線路のゆがみを測る 朝8時半過ぎ、ダウンタウンにほど近いシャンラン駅からヤンゴン中央駅方面に向かう環状鉄道のレールの上を、白とピンクに塗られた機械が滑るように動き始めた。手押し棒をそっと押す男性を取り囲むように、数人が歩調を合わせてゆっくりと歩く。 そんな彼らの後ろについて歩き始めて間もなく、隣のピーラン駅が見えてきた。ホームの前まで進むと、上りと下り、両方のホームから列車を待つ人々の好奇のまなざしを一斉に浴び、気恥ずかしさから自然に歩みが速くなる。 しかし、バラストと呼ばれる砕石がなくなり枕木がむき出しになっているかと思えば、極端なほど砕石が盛られ枕木がほぼ見えなくなっている箇所もある様子を確認したり、ロンジーと呼ばれるオレンジやピンクのカラフルな巻きスカートが干されていたりしているのを横目で眺めたりしながら、前へ前へと続く線路の上を歩いているうちに、だんだん気分が高揚してきた。 頭の中