上昇して生命活動はいよいよ活発さを増し、夏が目覚めてウォーミングアップをはじめる頃と言えます。立夏の節気中の5月11日、ひっそりとめぐってくるのが近代自由詩最大の巨星ともされる萩原朔太郎(1886~1942年)の朔太郎忌です。近代詩を現代詩に橋渡しし、日本のポエジーの伝統に大変革をもたらした大詩人です。 萩原朔太郎は明治19(1886)年11月1日、群馬県東群馬郡(現在の群馬県前橋市)の開業医の家庭に生まれました。旧制中学時代から詩や俳句を書き始め、26歳の大正2(1913)年、わずか一歳年長ながら既に大詩人として活躍していた北原白秋の主宰する文芸誌『朱欒(ざんぼあ)』に作品が掲載され、詩人として出発します。 そして大正6(1917)年2月、日本自