タグ

ブックマーク / www.ringolab.com (60)

  • 自由の牢獄 - 情報考学 Passion For The Future

    ・自由の牢獄 ミヒャエル・エンデ晩年の傑作寓話短編集。 標題の『自由の牢獄』 若者は悪魔によって神の意思が届かない巨大な円蓋の部屋に閉じ込められる。 そこには111の扉がある。それは地獄に続く扉かもしれないし、神の世界に戻る扉かもしれない。「ひとつの扉を開けば、その刹那に他の扉はすべて永遠に閉じ込められるのだ。やり直しはないぞ。よく選ぶがよい!」と悪魔の声はいう。 部屋は快適でいつの間にか事や飲み物が現れる。若者は完全な選択の自由を与えられながら、無数の選択肢の中の一つを自分の運命として選びとることができない。やがて若者は、眠って起きるたびに、目の前の扉の数が減っていくことに気がついた。 自由意思とは何か、神の全能性とは何かを象徴的に描写した印象深い作品。これは読者の視点によって幅広く読みとれそうなので、読書会のネタによさそう。 『遠い旅路の目的地』もよかった。 莫大な遺産を相続した孤独

    mshkh
    mshkh 2011/07/06
    これは未読だ.読まねば.
  • 教科書の詩をよみかえす - 情報考学 Passion For The Future

    ・教科書の詩をよみかえす 1993年前後の教科書に掲載された詩31篇を、詩人の川崎洋が選んで、その詩に触れて考えたことを綴っている。登場する詩人は、 川崎 洋 , 石垣 りん , 吉野 弘 , 草野 心平 , 黒田 三郎 , 中野 重治 , まど・みちお , 辻 征夫 , 萩原 朔太郎 , 室生 犀星 , 山 太郎 , 谷川 俊太郎 , 栗原 貞子 , 伊藤 比呂美 , 島田 陽子 , 大岡 信 , 三好 達治 , 山田 今次 , 青木 はるみ , 中原 中也 , 土井 晩翠 , 茨木 のり子 , 小海 永二 , 村野 四郎 , 松井 啓子 , 北原 宗積 。 で、民謡やわらべ歌なども含まれている。 教科書に出る詩というと、古い価値観で、教条的で、優等生的なものを想像してしまうが、選者のせいかもしれないが案外にそうでもなくて、幅広い。さすがに恋愛や享楽をテーマにした詩はほとんどないのは仕

    mshkh
    mshkh 2011/06/07
    読んでみよう
  • 加害者家族 - 情報考学 Passion For The Future

    ・加害者家族 連続幼女誘拐殺人事件、神戸連続児童殺傷事件、和歌山毒物カレー事件、長崎男児誘拐殺人事件、秋田児童連続殺人事件、英国人女性殺害事件、地下鉄サリン事件、山梨幼児誘拐殺人事件、名古屋女子大生誘拐殺人事件、死亡ひき逃げ事件、5000万円恐喝事件、子虐待事件...。 凶悪事件の加害者の家族や親戚たちも、相当に悲惨な生活を強いられているという実態を、個々の事件で明らかにする。加害者の逮捕の直後から、家族に対する誹謗中傷、個人情報の流出、私生活の暴露が始まる。そして失職、転居、離婚、高額の損害賠償請求などありとあらゆる不幸が降りかかってくる。あまりの絶望やストレスによって自殺する家族も少なくない。 そして現代において凄まじいのが、インターネットによる個人情報の流出や、2ちゃんねる、まとめサイトなどによる加害者周辺情報の暴走である。「祭り」の「燃料」として投下される加害者の周囲の情報はあっ

    mshkh
    mshkh 2010/12/19
    「その家族を支援することによって、逮捕者が出所する時の受け皿とすることができ、ひいては再犯のリスクを減らすことになる」
  • 孤独の科学---人はなぜ寂しくなるのか - 情報考学 Passion For The Future

