イビチャ・オシムに日本対エクアドル戦の話を聞いたのは、試合の翌々日だった。初戦のチリ戦は見たが、日本が引き分けたウルグアイ戦は見ることができなかったオシムは、やはり引き分けに終わり準々決勝進出を逃したエクアドル戦を高く評価している。いったいオシムは、エクアドル戦に何を見たのか。コパ・アメリカでオシムが見出した日本の真実とは何であったのか。オシムが語った。 16番は期待以上の優れた逸材だ。 ――元気ですか? 「ああ、君はどうだ?」 ――元気ですが、パリはすごく暑いです。 「この季節に雪は降らないからな(笑)。女子の試合(ワールドカップ・ラウンド16の日本対オランダ戦。ちなみにオシムは日本対イングランド戦はテレビで見ている)は見られなかったが、男子の試合(日本対エクアドル戦)は見た。技術的には悪くなかった。チームが試合を重ねるごとに進化しているのはわかるし、見ていて楽しいチームでもある。しかし
国の威信を背負う選手たちが心身の限界へと挑むフットボールの祭典・W杯は、長い期間を費やしたチーム作りの集大成となる。 EURO2016王者ポルトガルを倒し、ベスト8でフランスに惜敗したウルグアイのオスカル・タバレス監督は、2006年に就任してからの12年間をチームへと捧げている。しかし彼らのように継続的な強化を目指す中堅国もあるが、結果に左右されてしまうフットボールにおいてウルグアイのように指揮官に信頼を寄せ続けることを選ぶ国は少ない。 サー・アレックス・ファーガソンが退いたマンチェスター・ユナイテッドのように、クラブでも長期政権は難しくなっている。監督を交代しながら異なったスタイルをチームに植えつけることで、結果を模索するアプローチは珍しくない。日本もヴァイッド・ハリルホジッチを大会直前に解任し、代役として西野朗を就任させた。 2010年W杯では岡田武史氏が厳しいプレッシャーの中チームを
「試合前に先発メンバーを確認したとき、私は思わず固まってしまった。もちろん、連戦が続き、選手の疲労などの理由はあったのだろう。決勝トーナメントを見据えた采配だったのかもしれない。それにしても、6人もの先発変更は危険すぎた」 日本のポーランド戦後、ジョゼップ・グアルディオラも信頼を寄せるスペインの"慧眼(けいがん)"、ミケル・エチャリはそう言って、プランニングの問題を指摘している。 エチャリは大会前から、ロシアW杯での日本の「サプライズ」を論理的に予想していた。結果はまさにそのとおりになっている。しかし、第3戦目に関しては「命拾い」と厳しく表現した。 大胆というよりは無謀な選手交代で挑んだ西野ジャパンを、エチャリはどのようにスカウティングしたのだろうか? ポーランド戦で長谷部誠に代わり先発した山口蛍。日本の中盤は安定を欠いた「正直、選手のコンディションがわからないので、迂闊(うかつ)なことは
トップ下・本田圭佑が日本を縛る。現代サッカーの潮流に逆行…スイス戦で見えた限界 2018年06月09日(土)9時59分配信 photo Getty Images タグ: 2018ロシアW杯, focus, 代表, 日本, 日本代表, 本田圭佑, 西野ジャパン, 西野朗 日本代表は現地時間8日、国際親善試合でスイス代表に0-2で敗れた。FIFAランキングで61位と6位の歴然たる実力差を見せつけられた。 この試合で、日本は4バックを採用した。先月30日のガーナ戦で西野朗監督は3-4-2-1を導入したが結果につながらず、慣れ親しんだ4バックに戻してトップ下を置く4-2-3-1で戦うことをんだ。 トップ下に入ったのは本田圭佑だった。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督のもとでは右ウィングとして起用されることの多かった背番号4は、サムライブルーのユニフォームをまとって約4年ぶりに“本職”と言えるポジション
ロシアワールドカップに向けた27人の日本代表候補メンバーが発表された。驚きだったのは、今季ポルトガルで大ブレイクを遂げたFW中島翔哉の名前がなかったことである。「ポリバレントではない」というのが西野朗監督からの評価。仮に指揮官の言葉が嘘偽りない真実だったとしたら、その見方は適正だったのだろうか。(取材・文:舩木渉) 90分の悲痛な叫び…! ハリルホジッチ前日本代表監督が心境を吐露【記者会見ノーカット】 ●化学用語からサッカー用語になった「ポリバレント」 「ポリバレント」とは特殊な言葉だ。 もともとは英語の《polyvalent》で、これは「多価」という意味の化学用語である。「多価」とは「イオン・酸・塩基・アルコールなどの価数が二以上であること」(『大辞林』三省堂刊より)と定義されている。 それがサッカーの世界で注目されるようになったのは、2006年から2007年まで日本代表を率いたイビチャ
