政府は2024年度にドローンによる高速通信規格「5G」の携帯電話回線の使用を解禁する。遠隔操縦によりドローンから送るデータの量を増やせる。高精細映像のリアルタイムでの確認により災害救助やインフラ点検の質を高められる。人手不足の解消にもつながり、市場規模は3年でおよそ6倍に拡大するとの試算がある。5Gは第5世代の通信規格で大容量のデータを瞬時に送受信できる利点がある。空撮で4Kの高画質映像などを
21世紀の趨勢を決めるもの このほど、新著『ファーウェイと米中5G戦争』を上梓しました。 この本を書いたきっかけは、21世紀の世界の趨勢は、アメリカと中国のパワーバランスによって決まり、その2大国のパワーバランスに大きな影響を与えるのが、5G(第5世代無線通信システム)の覇権の行方であり、さらに米中どちらが5G覇権を取るかは、ファーウェイ・テクノロジーズ(華為技術)の状況によって決まってくるからです。 つまり、一企業の浮沈が、21世紀の趨勢を決めると言っても過言ではないのです。 こういった例は、おそらく世界の歴史に前例がないと思います。それくらい、ファーウェイという企業の重要性が増しているのです。 まだ記憶に新しいことですが、昨年末に、ファーウェイの創業者である任正非(レン・ジェンフェイ)CEOの長女・孟晩舟(モン・ワンジョウ)副会長が、カナダのバンクーバー空港で電撃逮捕されたことで、「フ
NTTドコモが「なんちゃって5G」へのけん制を強めている。2020年8月末に記者説明会を開催し、KDDIやソフトバンクが計画する4G周波数帯を5Gへ転用する、いわゆる「なんちゃって5G」に対し、改めて「通信速度が伴わず、消費者に優良誤認を与える恐れがある」という主張を繰り返した。ドコモの主張はその通りだが、筆者はそれでもドコモが5G競争で不利になると見ている。執拗に他社をけん制するドコモは、不利になる状況を見越した焦りとみる向きがある。 執拗に「なんちゃって5G」をけん制するドコモ 「4G周波数帯を転用した5Gの速度は4Gと同等だ。ドコモは高速・大容量を実現できる5G用の新周波数帯で5Gを積極的に展開する」――。ドコモが2020年8月25日に開催した説明会で、同社ネットワーク部技術企画担当部長の中南直樹氏はこう主張した。その上でKDDIやソフトバンクが計画する4G周波数帯を転用する5Gにつ
新発売のiPhoneや新しいWebサービスがもたらす革新はニュースになるものの、「通信速度」の進化は話題にならない。ただ、数年以内に導入される、現在の「4G」から「5G」への進化は、私たちの生活を根本から変える可能性を秘めている。 スマホの「通信制限」などはもう過去の話になり、もはやスマホすらいらない世界が訪れようとしている。いったいどういうことなのか。情報通信に詳しい、経営コンサルタントの小林啓倫氏が解説する。 「5G通信」がもたらす革新 海外の若者に人気のメッセージアプリ、Snapchat(スナップチャット)。LINEなどと同様に、友人や家族と他愛のないやり取りをするためのアプリだ。 Snapchatには、「(プライバシーに配慮して)送信したコンテンツが一定時間経つと自動消去される点」という特徴以外に、別の特徴がある。 それは「起動するといきなりカメラが立ち上がる」点だ。しかも起動され
総選挙では自民・公明が圧勝したが、安倍政権の弱点は経済政策である。日銀の量的緩和は何の成果も出せず、規制改革も目立った前進がない。そんな中で、内閣府の規制改革推進会議では電波オークション(競売)の検討が始まり、私も参考人として説明した。 9月15日の本欄(「テレビ局はなぜ『電波オークション』を恐れるのか」)では、既存業者の持っている電波を買い上げる方式を提案したが、もっと簡単な方法がある。割り当てられたまま使われていない電波を区画整理することだ。これによって誰も損しないで、数兆円のビジネスが生み出せるのだ。 2兆円の新しいビジネスチャンス オークションの課題は技術でも法律でもない。それはすでに日本以外のOECD諸国では実施され、民主党政権で電波法の改正案ができ、閣議決定までされたが、国会に提出されないで棚ざらしになっている。残った問題は、それに抵抗する人々を説得することだけだ。 ところがオ
日本でも、5G(第5世代移動通信)が話題になり始めた。4Gに比べて「通信容量は10倍」とか「通信速度は2倍」などとキャリアが宣伝する割には、ユーザーは冷ややかだ。使える周波数が無線LAN(Wi-Fi)より高く、携帯電話などの公衆無線に使えないからだ。 他方、アメリカではTモバイルとスプリントが「合併したら5Gネットワーク構築に400億ドル投資する」と発表した。これはTモバイルが電波オークションで得たUHF帯(600MHz帯)を使うものだ。この帯域は日本でも空いているが、使えない。テレビ局が占拠しているからだ。 今の5Gは携帯電話に使えない 5Gといっても、技術的にはいま携帯電話で使われている4Gと飛躍的に違うわけではない。変調技術はOFDM(直交周波数分割多重)という地上デジタル放送と同じ方式で、1つの周波数を同時に多くのアンテナで使える「Massive MIMO」という技術を使って通信容
携帯電話各社は、今の通信規格に続く「5G」の実用化に向けて、実験を進めています。日本では、2020年に一部の地域で始まる5Gは、単にネットをサクサク見られるというだけでなく、ITで世の中を画期的に変えるための大事な背骨の役割を担います。 たしかに、スマホで何でもできる便利な世の中になったよね。でも、車の完全自動運転みたいな、もっとスゴイことを実現するには5Gが必要ってわけ。5Gには3つの特徴があって、それを見ていくと、重要性がわかると思う。 1つめの特徴は、もちろん、今の携帯電話の10倍という「高速大容量」 超高画質の4Kの映像でも、ストレスなく見られるから、例えば、二次災害のおそれがある危険な現場を4Kのカメラで撮影しながら、ショベルカーを遠隔操作して、復旧作業をするという実験も行われているよ。 2つめの特徴は、「多くの場所と同時に通信できること」 例えば、ある企業が世界中の工場にある設
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