    ・孤独の科学---人はなぜ寂しくなるのか 人間の社会的つながりと孤独感に関する、社会学、心理学、医学、脳科学、経済学などのアプローチによる多面的な研究。 「1985年、アメリカ人の代表的サンプルに「心を許せる親友は何人いますか」と尋ねたとき、いちばん多い答えは3人だった。2004年、再び同じ質問をしたとき、いちばん多い答え(全回答の25%)は、ゼロだった。21世紀のアメリカ人の4人に1人が、何でも包み隠さず話せる相手は一人もいないと答えたのだ。」 21世紀に増大する孤独感は、あらゆる不幸の源になるという事実を、多くの研究結果が示している。孤独感を感じている人は、病気になりやすい。集中力や判断力が損なわれる。老いが早まる。社会的な成功と遠ざかる。になりやすい。悪影響のリストは何十も続く。 他人から拒絶された時の脳の反応は、身体的な痛みを感じた時の脳の反応と部位を共有しており、脳にとって寂し

    mshkh
    mshkh 2010/05/11
    科学的なアプローチですか.読んでみたいかも...
  • いんちきおもちゃ大図鑑―中国・香港・台湾・韓国のアヤシイ玩具 - 情報考学 Passion For The Future

    ・いんちきおもちゃ大図鑑―中国・香港・台湾韓国のアヤシイ玩具 中国、香港、台湾韓国のアヤシさ満開。アジアを中心に「どこかで見たような」「でもナニかが違う」玩具を集めた写真カタログ。無版権キャラクターのオンパレード。(一部オリジナル商品も含まれます)。よく出版できたなあと感心、これもひとつの文化だし、記録を残す意義はあるはず。 表紙写真は有名ネコ型ロボットのいんちきで「ColorBear」。 ・毒がありそうな紫色のピカチュー ・きかんしゃトーマスに変形するトランスフォーマーもどき ・補助輪付き自転車に乗るウルトラマン ・「Gondom」や「モビルスーシ」「機動戦士マルシア」いんちき日語 ・オレンジ色のジオングに足がついてギャンのシールドを持たせたフィギュア ・木工作ガンダム など数百種類のコレクションがカラー写真で披露されている。 「俺は「いんちき」と「ニセモノ」は違うと思っている。

    mshkh
    mshkh 2010/03/28
    面白そう,本屋にあったら見てみたい本
  • グノーシス主義の思想―"父"というフィクション - 情報考学 Passion For The Future

    ・グノーシス主義の思想―"父"というフィクション 若手研究者による意欲的なグノーシス主義研究書。 2世紀頃のキリスト教異端の一派であるグノーシス主義という思想は、反権威、反伝統の知のかたちとして、しばしば20世紀の思想家によって語られた。おかげで現代のSFやアニメにも広く影響を与えている。最近では、ファイナルファンタジー13は明らかにグノーシス主義の影響を受けている。"悪い創造主"が出てきたらまずグノーシスを疑えである。 グノーシス主義は二重構造が特徴だ。みんなが神様と崇めているのは偽物の劣った神(造物主)であり、当の至高神は天界の最上部にいる。人間は至高神の性質を受け継いでいるので、やがて叡智とともに神のもとへ帰昇することができると信じた。現体制は偽物で、物はきっとどこかにあるんだという反権威主義的な発想である。 グノーシスの神話は筋立ても含意もかなり難解であり、こうした研究書を通し

