『日経ヴェリタス』4月29日号の特集「静かなる投信革命」のなかに、「毎月分配型からマネー流出」(山下茂行、松本裕子記者)というインパクトのある記事が掲載されている。とりわけ衝撃的なのは、毎月分配型投信の元本払い戻し度合いを一覧にした表だ。 これは日本の投信業界の歪んだ構造を象徴するものなので、そのまま紹介したい。 この表の見方は簡単で、たとえば人気ナンバーワンのグローバルソブリンは、この1年間の運用成績が0.8%で、投資家に年7.8%の分配金を支払っている。ということは、足りない7%分は元本を取り崩していることになる。ようはタコ足配当だ。 これを見ると、驚くべきことに、31本の毎月分配型投信のなかで、運用成績の範囲で分配を行なっている(元本を取り崩していない)投信はわずか1本しかない(「ダイワ日本国債ファンド」で分配率2.3%)。残りはすべてタコ足配当で、そのうち6本にいたっては、運用成績
個人の資産運用ツールである投資信託では、毎月決算を行い分配金が払い出される毎月分配型が人気だが、いまこの分配金がやり玉に挙がっている。 投信の高額分配に対し、苦情やトラブルが増加傾向にあり、当局が分配に対し規制する方向で調整すると一部新聞が報じたからだ。しかし、業界関係者らはこうした動きに対し違和感があると疑問を呈す。果たして分配金は悪者なのか。 毎月分配型投信は、商品が登場して以来、毎月決算することの非効率さや、分配金の源泉がかならずしも運用益によるものだけでなく、投資元本から払い出されているケースがあるなど、その是非についてずっと議論されてきた。それでも分配型投信は投信全体の6割強を占めるまでに普及し成長している。 野村総合研究所の試算では、2011年に投信に純流入した資金は3.6兆円だったのに対し、払い出された分配金は4.85兆円と過去最高を更新した。10年前(2001年)に払い出さ
2012年02月02日00:10 おかしな分配金をなくす方法 カテゴリ投資信託・ETF tsurao Comment(7)Trackback(0) 先の分配型投信を上手く規制できるか?で書いたように、日経新聞が報じるような分配金規制は簡単ではないと思います。 その理由は先のエントリーで書いたとおりです。 しかし、今の分配型投信には大いに問題があり、そこはなんとかされるべきです。 まず分配金の仕組みを分かっていない人が相当数います。分配金は自分が信託している財産の中から返ってくるものということを知らなかったり、分配金再投資をしないと資産は増えないと思っていたり。 また、単純に元本を払い戻すことが禁止されているので、運用会社も何とか投資家から預かったお金を分配可能なお金に変換しようと躍起になっています。 配当・利金が高いハイリスク証券を買ったり、為替ヘッジやカバード・コールを利用したりして分配
まぁ、いいことだと思います。 昨日の日経の記事はまぁ、憶測記事という感じたっぷりでしたけど、以前から金融庁も投信協会も投信の分配金について規制強化の方向で来ているので、その意味では日経がこのタイミングで1面で報じたのは今さら感がありますし、一方で当局から新たな指針が示されたわけではないのでこれからどうなるかという点では結局まだ未定というステータスに変わりありませんから、よくわからん記事だなという感じです。 なにせ見出しが「投信 配当しすぎ歯止め」ですし、文中にも「毎月支払われる配当金を」とか「配当のし過ぎ」とか書いてるあたりも事情に明るくない人が書いてる感たっぷりです。だいぶ前からある投信の分配金の規制強化の話を知らなくて今回何かのきっかけで知って書いたのか、ネタがなくて書いたのかわかりませんが、今このタイミングでこの記事で何を言いたかったんでしょうね。 今ある動きとしては、まず今年から特
「日興AMファンドアカデミー」の立ち上げから現在まで関わってきた今福啓之氏に『リスク商品販売の教育研修はどうあるべきか?』についてお伺いした。 日興アセットのアカデミーの歴史、目的、役割について。 今福氏: 私が日興アセットに入社したときの大きなミッションはファンドアカデミーの立ち上げでした。入社後、半年かけて研修コンテンツとマーケティング戦略としての仕掛け作りをして2008年3月にアカデミーはオープンしました。もともとの発想・講想を打ち出したのは会長のティモシー・マッカーシー(以下「ティム」)です。投信という手触り感がないものを売る販売員の方々にそれをどう見せるかが彼の問題意識でした。アカデミーの施設内にあるメイン・カンファレンス・ルームで行われる運用会議をオブザベーションエリア(ガラス越しに見学するスペース)から販売員の方々に間近で見てもらい、「どんな人間が」「どんな空気感の中で」ファ