日本サッカー協会は9日、都内のJFAハウスで会見を開き、田嶋幸三会長(60)が今月7日付でのバヒド・ハリルホジッチ監督(65)の解任と、西野朗技術委員長(63)の新監督就任を発表した。西野氏の契約は6月14日開幕のロシアW杯まで。日本協会は、選手との信頼関係が崩れた監督を更迭するという大ナタを振るい、約2か月後の本大会に挑むことになった。スポーツ報知では「ハリル解任の真実」と題した緊急連載で解任劇を検証する。 チームは常に“空中分解”の危険性をはらんで歩んできた。「監督と選手は意見をぶつけ合ってきたがギャップは埋まらなかった。それを協会が判断したんだと思う」とある選手は明かす。ハリル監督と選手の間にできた溝は埋まることなく、W杯開幕まで残り2か月と迫った時点でハリル・ジャパンは消滅した。就任以降、体脂肪率12%以下を厳命するなどの管理主義と、単調な戦術を繰り返す指揮官に対する選手たちの不満
現役時代の森岡隆三は研ぎ澄まされていた いつも気を張っていたというべきか 本来の人の良さは隠せないのだが それでもときには酷く素っ気なかった ところが今はまるで様子が違う すっと美しい言葉が溢れてくる それだけ選手時代は緊張し続けていたということだし それだけ自分の傷を隠してきていたということだろう キャプテンとして出場した2002年ワールドカップは 初戦で負傷しその後ピッチに戻ることはなかった それでもチームメイトたちを鼓舞し続け 個性の強いメンバーをまとめていた そんな森岡だったが日本代表に入ったときは 馴染めず疎外感があったようだ そんな森岡をチームに引き入れてくれたのは誰だったのか 今も森岡は忘れていないと言う。 フランス戦で5失点し「やり直さなきゃダメだ」 DFはボールを奪う。ゴールを守る。ゴールを守ることになったときは失点の確率を減らす。相手がどんなにいい状態でボールを持ったっ
「UAE戦の悪夢再現が怖い、井手口のアンカー起用だが・・・」ロシアW杯最終予選 イラク戦展望 2017.06.13 日本代表 コンフェデの関係で、先に行われたオーストラリア対サウジアラビアでホームのオーストラリアが勝ってしまったので、日本を含む3チームが勝ち点16で並ぶ三つ巴になってしまったグループB。 オーストラリアが最終戦でタイ戦を残し、日本は最後の2戦がオーストラリアとサウジという上位直接対決だけに、日本がイラク戦で勝ち点を落としてしまうと一気に厳しい立場になってしまう可能性が出て来てしまいました。 ここは是が非でも勝ち点3が欲しいところですが、あいにく日本は中盤に怪我人が続出し、会場は中立地のテヘランとは言え、気温は35度以上で湿度が10%台という中東の過酷な気候と、相手もラマダン中ですが日本も「給水力」を一歩間違うと足がピタッと止まってしまう可能性もあり、落とし穴はそこらじゅうに
さて、今回は賛否両論が起きた日本対タイの試合を振り返っていく。この試合における日本の目標は、勝ち&大量得点だ。その両方を達成したという事実において、この試合は評価されるべきだろう。しかし、そんな試合でも否の言葉が聞かれた理由は、失点しなかったことが奇跡だったような内容だったからだ。試合後の選手たちの発言を見ても、点差ほどの事実がもたらした達成感のようなものはまるでない。勝って兜の緒を締めよとは日本のことわざだが、戒めの言葉というよりは、自然と自分たちを戒める内容の試合となってしまっていた。 状況を整理すると、最終予選はサウジアラビア、日本、オーストラリアの三つ巴の争いになっている。オーストラリアがつまづきながら最終予選を過ごしていることもあって、サウジアラビアと日本のデッドヒートになりつつある。前節でUAEにリベンジを果たした日本。しかし、大迫と今野が怪我でこの試合では欠場。ついでに、今回
ここ2ヶ月ほどは公私共にいろいろ忙しく、夜にサッカーを見る時間を取るだけで精一杯で、Twitterは朝に生存確認用のつぶやきをするだけでほぼ放置状態なのですが、昨日は「我が意を得たり」と思えるコラムがあったので、TLにちょっと流してみました。 「守ってカウンター」がしたいなら。日本代表に2つの“型”が足りない! #numberweb https://t.co/svA17LxYtF @numberwebさんから — こばやしりょーじ (@gazfootballcom) 2016年11月1日 このコラムでは、プレッシングとショートカウンターの型が日本には無いと書かれていますが、もうちょっと具体的に書いてみると「日本には”攻撃的な”ゾーン・ディフェンスの文化が無い」という事になるかと思います。 4-4-2の3ラインゾーンを組んで守るやり方自体は今やJリーグでも特に珍しい戦術ではなく、代表でも第2
