日本取引所グループ(JPX)の山道裕己最高経営責任者(CEO)は、為替市場の円安進行が日本経済の一部にマイナスの影響を及ぼすと同時に日本株に対するプラスの影響は減少してきており、今の水準は「やや弱過ぎる」との見方を示した。 山道氏はブルームバーグとの英語インタビューで、欧米と日本の金利差が広がる中で円安が進むのは自然だが、資源などの輸入コストは増大していると指摘。自動車や電機など輸出関連企業も「今は生産拠点を海外に分散している。円安は昔ほど大きな影響はない」とし、現在の円相場の水準は「やや弱過ぎるのではないか」と述べた。 一方、日本の株式市場は東証株価指数(TOPIX)が今月に入っても1990年以来の高値を更新するなど、欧米株をアウトパフォームする堅調な相場が続いている。山道氏は「経済規模、市場規模、市場の流動性といった観点から日本は代替投資先の筆頭候補になっている」と分析。「政治的な安定