以前に通貨選択型ファンドの問題点について書きましたが、それに加えて、最近の主流である毎月分配型ファンドについて、取り上げたいと思います。毎月分配型が悪いと言っているわけではありませんが、近年、販売実績を上げるために、無理をして高い分配金を毎月支払っている投信が多く見受けられます。しかし、これは、いわゆる「タコ足」配当といって、単に、元本を食っているだけなのです。それを知らず、喜んでいる個人投資家の皆さんには、この問題に気づいていただきたいのです。そもそも、日本の投信の会計基準では、分配金は、投資した株式や債券の利息や配当金までしか、支払いに回せないことになっています。また、値上がりして額面の1万円を超えてくれば、その分も分配金に回せます。しかし、最近のハイイールド債券やブラジル・レアルを用いても、毎月、安定的に高い分配金を出せるわけがありません。すると、その裏に、何か、悪い仕組みがあるわけ
←応援クリックして頂けると幸せです。 皆さんは、 毎月分配型投信の肯定派ですか?否定派ですか? 以前の私は、 否定派でした。 あらゆる情報誌や書籍を読み込んだところ、 大体以下のようなことが書かれています。 ・毎月分配による税金徴収分だけ投資効率が下がる ・分配金の再投資も可能だがそれならばもともと分配しないものの方が良い。 ・手数料が高い ・同じ投資対象なら、ETFの方が良い。 ・タコ足配当がある(特別分配のことで、元本を取り崩してまで分配をだす) 勉強してからしか、 絶対に投資しないようにしていましたので、 投資を初めてから、当然のようにしばらくは避けていました。 しかし今は、 肯定派です。 リーマンショック以降、 既存投信の割安感が目立ち、 分配利回りが高くなったことで、 とても魅力的となりました。 実際に運用してみると、 やってみないとわからないこともあるということがわかりました。
(02/13)UBS ETF 欧州株(MSCI ヨーロッパ)最終計算報告書 (12/17)WALTON から New Tecumseth 14 ランド・バンキング償還に関するメールが届いた (11/21)NISA で eMAXIS Slim 全世界株式の積立の設定 (11/02)UBS ETF 欧州株(MSCI ヨーロッパ)信託財産状況報告書 (09/30)WALTON New Tecumseth 14 ランド・バンキング償還(続) (09/27)東芝の株式の公開買付に応募(続) (09/22)東芝の株式の公開買付に応募 (09/09)WALTON New Tecumseth 14 ランド・バンキング償還 (08/28)楽天銀行あてに海外から送金したら、受取手数料がかかった (08/09)みずほ銀行からご利用カード(アプリ版)への切替の依頼が来て (07/28)お金の使い方 (07/27)
■基準価額より、毎月分配金額が下がると怒る投資家 先日、投信会社の人から、毎月分配型投信に関して興味深い話を聞いた。 このようなご時世なので毎月の分配金額の減額を実施したところ、基準価額が下がろうが「とにかく毎月の分配金額だけは維持してほしい」と、苦情を言ってきた顧客がいたとのこと。トータルでいくらもらえるかではなくて、最重要なのは毎月の分配金額の維持なのだそうだ。 毎月分配型投信に関しては、投信関連の本や金融リテラシー向上をうたうような書籍では、「買ってはいけない」と酷評されることがある。 理由は、わざわざ金融機関に手数料を支払って、もともと自分が持っていたお金を毎月定額引き出しているようなものであり、まさに「タコが自分の足を食べている」状態だからである。 一方、毎月分配型がこれだけ人気が出たということは、たとえ経済合理性では他の商品が優れていたとしても、顧客に最も好まれる設計
彼の主張が正しいとすると、販売ランキングの上位に「手数料の高い毎月分配型」が並んでいる理由が説明できない。顧客に金融リテラシーがあって、毎月分配型にニーズがあるのであれば、手数料の安い毎月分配型が上位に並んでいないとおかしい。 「顧客に金融リテラシーがあって、毎月分配型にニーズがある」という論理は破綻している。 追記:下記コメント欄での指摘で、保田氏が「金融リテラシーがある」という主張をしているわけではないことを理解しました。なお、私も「他に有利な商品を知らない=金融リテラシーがない」という現状理解なしに「商品設計が評価されている」という理解は間違っていると思います。 関連記事: ・松尾健治「本当に知りたい投資信託」の問題点 >「顧客に金融リテラシーがあって、毎月分配型にニーズがある」という論理は破綻している。 それは違うでしょう。 保田氏は、顧客に金融リテラシーがあるなどとは言ってません
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