タリバンが権力を掌握したアフガニスタンから日本人と日本人の協力者を救出する作戦は、自衛隊輸送機の到着直後にテロが発生した影響もあり、思ったような成果を上げることができずに米軍の撤退期限を迎えてしまいました。メルマガ『NEWSを疑え!』を主宰する軍事アナリストの小川さんが、前回「遅すぎた日本の自衛隊機アフガン派遣。決心のできぬ政府が国を滅ぼす」と案じたままの結果に終わったのは、ただ派遣が遅かっただけに留まらない根本的問題があるようです。小川さんは過去の失敗を平気で繰り返してしまうこの国の統治機構の有り様を嘆き、国の行末をますます憂えています。 アラブの春を教訓にしていない日本政府 せっかくアフガニスタンに自衛隊機を3機も投入したのに、そのまわりを固めていなかった結果、思ったような成果が上がっていないのは残念な限りです。 政府がC-2(1機)とC-130(2機)の自衛隊輸送機を出発させたのは、
米国外交むしばむ20年 中東民主化進まず―対テロ傾注、中国台頭許す 2021年09月02日07時56分 テロで炎上する世界貿易センタービル=2001年9月、米ニューヨーク(AFP時事) 【ワシントン時事】2001年9月11日の米同時テロから間もなく20年を迎える。バイデン大統領はこの間に及んだアフガニスタン駐留米軍の撤収を断行。外交安保政策の重心を台頭する中国との競争にシフトする狙いがある。だが米国が威信を懸けて取り組んだアフガンやイラクの民主化に失敗し、テロの脅威は残ったまま。同盟国との関係がぎくしゃくするなど、迷走を続けた20年は米国の信頼性と国力をむしばんだ。 〔写真特集〕9.11米同時多発テロ ◇民主化に700兆円投入 米国は同時テロへの報復に端を発したアフガンとイラクの戦争に約6.4兆ドル(約700兆円)を投入し、米兵約7000人を失った。この金額は日本の国家予算の約7倍に当たる
アフガニスタン駐留米軍の撤退完了を受け、ホワイトハウスで演説するバイデン大統領=8月31日(ゲッティ=共同) 【ワシントン=黒瀬悦成】バイデン米大統領は8月31日、アフガニスタン駐留米軍の撤収完了を受けてホワイトハウスで米国民向けに演説した。バイデン氏は、アフガンからの米民間人やアフガン人協力者らの退避作戦は「とてつもない成功だった」と自賛する一方、「私は永遠の戦争を続ける気はない。戦争を終わらせるときだ」と述べ、アフガン撤収の判断は正しかったと強調した。 バイデン氏は、「私にとっての優先事項はアフガンを二度と対米攻撃の拠点にさせないことだ」と述べ、これらの目的は既に「10年以上前」に達成されていると主張。「米軍がアフガンに駐留を続けたとしても米国の安全が強化されるとは信じない」とも語った。 また、「大規模な軍事作戦で他の国々を作り替える時代は終わった」とも指摘したほか「アフガンで地上戦闘
アフガン戦争終結を正式宣言 駐留軍撤収「類いまれな成功」―米大統領 2021年09月01日09時03分 31日、ホワイトハウスで演説するバイデン米大統領(AFP時事) 【ワシントン時事】バイデン米大統領は31日、ホワイトハウスで国民向けに演説し、2001年から続いたアフガニスタン戦争の終結を正式に宣言した。民間人の退避と駐留部隊撤収について「類いまれな成功だった」と自賛。アフガンへの軍事関与を続けるのではなく、中国など今後の脅威への対処に国力を傾けるべきだと訴え、アフガン戦争に幕を引いた決断を正当化した。 〔写真特集〕アフガニスタン~泥沼の戦場~ バイデン氏は約25分間の演説の冒頭、「米史上最も長い、20年に及ぶアフガン戦争を終わらせた」と表明。これまでに莫大(ばくだい)な資金を投じ、計80万人の兵士を送り込んだが、その対価として多くの機会を失ったとして、「もはや国益にかなわない戦争を続け
フランスのマクロン大統領は29日、仏民放テレビに出演し、アフガニスタンで人道支援を行うため、国連が管理する「安全地帯」をカブールに設置するよう求めた。英仏独の3カ国で国連安全保障理事会に提案する方針だと述べた。 マクロン氏は、「(退避用の)飛行機をどうやって再開するかが問題だ。安全地帯の設置で人々が保護され、空港に安全に来られるようになる」と発言した。米軍のアフガン撤収期限である31日以降も、退避作業は続けるべきだという考えを示した。 また、退避をめぐっては、イスラム原理主義勢力タリバンと協議してきたと明かし、「カタールが重要な役割を担ってきた」と述べた。 安全地帯の設置案について、タリバンの報道官は仏公共放送で「必要ない。アフガンは独立国家だ」と不快感を示した。そのうえで、31日以降、すべてのアフガン国民に渡航の自由が認められると述べた。(パリ 三井美奈)
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イスラム主義勢力「タリバン」が実権を掌握したアフガニスタンで日本大使館に勤務する警備員がANNの取材に応じました。退避できずに取り残され、命の危険もあると訴えました。 在アフガニスタン日本大使館警備員:「(Q.今、あなたはどのような状況ですか?)外の情勢は極めて悪いため、家にこもるしかありません。私が日本人や外国人と働いていることをタリバンに知られたら、私たちの命が危ないのです」 アフガニスタン人のこの男性は、2003年から18年間、日本大使館の警備にあたってきました。 タリバンがカブールを制圧した今月15日、警備員たちは日本大使館員たちと一緒に国外に退避することはできないと告げられたということです。 在アフガニスタン日本大使館警備員:「『私の責任では決められないから東京と話す』と日本大使館の担当者は言いました。本当に悲しくて悲しくて仕方がありません。外国の人たちは皆、アフガニスタンを去っ
