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史上空前の論文捏造事件のどんでん返し 捏造は許されないが、論文は物理学の発展を先取りしていた? 岩佐義宏 東京⼤学⼤学院工学系研究科教授 「史上空前の捏造(ねつぞう)」と言われた米国ベル研究所の論文捏造は、今世紀初頭、ほぼ20年前に起こった。次々に発表された画期的な発見のすべてが捏造だったという特異な事件だった。だが、その後の経過がまた驚くべき道筋をたどっていることは、あまり知られていないのではないか。実は、彼の「発見」が次々と確かめられているのである。筆者自身、彼の報告の中心的成果の一つを実現させた。その結果、この分野の研究がさらに広がっている。科学とはこのように進むものなのか。物質科学の分野で起きたこの事件について、半分当事者という立場から振り返ってみたい。 2年間で50報以上を第1著者として出版 ベル研究所の研究員だったヤン・ヘンドリック・シェーン氏は2000~2001年に、有機材料
新しい関連記事 東京大学が医学部研究不正疑惑論文に関する調査報告書を国民に開示しないのは違法 不正疑惑渦中の東大医学部論文 および東大分生研論文の告発内容を 画像編集フリーソフトで確認する方法 2016年8月29日にOrdinary_researchersが告発した論文のリスト(東京大学2研究室11報) 匿名の告発を受けた医学部教授ら6人の不正疑惑論文22報に関して東京大学が本調査を実施へ 東大分生研教授のNatureなど7報、東大医学部教授のNature communicationsなど4報の不正疑惑を指摘する告発文書を東大が受理、予備調査へ Ordinary_researchersの告発2通め11論文 * * * 東京大学の医学系の研究室がこれまでに発表してきた数多くの論文のデータにきわめて不自然な点があることを告発する匿名の文書(2016年8月14日付)が、文科省や東京大学に対して届
DOL特別レポート 内外の政治や経済、産業、社会問題に及ぶ幅広いテーマを斬新な視点で分析する、取材レポートおよび識者・専門家による特別寄稿。 バックナンバー一覧 いまだかつて科学的な話題が、これほどまでに日本のTV、新聞、雑誌等のメディアを騒がしたことがあっただろうか。 STAP細胞論文捏造事件は、今なお、大きく世間を揺るがしている。 (編集部注:STAP論文細胞論文の共著者であるチャールズ・バカンティ米ハーバード大教授が、先月末に論文取り下げを求める書簡を、ネイチャー誌に送っていたことも明らかになっている) この事件は、小保方晴子氏という特異なキャラクターが産んだ空前絶後なものと世間一般には受け止められている。しかしこの事件は、実は日本の科学界が内包する構造的な歪みが限界まで達し、起こるべくして起こったものなのである。 「空前」でもなければ「絶後」でもない。むしろこのままその歪みを放置す
【今直也】東京大は26日、同大分子細胞生物学研究所の加藤茂明元教授(54)の研究グループの論文計51本について、「科学的な適切性を欠いた画像データが使用されていた」とする中間報告を発表した。来年中にも最終報告をまとめ、関係者の処分や研究費の返還も検討するという。 東大が不正問題の調査で中間報告をするのは異例。「日本の学術研究の国際的な信頼も揺るがす大問題」(大和裕幸副学長)との危機感による。 調査は、加藤元教授が同研究所に所属していた1996~2012年に発表された、加藤元教授や研究室のメンバーが著者になった論文165本が対象。不適切とされた51本のうち43本は画像の捏造(ねつぞう)や改ざんなどの不正の疑いがあり「撤回が妥当」と認定し、8本は「訂正が可能」とした。すでに13本は撤回されている。
国内で発覚した主な論文不正 【編集委員・浅井文和】東京大の論文不正では、撤回が妥当とされた論文数が43本と多いほか、加藤茂明元教授は国の重要な研究プロジェクトを担う重鎮だった。論文の発表は、1996年から2011年までの長期間に及んでいる。問題が指摘された論文にかかわり、他大学の教員に就いた弟子もいる。 研究の不正は相次いでいる。昨年6月には、日本麻酔科学会は元東邦大准教授の麻酔科医が発表した論文約170本が捏造(ねつぞう)だったと公表した。ただ、元准教授個人の不正とされた。10月には人工多能性幹細胞(iPS細胞)による世界初の臨床応用をしたと発表した東大特任研究員が虚偽発表だとして懲戒解雇された。 今年4月には京都府立医科大が、元教授の動物実験などの論文14本で改ざんなどがあったと発表。高血圧治療薬の効果を調べた論文も撤回され、同医大は7月、不正なデータ操作があったと判断した。