  • デンデラ - 情報考学 Passion For The Future

    ・デンデラ これは抜群に面白い。年間ベスト上位に入る。 姥捨て山に捨てられた老婆たちが50人、村の反対側の"デンデラ"で何十年も密かに生き延びて、自分たちを捨てた村への復讐の機会を虎視眈々と狙っていた。新参者の斉藤カユ(70)は、"お山参り"で死に切れなかった自分を情けなく思うのだが、三ツ屋メイ(100)を頂点とする超高齢者コミュニティは、山奥の厳しい生存環境と戦いながら、仲間を増やし、懸命に生き続けることを考えていた。 登場人物50人のうち75歳以上の後期高齢者が30人以上を占めるという、前代未聞の超高齢化社会小説だ。デンデラは男は助けないから女ばかりの集団でもある。老女だけで慢性的な糧不足を生き抜くためには組織的に働かねばならない。自分たちを捨てた村社会を否定するつもりが、老婆たちもまた、生きるために、もうひとつの村を作らざるを得ないという矛盾。権力が生まれれば、そこには派閥や陰謀が

  • キルヒャーの世界図鑑―よみがえる普遍の夢 - 情報考学 Passion For The Future

    ・キルヒャーの世界図鑑―よみがえる普遍の夢 アタナシウス・キルヒャー(1601~1680)はルネサンス最大の綺想科学者と呼ばれる。バロック音楽の研究第一人者、地質学の父、幻灯機や自動演奏機械の発明者、ヒエログリフの解読者、アジア文化の研究者、論理学や記号学の専門家、博物館の設立者などあらゆる分野に通じた。 「キルヒャーが同時代人たちと共有していたふたつの仮定によって、歴史はきわめて簡潔なものとなった。第一の仮定は、世界が創造されたのがキリストの降臨から数えてわずか4053年前であったこと、第二の仮定はそれから1657年めに世界を襲った大洪水のために、人類が八人を残して絶滅したことである。」 その時代の科学は、「神意がいかにはたらくか」を見抜くことが目的であった。キルヒャーは聖書の記述を信じた。ノアの箱船やバベルの塔の実在を疑わなかった。それらの実在を前提として、当時のあらゆる分野の知識を総

    mshkh
    mshkh 2009/06/15
    面白そう
  • 銅製の高級ブックマーク ブックダーツ ( bookdarts ) - 情報考学 Passion For The Future

    銅で作られた贅沢なしおり ブックダーツ。 このレトロなデザインの缶の中に50枚のブックダーツが入っている。 蓋を開けると青い下地の内部に輝く銅のダーツが重なっている様子がまず美しい。 先端がとがっているので、ブックマークしたい行を示すことができる。 とても薄く(0.1ミリ)できているが紙と比べれば硬い。銅製だから経年変化で錆びたりもするそうだ。に跡や汚れをつけてしまう可能性は否定できない。缶入りではあるが電車の中などで取り出すには向いていない。経年変化を楽しむ愛蔵書に使うのがよいのだろう。価格も紙の栞とは比べて高額。贅沢な余裕の読書人のためのブックマークなのである。 誰かに資料やを渡す時、"ここを読んで"とブックダーツが挟まっていたらかっこいいかもしれない。高級手帳とも相性がよさそう。

  • 愛する人達 - 情報考学 Passion For The Future

    ・愛する人達 しみじみといい小説を読んだなあという感慨に浸れる川端康成の短編集。 「母の死語、母の初恋の人、佐山に引きとられた雪子は佐山を密かに慕いながら若杉のもとへ嫁いでいく───。雪子の実らない恋を潔く描く『母の初恋』。さいころを振る浅草の踊り子の姿を下町の叙情に托して写した『夜のさいころ』。他に『女の夢』『燕の童女』『ほくろの手紙』『夫唱婦和』」など円熟期の著者が人生に対し限りない愛情をもって筆をとった名編9編を収録する」 昭和15年に雑誌『婦人公論』に連載した9つの作品。太平洋戦争が始まる翌16年に単行が発売された。緊迫していく社会情勢だったはずだが、川端康成は敢えて平和な日常の中の男女の愛情を静かに描いている。この力の抜き具合が素晴らしい。解説で高見順はその良さは婦人雑誌ならではと言い、次のように語っている。 「婦人雑誌を私は何も小説の発表舞台として低いもののようにおとしめるの

    mshkh
    mshkh 2009/04/03
    この短編集は名作ですね
  • 物乞う仏陀 - 情報考学 Passion For The Future

