東京五輪・パラリンピックを前に3月末、羽田空港の国際線が1日50便増加する。豊富な国内線網に加えて「日本の表玄関」としての機能が強化されることで、利便性の向上や国際競争力アップに期待がかかる。一方、主要路線の多くを羽田に奪われる形の成田空港や、一部を除いて赤字が続く地方空港も、生き残りを懸けた改革を進めている。成田の取り組みとともに、運営委託(コンセッション)方式で国管理空港として初めて民営化した仙台の現状を報告し、空港の未来を探る。 羽田空港の国際線は3月29日以降、昼間(6時―23時)発着分が1日当たり21カ国・地域向けの130便、深夜早朝分も合わせると25カ国・地域向けの約170便となり、日本人がビジネスや観光で訪れる目的地の多くがカバーされる。日本を代表する国際空港に躍り出る格好だ。 対する成田は1978年の開港以来の危機に直面している。これまでも羽田が「再国際化」した2010年、