鹿島FW金崎夢生(27)がメンバー構想に入っていながらも日本代表としてふさわしくない態度を取ったとして落選した。 金崎は20日の湘南戦で途中交代した際に石井正忠監督に反抗した態度を取った。石井監督の差し出した手をあからさまに拒み、激高しスタッフに抑えられた。後日、両者で面談を行い、和解をしたが、ハリルホジッチ監督には受け入れがたい出来事だった。 ハリルホジッチ監督は「彼の態度が受け入れがたい。全選手に伝えたいのはA代表の基準に達していない。若い人たちに良い例になるのだろうか。この先のことは全く考えていない」と落選の経緯について語った。
2006年、ドイツワールドカップ直前のメンバー発表でジェフユナイテッド市原(当時)からは巻誠一郎選手が選ばれた。その感想を求められたイビチャ・オシム監督は、一通りのコメントが終わった後、別の話を始める。 「まず、阿部(勇樹)が選ばれないことに対して、私はすごく残念です」 「ただ、1つ良かったことは、まだ彼には時間があるということです。だからこそ、ここに集まっている人たちに、逆に選ばれなかった選手たちのことを少し考えてもらいたいと思います」 そしてその年、オシム監督が日本代表を指揮するようになると、初戦のトリニダード・トバゴ戦こそ別大会の関係で招集できなかったが、その後はずっと阿部を招集し、守備ラインの中心に据えた。トレーニングでも阿部は他の選手にオシム監督の意図を伝える役割を担っていた。阿部がオシム監督にとって特別な選手なのは間違いなかったし、阿部のオシム監督に対する全幅の信頼も、いつも決
U−23日本代表のAFC・U−23選手権完全制覇の陰には、手倉森誠監督(左)の「用兵術」と「疲労のマネジメント」があった 【Getty Images】 弱いは強い。強いは弱い。 ずっと弱いと言われてきたU−23日本代表は、リオ五輪最終予選を兼ねたAFC・U−23選手権を完全制覇。他ならぬ主将のMF遠藤航が「まさかこんなにうまくいくとは」と驚きの声を漏らすほどの快進撃を経て、カタールの首都ドーハにて「強さ」を証明することとなった。 日本の勝因として真っ先に挙げられるのは手倉森誠監督の「用兵術」だが、中でも指揮官が着目したのは「疲労のマネジメント」である。 日本のように春に開幕して冬に閉幕するシーズンを採用している国にとって、1月の大会というのはそもそも難しい。U−23日本代表は12月上旬に中東への事前遠征、同月下旬に沖縄・石垣島合宿を敢行したが、この時点でもベストメンバーを集めることはできな
日本が勝てばグループリーグ突破が決まるタイとの第2戦は、前半の27分に遠藤の浮き球スルーパスに抜けだした鈴木武蔵がスクリーンしながらのゴラッソゴールで先制すると、後半4分には原川のクロスに矢島が合わせ2点目、そして交代で入った久保がPKを含む2ゴールを決めて日本が4-0と大勝した。 とは言え、決して結果ほど楽な試合ではなかった。日本は初出場の亀川と奈良が不安定、遠藤もミスが多くて、序盤に見せたタイの猛烈なプレスに自陣でロストを連発、先制点を取られてもおかしくないシーンが何度もあったし、後半に亀川が与えたPKを失敗してくれて、それ以降は明らかにタイのモチベーションが落ちて日本は一気に試合が楽になった。どちらかの時間に点を取られていたら、モメンタムがガラッと変わっていたはず。 ただ、初戦からすると日本も多少は良くなっていて、タイが繋いでくるチームというのもあるが、CBで先発した奈良がマイボール
日本代表への思い、赤裸々に浦和レッズの柏木陽介が日本代表への思いを赤裸々に語ったのは2年前の7月31日、ジュビロ磐田戦の後だった。 2013年8月にあった東アジア杯は国内組にとって、2014年ブラジルW杯の代表メンバーに滑り込むための最後のアピールチャンスという位置づけだった。 日本の優勝に貢献し、MVPに選ばれた山口蛍はその後、欧州組を交えた日本代表でもレギュラーの座を手にしている。得点王に輝いた柿谷曜一朗もブラジルW杯メンバーに選ばれている。 柏木の名は東アジア杯23人中に入っていなかった。2013年2月を最後に招集されなくなっていた流れを踏まえれば、それは事実上、ブラジルW杯の夢がほぼ潰えたことを意味していた。心中を慮れば、柏木に代表についての質問をする者はいなかった。 ところが、代表発表から数日後にあった磐田戦の後、柏木はエコパスタジアムの取材エリアで日本代表の話題を自ら切り出した
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く