人口増がかえってマイナスに 1950年代から2021年まで、中国の人口は増加した。 人口増は“人口ボーナス”と呼ばれ、経済成長に大きく寄与した。農村部から都市部へ労働力の供給は増え、工業化は加速した。所得は向上し消費や投資も増えた。 共産党政権は、IT先端分野などで民間企業の設立を認めた。1980年から2011年まで、年平均の実質GDP成長率は約10%に達したのだ。 その後、“一人っ子政策”の影響もあり、生産年齢人口(15~64歳)は減少した。2022年、中国の人口は14億1175万人、前年から85万人減少した。1961年以来、61年ぶりの人口減少だ。 いよいよ、出生率はわが国を下回り始めた。高齢化のスピードも速い。中国は人口減少が経済に負の影響を与える時代を迎えたと考えられる。 人口増がボーナスから、オーナス(マイナスの影響)になったのだ。 中国政府は“一人っ子政策”の廃止などで人口減少