サム・アルトマン氏は、対話型人工知能(AI)「ChatGPT(チャットGPT)」を開発した米オープンAIの最高経営責任者(CEO)として突如解任される数週間前に、新たな半導体ベンチャー向けに世界有数の大口投資家から多額の資金を調達する方向で積極的に動いていた。内情を知る複数の関係者が明らかにした。 このプロジェクトはコードネームで「チグリス」と呼ばれ、アルトマン氏は資金集めのために中東を訪問。AI向け半導体で現在大きなシェアを占めるエヌビディアに対抗できるようなAI特化型の半導体会社を設立する構想を抱いていたという。情報の部外秘を理由に匿名を条件に語った関係者によると、アルトマン氏の半導体ベンチャーはまだ設立されておらず、投資家との協議はまだ初期段階にある。 アルトマン氏は、アップルの元デザイン責任者、ジョニー・アイブ氏と共同で開発を進めているAI特化型ハードウエア端末向けの資金調達も視野