今も厳しい国際社会の眼差し 2017年11月下旬、2年ぶりにスイス・ジュネーブに降り立った建設コンサルタント会社・日本工営(東京千代田区)の菊池淳子さんは、大きく息を吸い込んだ。 出発地ミャンマー・ヤンゴンとの気温差は約25度。睡眠不足続きの体中にピリッとした冷気が駆け巡った瞬間、高揚感がこみ上げ武者震いした。 普段は日本とミャンマーが官民を挙げ開発を進めているティラワ経済特別区(SEZ)で活動している菊池さん。 2018年2月現在、日系45社を含め87社が進出する日緬のフラッグシッププロジェクトによって移転した住民たちが、新しい環境に早く馴染み、移転前と同水準の生活を送れるよう支援している。 菊池さんがジュネーブにやって来たのは、国連の人権理事会が企業による人権を尊重する責任や国家の役割について議論するために2012年から開くようになった「ビジネスと人権フォーラム」で、ティラワ開発事業が