岸田首相の本格的な“外交デビュー”となった国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)。英グラスゴーで開催された首脳級会合で演説した岸田首相は満足げだったが、実際は札束に物を言わせたバラマキ外交だ。 岸田首相は演説で、途上国などの気候変動対策支援に今後5年間で最大100億ドル(約1兆1000億円)を拠出すると表明。「日本の存在感をしっかり示すことができた」と胸を張ったが、国際NGOから温暖化対策に後ろ向きな国として日本は「化石賞」を贈られてしまった。 この不名誉に松野官房長官は「コメントは控える」としつつも、岸田首相の演説を引き合いに「多くの参加国から高い評価と歓迎の意が示された」と強調。反論にもならない理屈を並べたが、しょせんはバラマキである。 岸田首相が表明した今後5年間での100億ドル拠出は、欧米中心の先進38カ国が気候変動対策費として途上国に年間1000億ドルを目標に支援