イスラム原理主義勢力タリバンが実権を掌握したアフガニスタンに残る邦人らの国外退避をめぐり、日本政府は8月上旬から輸送に向けた準備を始めていた。当初は、海外の民間航空機をチャーターして18日にも首都カブール入りさせ、邦人らを運び出す計画だった。ところが、タリバンが各地の主要都市を制圧していくスピードが想定以上に速く、15日にはカブールが陥落した。民間機から自衛隊機の派遣へと作戦変更を余儀なくされた。 政府が自衛隊機の派遣を正式に決めたのは23日だ。同日午前に開いた国家安全保障会議(NSC)での協議をふまえ、岸信夫防衛相が自衛隊に輸送機の派遣を命令した。 ただ、政府はカブールが陥落する前に邦人らの退避計画に着手していた。輸送対象を邦人のほか、大使館や国際協力機構(JICA)で働く現地スタッフおよびその家族とし、事前の希望調査で500人規模となることをつかんでいた。 その段階では、国際空港がある
米同時多発テロから1年後、アフガニスタンのバグラム米空軍基地で訓練を繰り返す米兵たち/2002年9月11日 (c)朝日新聞社 バイデン米大統領は「米史上最長の戦争を終わらせる」とし、8月末には米軍のアフガニスタンからの撤収が完了する。アフガン撤収と、予想される日本への影響、そして米国の対応について、米国在住の軍事社会学者・北村淳氏がAERA 2021年7月26日号で綴った。 * * * バイデン米大統領は、米軍によるアフガニスタンでの軍事作戦を予定よりも少し早め、今年8月31日をもって完全に終結させると正式に表明した。 そもそもアフガンへの侵攻は紀元前のアレクサンドロス大王にとっても、チンギス・ハーンにとっても大障壁となっていた。19世紀になると、当時軍事的に最盛期であった英国が2度の侵攻を企てたがともに失敗に終わり、アフガンを軍事的に掌握することの困難さは西洋諸国に鳴り響いた。 ■莫
タリバンの首都占拠から一夜明けた8月16日、大勢の住民が国外に逃れようと国際空港に向かった(gettyimages) AERA 2021年8月30日号より 米軍が撤退したアフガニスタンで、タリバンが首都を占拠して20年ぶりに復権した。米国は他国とともにアフガニスタン政府を援助してきたが、民心を掌握できなかった。AERA 2021年8月30日号から。 【独自】密集、叫び声…阿鼻叫喚のアフガニスタン・カブールの様子を写真で見る * * * アフガニスタンの面積は日本の約1.7倍、人口は日本の30%だ。タリバンが8月6日に攻勢に出て同国南西部ニムルズ州の州都ザランジを制圧してから足掛け10日の15日には首都カブールに無血入城した。この速度は世界戦史の新記録だろう。第2次世界大戦初期にドイツ軍はフランス攻撃を始めて1カ月と15日でパリを占領。日本軍はマレー半島の英軍を2カ月と7日で降伏させたが
8月18日、アフガニスタンから避難してきた人々がシャルル・ド・ゴール空港に到着。(写真:ロイター/アフロ) フランスのカステックス首相は、本日27日(金)でアフガニスタンからの避難はすべて完了すると、昨日8月26日(木)の朝に述べた。 「フランス人、何らかの形で軍に貢献したアフガニスタン人と家族、芸術家、ジャーナリスト、約2500人を(タリバンが政権を取ってから、今までに)送還しました」と首相は、RTLでコメントした。「明日27日の夕方からは避難をすることができなくなります」ともいう。 最後の脱出時間は、大使館員と軍人の出発に使われる。 自国民、ならびに退避を希望するアフガニスタン人と外国人の関係者、そしてその家族は、木曜日の夜、または金曜日まで行われる。 その数時間後、最後まで残って仕事をしていた大使館員と、彼らを守っていた軍人が避難して、フランスのアフガニスタンでの退避は終わると、政府
今年7月、米軍はアフガニスタン最大の拠点バグラム基地から撤退した(ANADOLU AGENCY/GETTYIMAGES) 「アフガニスタン政府は存亡の危機に直面している」 米政府の対アフガニスタン援助の監査を担うアフガニスタン復興特別査察官が、今年7月30日に発行した報告書で警鐘を鳴らした文言だ。 警告通り、タリバンは8月15日に首都カブールを制圧し、アフガニスタン政府は事実上崩壊した。バイデン米大統領が4月14日にアフガニスタンからの駐留米軍撤退を発表して以降、同国の治安情勢は悪化の一途を辿っていた。全国にある34州407郡のうち、5月~7月の3カ月間だけで27州にある118郡がタリバン側に陥落した(筆者集計)。国土の大半を山岳地帯に覆われたアフガニスタンでは雪解けに伴って春季に戦闘が活発化するのは例年のことだが、これほどまでの猛攻は過去20年間でも類例をみなかった。米軍撤退が生んだ「力
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