    ・物乞う仏陀 2002年、25歳だった著者は仕事を辞めて東南アジアへ旅に出た。カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、ミャンマー、スリランカ、ネパール、インド。彼は普通のバックパッカーとは異なる旅行目的があった。それは各国にいる障害者の乞の実態を知るということ。彼らを尋ねて共に暮らしてみるということ。無数の物乞う仏陀と触れあい、語り合った1年数ヶ月のドキュメンタリである。 障害者といってさまざまである。先天性の障害者もいれば後天的なものもいる。カンボジアでは地雷で四肢を吹き飛ばされた人たちが路上で物乞い生活をしていた。タイでは盲目の人間は流しのカラオケ歌手になるという職業選択がある。ミャンマーではハンセン病の乞の村の悲惨を目にする。スリランカでは障害者が生まれるのは天罰だとして、家族までもが村人に非難される。 著者はアジアの障害者のおかれた悲惨な現実を報告しているが、決して高所から正義や理

  • 猿はマンキお金はマニ―日本人のための英語発音ルール - 情報考学 Passion For The Future

    ・猿はマンキお金はマニ―日人のための英語発音ルール 来日35年の外国人タレント ピーター・バラカンが書いた日人のための英語発音ルールの。Moneyはマニ、Monkeyはマンキ、McDonaldはムクドヌルドと発音しないと英米人に通用しませんよという。カタカナ語に対応する正しい発音方法を、発音記号とカタカナで教えてくれる。 ・NHK出版|猿はマンキ お金はマニ 日人のための英語発音ルール http://www.nhk-book.co.jp/gogaku/monkey/ 私たち日人は英単語をカタカナにすることで柔軟に母語に取り込んでいる。だがカタカナ発音=英語発音というわけではない。著者は日に来る前、ロンドン大学の日語学科に通っていた。カタカナを学ぶ時間に「Oxford」をカタカナで書けという問題がでたそうだ。 「ぼくは躊躇せずにカタカナで「オクスフッド」と書きましたが、返ってき

    mshkh
    mshkh 2009/02/19
    そうするとマンキューは...とか下らないことを思ったり
  • 少将滋幹の母 - 情報考学 Passion For The Future

    ・少将滋幹の母 「今昔物語」のエピソードを題材に人間の業の深さを描いた谷崎潤一郎の時代小説。 80歳になる大納言 藤原国経には年若い絶世の美貌のがいた。国経の甥の左大臣藤原の時平は噂を聞き、その女を我が物にしたいと企む。そして国経の家を訪れて宴を開いた帰りに「引き出物が少ない」と言いがかりをつける。年齢は上だが官位は低い国経の立場は弱い。ついには時平は戯れのように美貌のをお持ち帰りしてしまい、そのまま返さない。嘆きながら国経は世を去っていく。続いて権力者の時平も、菅原道真の祟りだったのか、若くして病で亡くなる。 時平の友人の平中も世に知られた色男であった。美しい女とあれば口説いてまわる。時平の屋敷で出会った侍従の君にも思い焦がれる。平安貴族のプラトニックな男女のコミュニケーションが現代人からするととても可笑しい。 思いを込めた歌を詠んで送り、返歌を待つ。返事は来なかったりして「見たとい

    mshkh
    mshkh 2009/02/13
    この小説は確かにすごい.谷崎の存在は巨大すぎる
  • 自省録 - 情報考学 Passion For The Future