実験結果を示す画像が不自然に消去された図の例 【瀬川茂子】東京大学の調査委員会が、分子細胞生物学研究所の加藤茂明元教授(54)のグループの論文について、改ざんや捏造(ねつぞう)、もしくはその疑いがあると認定し、計43本は撤回が妥当と判断していることがわかった。ほとんどが、実験結果の証拠にもなりうる画像の不正だった。加藤元教授は撤回に応じるという。これだけ多くの論文が改ざん・捏造とされたのはきわめて異例だ。 加藤元教授は国内を代表する分子生物学者で、有名雑誌に多数の論文を発表してきた。数々の研究プロジェクトも進め、一連の研究には20億円以上の公的研究費が投じられている。改ざんなどが指摘された論文には20人以上の研究者が関わっており、こうした論文で得た博士号などの学位が取り消される可能性もある。 調査報告によると、骨ができる仕組みやホルモンが作用する仕組みに関する研究など、これまで16年
東北大大学院歯学研究科の教員が、論文のデータを捏造(ねつぞう)したり改ざんしたりしていたとして、同大は4日、中心的に関与した上原亜希子助教(40)を懲戒解雇処分にしたと発表した。 上原助教らを指導した高田春比古教授(59)と菅原俊二教授(51)もそれぞれ停職3か月、同1か月とした。 発表によると、上原助教は2006、07年に発表した口内の免疫に関する論文に、自分が過去の論文に掲載したグラフや画像のデータを新たなデータに装って使い回したとしている。教授2人はデータの信頼性を十分検証しないまま上原助教と連名で論文を発表した。 同大の調査で、上原助教は大学院生だった01年からデータを使い回していたことが判明している。上原助教は「使い回しはない」と大学側に否定しているが、同大が求めた実験の証拠となる元データが提出されなかったことなどから捏造、改ざんにあたると判断した。
東北大学は21日会見し、同大大学院歯学研究科の上原亜希子助教(39)が作成した11論文に、データ捏造(ねつぞう)や改竄(かいざん)などの不正行為が見つかったと発表した。 同大調査委員会によると、不正が判明したのは平成13年から19年に作成された口腔(こうくう)粘膜の免疫などに関する11論文20項目。1つの実験データを複写し、別の実験データとして流用するなどの不正が確認できたといい、今後、2人の指導教授を含め処分するとしている。 上原助教は昨年3月、日本細菌学会から新進研究者に与えられる「黒屋奨学賞」を受賞。しかし、受賞論文を含む複数の論文にデータ捏造の疑いがあるとして同学会は受賞を取り消し、同大に不正行為の告発状を提出、同委員会が調査していた。 同委員会の聴取に対し、上原助教は「不正は行っていない」と弁明。論文撤回の意思もないという。
東北大学大学院歯学研究科の助教が、今年3月の日本細菌学会総会で賞を受けた論文を含む複数の論文でデータ捏造(ねつぞう)の疑いを指摘されていることが16日、分かった。学会から報告を受けた同大は調査委員会を設置、事実関係の確認を急いでいる。助教の担当教授は産経新聞の取材に対し、助教が疑惑を全面否定していることを明らかにした。同研究科の笹野高嗣科長は「疑惑が指摘されているのは事実。委員会の調査結果を待ちたい」と話している。 関係者などによると、助教は今年3月に、「口腔(こうくう)粘膜上皮の自然免疫応答」などに関する研究論文が評価され、日本細菌学会から40歳未満の新進研究者に与えられる「黒屋奨学賞」を受賞した。 しかし、学会員から「論文の作成経過について調査する必要があるのではないか」との指摘を受け、細菌学会の理事会は6月23日、調査委員会を立ち上げて海外の学術誌に掲載された受賞論文などを予備的に調
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