東京都内の「東京大学新聞」の編集部で、卒業・修了生の進路をまとめた紙面のバックナンバーを見せてもらった。理系、なかでも人工知能(AI)やビッグデータの普及で逼迫感が強まってきたIT(情報技術)エンジニアの就職先の移り変わりを知るためだ。多くのエンジニアを輩出する大学院情報理工学系研究科や前身となる研究科の修了生の就職先をたどった。平成の時代が始まって間もない1993年、一番人気はNTT(8人)
<大学教員の需要はこの50年間で右肩下がり、今や博士14人に1人しか教員のポストはない> 東洋経済オンラインの「52歳大学非常勤講師・年収200万円の不条理」(1月12日)という記事が注目を集めている。大学院博士課程を終えたものの、大学の専任教員になれず、非常勤講師という不安定な身分で糊口を凌いでいる男性のケースだ。 博士課程修了者の多くは、大学教員等の研究職志望だが、少子化もあり採用は年々減少している。その一方で、90年代以降の大学院重点化政策により、博士課程修了者は激増している。1990年では5812人だったが、2017年では1万5658人に膨れ上がっている。 昔は、需要が供給を上回っていた。高度経済成長期の1965(昭和40)年の博士課程修了者は2061人だったが、この年に発生した大学教員の需要数(当該年5月の本務教員数から、前年5月のそれを引いた数)は3037人。単純に考えると、希
ここ最近、データ分析業界では有名な博士人材の方々が相次いでアカデミア(学術界)から離れる事態になっているようで。また、それに輪をかけるかのようにキツいオチのついたブログ記事も人気を集めている模様で。 大学院をやめました|Colorless Green Ideas 言うなれば、優秀な船員がどんどん降りていく船のように感じられた。もしかして操船する者がいなくなって沈没するのではないかとも思った。「残った船員だけでも船は問題なく動くさ」と言う人もいる。実際、船はそう簡単に沈没するものではない。だが、一度抱いた不安はなかなかぬぐえなかった。 起業しました - はやしのブログ Rev.3 ちなみに優秀であれば業界の状況はさして障害になりません。上位10人とかそういうレベルの話ですが(適当ですが、社会学は規模が小さいので)。なので、自分が優秀であるという自信があるのであれば、業界がどんな状況かは関係な
来館者に展示物の説明をする石川菜央さん(左)=東京都江東区の日本科学未来館 【岡雄一郎、河原田慎一】せっかく博士課程まで勉強しても、安定した職に就いたのは半数だけ――。昨年の文部科学省の調査で、そんな実態が明らかになった。成長戦略に欠かせない技術革新の担い手として期待される人材なのに、就職先が足りないのだ。 ■教員への就職、難しく 「正規雇用」と「非正規雇用」――。文科省は昨年、博士課程を終えた後の進路について、初めてこんな区分を設けて調べた。 昨春の修了者1万6260人のうち、無期雇用の正規職員は8529人(52%)。一方、1年以上の有期雇用の非正規職員は2408人(15%)、主に1年未満の「一時的な仕事」855人(5%)、進路が決まらない「就職も進学もしない」3003人(18%)。つまり、安定した職に就かない博士が計38%に上った。 この「非安定雇用」の割合は専攻分野で差がある
博士号取得後も大学・研究機関で任期付きで研究活動を続ける博士研究員(ポストドクター=ポスドク)の人員が増加している。文部科学省の調査では2006年度のポスドク人員数は前年度に比べて5・8%増加したが、安定した就職先が不足しているのが実情で、産官学が連携して就職支援を急ぐ必要がありそうだ。 ポスドクは、任期が数年と身分が不安定で、民間企業への就職先も限られている。学生が研究者への道を選択するケースが減っており、イノベーションの停滞や理科離れに拍車がかかる可能性も指摘されている。 ポスドクは旧文部省による大学院重点化計画により大学院の定員増加に伴い、人数が大幅に増えたものの、大学・研究機関などの就職先が著しく不足した状態が続いている。 06年度のポスドク人数は1万6934人で前年度比5・8%増。年齢構成では、35歳以上が29%を占め、調査を開始した04年度以降、26%、28%と段階的に上
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大学院で博士号を取得後、定職を得ずに不安定な身分で研究を続ける「ポストドクター(ポスドク、博士研究員)」。その数は国内で1万5000人以上にのぼるとされ、うち生物学や農学などライフサイエンスを専門とする“バイオポスドク”の割合が4割も占める。1990年代のいわゆる「バイオブーム」に乗って、関連する大学の学部・学科の新設が相次いだが、“出口”や“受け皿”に関しては、未整備の状態が続いている。「末は博士か…」といわれた立身出世物語も今や昔。博士の受難を追った。(信藤敦子) ブームに踊らされる 「バイオブームに踊らされたのが、われわれバイオポスドクです」 大阪大学先端イノベーションセンターの特任研究員、吉岡宏幸さん(32)は農学の博士号を持つバイオポスドクだ。大学、大学院と農学一筋に歩み、カナダへの留学後の平成18年に阪大の研究員に。雇用期間は3年。給料も時給制で、契約時に決められた上限分しか支
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