    ・自省録 「あたかも一万年も生きるかのように行動するな。不可避のものが君の上にかかっている。生きているうちに、許されている間に、善き人たれ。」 ローマの哲人皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌス(121-180)が残した内省の記録。彼は多忙な君主としての公務の合間に、心に浮かんだ感慨、思想、自戒の言葉をノートに書き綴る習慣があった。ストア哲学に傾倒したマルクスの言葉は、どれも真摯な真理の探究であり胸に響くものが多い。 「すべてかりそめにすぎない。おぼえる者もおぼえられる者も。」 悔いの残らぬよう今を精一杯に生きろ、宇宙や自然の法則には逆らわず、喜んで受け容れ、徳の高い生き方をせよ、自分に対しても他者に対しても誠実であれ、など生真面目な自戒の文句が続く。 「突然ひとに「今君はなにを考えているのか」と尋ねられても、即座に正直にこれこれと答えることができるような、そんなことのみ考えるよう自分を

    mshkh
    mshkh 2009/01/28
    これまだ読んでないんだよな・・・
  • 日本の弓術 - 情報考学 Passion For The Future

    ・日の弓術 大正から昭和の初めまでの5年間、日に滞在したドイツ人哲学者オイゲン・ヘリゲルは、高名な師範に弟子入りして弓術を教わった。その学びは西洋の合理性と論理性、日の非合理性と直観性とがぶつかりあい、やがて融合していくプロセスになった。ヘリゲルは弓術五段を得てから帰国し、祖国で弓術の習得体験を通して東西文化質を突く講演を行った。これはその記録である。 ヘリゲルは最初は当然のように意志の力で身体を制御しようと試みた。注意深く師の動きを観察して、正しい弓の引き方を会得しようとする。だがうまくいかない。深く悩む弟子に師範はこう教えを垂れる。 「あなたがそんな立派な意志をもっていることが、かえってあなたの第一の誤りになっている。あなたは頃合よしと感じるあるいは考える時に、矢を射放とうと思う。あなたは意志をもって右手を開く。つまりその際あなたは意識的である。あなたは無心になることを、矢が

  • ROME[ローマ] コレクターズBOX - 情報考学 Passion For The Future

    ・ROME[ローマ] コレクターズBOX 総制作費200億円、イギリスのBBCとアメリカのHBOが共同制作したローマ帝国を舞台にした超大作ドラマシリーズ全22話。私が今年見た海外ドラマの中でダントツで第1位である。物語はシーザーの台頭と暗殺までを描くシーズン1と、アウグストゥスの皇帝就任までのシーズン2の二部構成からなる。エミー賞5部門受賞。 シーザー、アントニウス、アウグストゥス、クレオパトラという歴史上の英雄の活躍を綿密な時代考証でなぞるだけなら平坦な大河ドラマに終わっていただろう。この作品が傑作となったのは大河ドラマでなく人間ドラマであるからだ。アントニウスの部下で百人隊長のヴォレヌスと兵士プッロの男同士の友情という縦軸。シーザーの姪アティアと、シーザーの愛人のセルウィリアの女同士の確執という横軸。このふたつの軸で織り上げられる華麗で壮絶な物語が視聴者の心をとらえてはなさない。 後半

    mshkh
    mshkh 2008/12/20
    うーむ,これは見てみたいかも
  • 八甲田山死の彷徨 - 情報考学 Passion For The Future

    ・八甲田山死の彷徨 ド迫力。 日露戦争前夜の1902年に起きた八甲田雪中行軍遭難事件を題材にした新田次郎の小説映画化もされた。日陸軍の冬季訓練中に参加者210人のうち199人が死亡した日の登山史上で最悪の遭難事件である。 真冬の八甲田山は地元民でさえ怖がって立ち入らない地域であったが、帝国陸軍は対ロシア戦に備えてこの厳寒の山での長距離行軍訓練を行うことを決定する。ふたつの聯隊が選ばれて同じ日程で逆の行路を行くことになった。事実上の競争である。 「この雪中行軍が死の行軍になるか、輝かしい凱旋になるかは、この行軍に加わる人によって決ります。雪地獄の中で一人の落伍者が出ればこれを救うために十人の落伍者が出、十人の落伍者を助けるために小隊は全滅するでしょう。雪地獄とはそういうものです」 出発前より指揮官らは人間や組織が重要だと気がついてはいたが聯隊間の競争意識で目が曇った。面子を賭け大部隊で

    mshkh
    mshkh 2008/12/12
    新田次郎の傑作ですね.映画は見たことないけど
  • 眠れる美女 - 情報考学 Passion For The Future

