出版社がきんざいということもあり書店で見つけることは困難ですが、世に多く出回る「株式投資指南書」とは一線を画する隠れた名著として紹介したいと思います。 10人の識者による編著です。 私がウォッチしている京都大学の川北教授、野村総研の堀江貞之さん、農林中金バリューインベストメンツの奥野一成さん、現・みさき投資の中神康議さんが登場するという、贅沢な布陣。 タイトルは「脱市場(benchmark-agnostic)投資」「厳選投資」を意味しております。 「ベンチマークの意識」「分散投資」「短期投資(人々の期待の変化を当てることに重きを置く)」による「相対リターン型投資」とは異なり、株価を当てるのではなく投資先企業の生み出すキャッシュフローの予測を中心に置く「絶対リターン型投資」を、「厳選投資」という形で行っていくスタイル。 これは私の目指すべきところでもあります。 本書では厳選投資の理論的背景、