「政界、一寸先は闇」との名言を残したのは故川島正次郎自民党副総裁だが、この稀代の寝業師も今回の解散、総選挙の目まぐるしい展開には草葉の陰で目を丸くしているはずだ。 「今しかない」と異例の臨時国会冒頭解散に踏み切った安倍晋三首相の心胆を寒からしめたのが"女勝負師"の小池百合子東京都知事の希望の党結党・代表就任宣言だった。それからわずか半月で「小池劇場」は暗転した。 「野党がバラバラでは勝てない」との選挙の掟どおり、メディア各社の議席予測は政権交代どころか「自民圧勝・与党300議席超」で足並みがそろう。有権者の「期待」を「失望」に変えた希望の党は、女帝・小池氏から「排除」された面々がやむなく結集した立憲民主党に反自民の主役の座を奪われて、野党第1党も危ぶまれる。現下の窮状に、党内にも「こんなはずでは」との悲鳴と悔恨が渦巻く。 もちろん選挙は「最後の3日間」「投票箱のふたを開けるまでわからない」