    ・眠れる美女 川端康成の官能小説3編収録。それぞれが書き出しから大いにひきつける(下記にそれぞれの作品冒頭部を引用)。 ■「眠れる美女」 「たちの悪いいたずらはなさらないで下さいませよ、眠っている女の子の口に指を入れようとなさったりすることもいけませんよ、と宿の女は江口老人に念を押した。」 江口老人(65歳)は若い娘が一晩裸で添い寝してくれる館に通う。女は薬で昏睡させられている。その身体は男の思うままであるが、客は枯れ果てた老人ばかりで、飽くまで添い寝を楽しむのが趣旨である。一線は越えないことになっている。ところがこの江口老人には男の部分がまだ少し残っているのであった。眠れる美女の身体を見るたびに若い頃に抱いた女達のことを思い出す。 6人の昏睡した女がでてくる。江口老人と女の間に会話はない(寝言はあるが)にも関わらず、女の身体描写だけで6種類の官能的な夜の模様が、ちゃんと書き分けられている

    mshkh
    mshkh 2008/10/11
    眠れる美女と片腕は,川端康成文学の一つの最高峰と思います.いずれも奇跡のような作品.
  • 日本人の声 - 情報考学 Passion For The Future

    ・日人の声 日人の男女の声に変化があるそうだ。 女性    男性 1950~60年代 600ヘルツ 310ヘルツ 1970年代   520ヘルツ 350ヘルツ 1980~90年代 500ヘルツ 420ヘルツ 50年代から90年代までに女性は100ヘルツ低くなり、男性は100ヘルツ高くなった。半音以上違うということだ。このによると原因はこの半世紀で男性は身長が高くなり、女性は社会に進出し高い声が特徴の女言葉を使わなくなったことなどにあるらしい。 もともと日人は欧米人に比べて声が高い民族であるらしい。理由はひとつには背が低いからだ。背の高さと声の高さの関係には、ある係数を加えて反比例する「ファントの法則」がある。体が小さいと声帯などの発声器官のサイズも小さくなり、楽器と同様に小さいほど高い音を出すようになるのだ。聴く方の器官も同じだ。 「そのようにすべての部位が小さい人同士がコミュニケ

    mshkh
    mshkh 2008/09/29
    面白そう
  • 自己評価の心理学―なぜあの人は自分に自信があるのか - 情報考学 Passion For The Future

    ・自己評価の心理学―なぜあの人は自分に自信があるのか 自己評価について総合的、徹底的に理解することができる充実した内容。自己分析、恋愛結婚、子育て、友人関係、仕事などに役立つ知識がたくさんみつかった。 自己評価とは、 ・自分を愛する ・自分を肯定的に見る ・自信を持つ の3つの要素の複合体であると著者は定義する。わかりやすく公式にすると 自己評価の栄養源=愛されているという気持ち+能力があるという気持ち ということだ。そして自己評価は高い/低いという軸と、安定/不安定という軸をもつ。何がこの自己評価の状態に影響をもたらすのか、有名な自己評価についての理論が整理されている。 1 成功と願望の関係 成功に満足できるかどうかは望みの高さと関係がある。自己評価=成功/願望 2 投資理論 自己評価の高い人は積極的に行動して成功しますます自己評価を高める 3 鏡映的自己 他者が自分のことをどう思って

    mshkh
    mshkh 2008/09/10
    自信っていうのは,成功体験の蓄積の先にあるものなんですよね.