大阪大と民間企業の共同研究をめぐる贈収賄事件で、収賄容疑で逮捕された阪大大学院工学研究科教授の倉本洋(ひろし)容疑者(57)=兵庫県宝塚市=が、3年前から大学に届けないまま、贈賄側の建設会社2社と共同研究をしていたことが大阪府警への取材でわかった。府警は特定業者との癒着が長期間続いていた可能性があるとみて、さらに金銭の授受について捜査する。 倉本容疑者は2014年10月から今年4月の4回、耐震性能をめぐる共同研究に参加させ、研究データを提供する見返りに、2社側から計約210万円を受け取った疑いがある。贈賄容疑で逮捕されたのはいずれも東証1部上場の「東亜建設工業」(東京都新宿区)主任研究員の樋渡健(ひわたしたけし、43)=神奈川県藤沢市=と「飛島(とびしま)建設」(東京都千代田区)トグル事業部担当部長の久保田雅春(57)=さいたま市南区=の両容疑者。 捜査2課によると、倉本容疑者と両社は11